本サイト2003年5月の表紙&Recommended Eggsである、畑中摩美さんが待望のミニアルバムをリリースしました。
『白い花が秘めるもの』 BWCP-1018 発売:ブロー・ウィンド・レコード 販売:コロムビアミュージックエンタテインメント 2003年10月29日Released 1,800円(税込み) |
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★白い花が秘めるもの (Amazon.co.jp) |
編集部ではアルバムに収録されているライブレコーディング時(2003年12月)から取材を続けてきました。今回、待望のアルバム発売に合わせて畑中さんに心境をうかがってきました。
それではたっぷりお楽しみください。
畑中摩美さんのプロフィールは
Recommended Eggs -畑中摩美をごらんください。
19歳で初のミニアルバム
――音楽に目覚めたのは。
Mami●小学校6年生のときに、BAKUが好きでバンドをやりたくてエレキギターを中2のときに買ったのが最初です。最初はギターの練習ですね。コードも何も知らなかったので。
――聴くのも、バンド系が?
Mami●ビートルズ、JUN
SKY WALKER(S)、ユニコーン、ブルーハーツとか、よく聴いてましたよ。
――歌のほうは。
Mami●最初はギタリストをやりたくてバンドもやりたかったけど、まわりにそういう人がいなかったからひとりで歌ったりしていました。高1にアコースティックギターを買って、バンドも組んで、ギター&ボーカルをやりつつ、弾き語りもやっていました。
――じゃあ、高校あたりで歌に目覚めたわけですね。
Mami●速弾きをやりたくてすごいギターの練習をしていたんですけど、なかなかできないんですよね。で、練習が面白くなくなってきて(笑)、「じゃあ歌ってみようか」って歌ったら楽しかったんで。
――たくさんバンド活動をしたなかで印象に残っているバンド活動は。
Mami●女の子3人で私がギター&ボーカル、あとドラムとベース。オリジナルもやってたし、シーガル・スクリーミング・キス・ハー・キス・ハーとかよくやっていました。
――その頃は静岡の話ですよね。プロになろうと自分で決めたのはいつごろ?
Mami●高3で進路決めたときですね。東京のバンタン音楽学院に行くことにしたので。
――バンタンではいろんな人と出会えたんですか?
Mami●実はバンタンにいるときにポリスターからミニアルバムを出したんです。『ひと粒のワタシ』っていうんですけど。
――それがライブのときに言ってる、タワーレコードで買える19歳のときに出したCDなんですか?
Mami●そうです、そうです(笑)。
――CDを出せたのはそのころに認められたってことですよね。どういう経緯でそうなったんですか?
Mami●バンタンの生徒でオムニバスCDを作ることになって、その中に私のも入っていて、それをポリスターの方が聞いて気に入って声をかけてもらいました。
――その反響はどうだったんでしょう。
Mami●いろいろあったんですが、よく知ってる人には「生のほうがよかった」と言われました。今は恥ずかしくて聞けないんですが、否定はしないですし、今でもライブで歌っている曲もあります。
――高校のときに夢見ていたことが早くも実現したわけですよね。
Mami●簡単にでもないけど、その大変さを知らないでわりとすぐにCDを出せてしまったので、そのあと、しばらく精神状態がいい状態で音楽やっていなかったんだな、と今になって思います。
「癒される」って家族に言われました
――CIMSオーディションに受かるまでの間はどうしてたんですか?
Mami●卒業して一人暮らしを始めたんですね。生活するためにアルバイトをしなきゃいけないので、どのぐらい稼いだら生活できるのかよくわからないまま時間が過ぎていって。音楽はやりたいのにバランスが取れなくて1年から2年ぐらいは人前では歌わなかったです。
――再開するために何かきっかけはあったの?
Mami●生活と音楽の両立ができるようになってきたので、ようやくライブハウスで歌うことを始められたんですね。それと同時期にCIMSオーディションに受かったんです。
――CIMSオーディションに受かるとCDがリリースできることになっているんですよね。
Mami●そう。で、最初はシングル、マキシシングルといろいろ企画が挙がってきて、ミニアルバムということに落ち着いたのが今年の7月になってからで。
――2年越しでようやく実現となったわけですが、どういう経緯でミニアルバムになったんでしょうか。
Mami●私の曲は1曲だけ聴いてもらうより、いっぱい聞いてもらってひとつの世界を感じてもらうのがいいということになったので。
――アルバムを通して聴いてみたご自分の感想は。
Mami●まさに『白い花が秘めるもの』って感じかな。派手じゃないけど、秘めてる力を表してるっていうか、秘めたものがあるっていうか。
――満足してますか?
Mami●課題はたくさんあるけれど、もちろん。いろんな人に聴いてもらいたいと思いました。
――親しい人には聞いてもらった?
Mami●家族には送りました。「いいのができたね」「癒される」とか(笑)言われました。
畑中摩美自身による全曲解説
――それでは、畑中摩美さん自身による、全曲解説をお願いしましょうか。
1. 「はないちもんめ」
18歳で上京したばかりのころに作った曲なんですよね。街を歩いていて一人だな、って思ったんで。小さいときに「花いちもんめ」という遊びが嫌いで。「最後に自分が残ったらどうしよう」って。
2. 「白い花が秘めるもの」
言いたいことはいっぱいあるんですけど(笑)。
白い花は地味で色はないけど、香りはあるよ、見えない力があるよ、っていうことをいちばん言いたい。見えない自分の力に気づいてくださいね、っていう気持ちが入っているんです。
3. 「絵画」
人気があった曲で、お客さんは気づいてるか気づいてないかわからないんだけど、セックスのことを歌った曲で、セックスの風景が美しくまるで絵を描くように映像で見えるように作った曲です。
4. 「ひとりでご飯をたべたくない」
歌詞のタイトルそのものですね。私はすごく好き。生きるのは寂しいことでそれは当たり前なんだって気づいたときに作りました。寂しくてもいいんだよ、って曲。
5. 「ねェなぜ?」
女の本音。一人はさみしい、でも二人はもっとさびしい、って感じの曲。同じ気持ちになったことのある女性に聴いてもらいたいですね。
6. 「恋しいの虫がリリリリリ」
心の中に虫がいて恋しい人のことを思って鳴いてるわ、っていう遊び感覚で作った曲。
7. 「夜が明けたら」
浅川マキさんの曲。私の声質が合ってるって言われて前から好きだったんです。自分が歌うとは思ってなかったんだけど、歌ってみたら結構よくって。評判いいんですよ。
――ありがとうございます。今後の目標については。
Mami●もっといいライブができるようにしたいし、新しいCDをまた作りたいし、バンドもやりたいですね。
――本サイトのインタビュー記事を読んでくれた方へメッセージをお願いします。
Mami●眠れないときに聴いてほしいです。自分に自信がなくなったときにもいいと思います。ライブではお客さんの顔を見ながら歌うので、ぜひ畑中に会いに来てください。
協力:シムズミュージックエンタテインメント
(2003年10月4日 ムーブ町屋 撮影・取材:岡田)
【取材後記】Recommendedメッセージに書いたとおり、曲・歌のところどころに見せるリアリティがたまらない魅力です。鳥山雄司さんのギターワークも秀逸です。畑中摩美さんの今回のCD発売のきっかとなったCIMSオーディションは独立UHF局13社の協力を得て「It's My Debut Audition」となって開催中です。詳しくは月刊「Audition」2003年12月号P.47および、オフィシャルサイト、本サイトのオーディション情報をごらんください。