2012年3月25日に行われたAKB48のコンサート「業務連絡。頼むぞ、片山部長! in さいたまスーパーアリーナ」の最後に突如発表された、前田敦子さんの卒業に関するお知らせの部分についてまとめました。(2012年3月27日 さいたまスーパーアリーナ)
AKB48「業務連絡。頼むぞ、片山部長! inさいたまスーパーアリーナ」3日目セットリスト&Photoの続きです。
AKB48のメンバーの移籍対象事務所発表が終わったあと、意を決したかのように前田敦子さんから「私からお話があります」と切り出しました。
前田敦子「私は14歳のときにオーディションを受けまして、初期メンバーとして加入させていただきました。それは、私にとって人生初めての大きな決断でした。そして、今日この日、2回目の大きな決断をさせてください。
私、前田敦子は、AKB48を卒業します。
私は昔から感情の起伏が激しくて、メンバーにもたくさん迷惑をかけてしまいました。そして、ファンの皆さんにもたくさん心配をかけてしまいました。それでも私なりに頑張ってきた6年半でした。1日目のときに東京ドームの発表があって、14歳のときにみんなで夢を見てきたその夢がかなってきたと、とても感動しました。
それとともに20歳の夢に向かって歩き出さなければといけないと、あらためてめて思いました。正直、不安でいっぱいです。どうなるかわかりません。ここにこうしてたくさんいる後輩のためにも私が卒業して歩き出さなければいけないと、そう思います。
ですが、まだ詳しいことは決まっていません。今日いますぐやめるわけではありません。決まり次第、あらためてお伝えしたいと思います」
高橋みなみ「メンバーも知りませんでした。私はずっと見てきました。たくさん見てきました。苦悩、涙、笑っている姿、全部見てきました。
去年、ご飯に言ったときに『今考えていることがあるんだ』と私に打ち明けてくれました。だから、敦子は一時の感情ではないことを知っていただきたいと思います。たくさん考えた上での決断です。なんで今なんだと思う気持ちだと思います。
入る決断、卒業する決断は本人の意思だと思います。
AKB48にいることがゴール地点ではありません。ほかのメンバーにも言えることです。たくさんいろんなものも背負ってきた敦子を温かく見送ってほしいなと思います。
みなさんの温かい声がきっと彼女の背中を押してくれます。私たちも全力で送りたいと思います。みんながいるから大丈夫です。本当はやめてほしくないですよ。でも私たちにとめる権利はないからみなさんと背中を押したい。みなさん背中を押してあげてください。よろしくお願いします」
これでは終われないと、もう1曲最後に全員で「「会いたかった」を歌いました。
歌い出しのときにはチームAのメンバーが泣きながら抱きついて、そして河西智美さんが立ち上がれないほど敦子さんに抱きついて……それでも最後にちゃんとあいさつをして歌を歌いきらなければいけないと感じたのか、高橋みなみさんがあっちゃんを引っ張ってステージ中央で歌いきりました。
全員がステージから降り、あっちゃんが一人最後に残り、退場の際にもう一度あいさつしました。
前田敦子「本当にありがとうございました。今回、たくさんの方に止めていただきました。ですがここでみなさんの前で発表しようとここまでやってきました。
短い間ですが私はAKB48の一員としてみなさんと素敵な思い出を作って、みなさんに笑顔を与えることを忘れないでいきたいです。今日はびっくりさせてすみません。本当にありがとうございました」
本人たちの発言は当日の取材メモをもとに文字に起こしましたので、実際に話した内容と一字一句合っているわけではないことをご了承ください。AKB48の歴史に転換点のひとつの大きなトピックとなった1日でした。(取材:岡田、写真提供:AKS)