AKB48チームB(NGT48チームNIII兼任)の柏木由紀さんがプロデュースする劇場公演『アイドル修業中♡』の初日公演直前の関係者向けゲネプロ(通しリハーサル)終演後に行われたマスコミ向け会見の様子をゲネプロ取材写真とともにレポートします。(2018年5月3日 東京都千代田区 AKB48劇場)
会見に参加したのは下写真左からプロデューサーの柏木由紀さん、鈴木くるみさん、田口愛佳さん、矢作萌夏さんの4人でした。
初日セットリスト[2018年5月4日]
公演前に映像で柏木由紀さんが登場し、ドラフト3期研究生の佐藤詩識さんがアンダー出演であることが発表されました。発表時の初日メンバーで出られなかったのは浅井七海さんです。
出演メンバー:稲垣香織、大竹ひとみ、勝又彩央里、黒須遥香、小林蘭、庄司なぎさ、鈴木くるみ、田口愛佳、多田京加、田屋美咲、本田そら、前田彩佳、道枝咲、安田叶、矢作萌夏、佐藤詩識
M01 キミが思ってるより…
M02 NEW SHIP
M03 JK眠り姫
M04 彼女になれますか?
―― 自己紹介MC ――
庄司なぎさ、本田そら、鈴木くるみ、大竹ひとみ、黒須遥香
道枝咲、多田京加、勝又彩央里、小林蘭、稲垣香織、田屋美咲
矢作萌夏、安田叶、田口愛佳、前田彩佳、佐藤詩識
M05 Blue rose(大竹ひとみ、庄司なぎさ、黒須遥香、本田そら)
M06 投げキッスで撃ち落せ!(鈴木くるみ、田屋美咲、道枝咲、勝又彩央里、小林蘭、多田京加)
M07 蜃気楼(前田彩佳、稲垣香織)
M08 ツンデレ(田口愛佳、安田叶、佐藤詩識)
M09 虫のバラード(矢作萌夏)
―― MC ――
前田彩佳、稲垣香織、道枝咲、多田京加、佐藤詩識、大竹ひとみ、鈴木くるみ、田口愛佳
M10 RIVER
M11 最終ベルが鳴る
M12 シアターの女神
M13 そばかすのキス
―― MC ――
矢作萌夏、本田そら、小林蘭、黒須遥香、勝又彩央里、庄司なぎさ、安田叶、田屋美咲
M14 だけど…
―― アンコール ――
E1 遠距離ポスター
E2 チームFresh推し
集合写真撮影
E3 君と虹と太陽と
AKB48の将来を担う大事なメンバーたちのために
――ゲネプロを終えてどうでしたか?
柏木由紀「今回、スタッフさんから『16期、そしてドラフト3期生の公演をやるのでプロデュースをどうですか?』と言われて、同じメンバーがメンバーをプロデュースするというのに迷いはあったんですけど、AKB48の将来を担う大事なメンバーたちのために何かできることがあったらと思ってやらせていただいたんですけど、レッスンも行けるときには一緒に行って一から見てきたので、今日のゲネプロを見て母親のような気持ちで微笑ましく見守っていました。すごくみんな頑張ってくれて感謝しています」
――(会見に出席したメンバーに)柏木さんが見守るなか、やってみてどうでしたか?
田口愛佳「緊張しかしなくて、でも、ゆきりんさんがそこで笑って見てくれてて、『なんで笑って見てくれてたんですか?』って聞いたら、『だって怖い顔で見てたらビビられるでしょ?』って言われて、確かにそうだなと思って、でもそのおかげでみんなたぶん笑顔でやれたんだなと思って良かったです」
――柏木さんも修業した時代もあったと思いますが。
柏木由紀「初心に帰れるというか、劇場公演てやっぱりもともと私がAKBに入ったときも公演しかお仕事がなくて、とにかく公演をどう頑張ったら世に出ていけるか、人気が出るかをすごくいっぱい修業した大事な場所なので、そういう考えとか思いが、今の後輩たちに伝わるような公演にしようと思って、『アイドル修行中♡』という公演を今回作らせていただきました」
――今日のゲネプロは点数をつけると何点ぐらいですか?
柏木由紀「点数ですか?……」
鈴木くるみ「(小声で)いやだぁ」
柏木由紀「えーと、100点。甘い?」
田口愛佳「甘いです(笑)」
矢作萌夏「200点もあります」
柏木由紀「じゃあ明日は200点を目指していただいて、最初本当に、特にドラフト生は初めてのレッスンだったり初めての公演で、なかなか戸惑っていたり葛藤していたところから見ているので、100点には親心も入ってます。でもすごく楽しそうでみんながキラキラ輝いていたので、みんなに100点をあげたいなと思います」
同じメンバー目線で
――現役メンバーとしてプロデュースするというのはいかがですか?
柏木由紀「プロデュースってプロデューサーが作るものっていうイメージがあったので、この公演に出るメンバーを選ぶのはさすがにちょっと荷が思いなということで、ダンスの先生、歌の先生にお願いしたんですけど、ポジションや歌う曲、髪型や衣装をプロデュースしてみて楽しかったですね。ステージに立つ側の気持ちが分かるので、『こういう曲があったらうれしいかな?』『こういう衣装が着られたらみんなテンション上がるかな?』って同じメンバー目線でいろいろ考えていたのですごく楽しかったです」
――衣装や髪型も?
柏木由紀「はい。鏡の前に一人ずつ座らせて、いろんな髪型を試行錯誤して、それぞれが一番かわいく見える似合う髪型を決めました」
★世界選抜総選挙の予想と意気込み
――来月に世界選抜総選挙があります。柏木さんは出ませんけれど、予想をお願いできますか?
柏木由紀「予想? 私も今年は出馬しないので、今年初めて歴代1位が1人もいない総選挙なので、誰が1位になっても驚きとか、物語が生まれると思うんですけど、NGTを兼任していて、NGT48のメンバーが去年すごく飛躍したので、NGTをって結構言ってたんですけど、こうやって16期とドラフト生と密に関わると、できるだけこの公演に出てるメンバーが1人でも多くランクインしてほしいなと。この公演がその要因になるような、そんな公演になったらいいなと思いながら作ったので頑張ってほしいですね」
――柏木さんの予想の1位は誰なんですか?
柏木由紀「いやですよ。明言したら書くじゃないですか。でも、まあ、今回の総選挙にかける思いがやっぱり強いんだろうなと思うのは、地元で開催するSKE48の(松井)珠理奈とか、HKT48の(宮脇)咲良もさっしー(指原莉乃)の思いがあるし、NGTのおぎゆか(荻野由佳)も去年速報1位になっているので、そういう意味では頑張ってほしいですし、AKBのメンバーは総監督の(横山)由依ちゃんを含めて、AKBのメンバーは多く入ってほしいですし、言い出したらきりがないんですけど、もしかしたら世界のメンバーが急に1位って可能性もあるので、本当に今年はわからないのですごく楽しみですね」
――3人にも意気込みを。
鈴木くるみ「総選挙で少しでも自分の名前が広がればなと思ってて、去年もそうやって出て、本当に総選挙のおかげで名前を知ってくださってる方もいらっしゃったので、今年はランクインを目指すんですけど、顔と名前が一致するぐらいに知名度を上げられたらなと思います」
田口愛佳「私はAKB48のセンターになるのが夢なんですよ。なので今年はランクインしてどんどん上に上がっていけたらなと思っています」
矢作萌夏「私はドラフト3期生でまだ入ったばっかりで、でも私の夢はスピーチすることなので、ドラフト3期生の中で一番早く1番の位置にいきたいです」
柏木プロデューサーからのアドバイスは?
――柏木さんからプロデューサーとして印象に残っているアドバドスはありますか?
矢作萌夏「ゆきりんさんはプロデューサーさんだから、ファンの人から、ゆきりんさんがアイドルとしての生み出したアイドルとしてのワザを、『あっ、こうするとよく見えるんだ』っていうのを教えてくださいます。間奏のときとか」
柏木由紀「歌を歌ってないときにこうしたほうがいいよ、とか」
鈴木くるみ「公演で1列目2列目3列目ってあるときに1列目の子が一番頑張らなきゃいけないよって言われて。理由は1列目が頑張ったら2列目も頑張るし、1列目2列目が頑張ったら3列目が頑張るから、1列目が頑張ればみんなが頑張れるって聞いて、どこにいても頑張らなきゃいけないんだなってあらためて感じさせてもらって、ゆきりんさんはすごいなって思いました」
田口愛佳「自分の歌ってるパートでも、振りに感情を込めすぎちゃって小さくなっちゃったときに、もっと『私が歌ってるんだよ』って。『この会場にいるみなさん全員が自分を見るぐらいにアピールすることが大切だよ』って教えてもらえたので、これまでのゆきりんさんとは違う、知らないゆきりんさんを見せてもらって、すごく勉強になりました」
――今までどんなイメージ?
田口愛佳「いや、そうですね。精神年齢が19歳ぐらいの人だなって」
柏木由紀「結構先輩にも図々しくものを言うタイプなので、こういうアドバイスをしてちょっとだけ先輩の威厳を取り戻せたかなと」
大竹ひとみ
本田そら
テクニックは全部伝えました
――柏木さんはアイドルとしてのテクニックをたくさん持ってて、それは商売道具だから人に言うことはあまりなかったですが、今回はかなり教えたんですか?
柏木由紀「そうですね。自分の中で持ってるものは全部言いました。プロデュースをさせていただくって自分の中で決めた段階で、レッスンもお仕事以外に行けるときには絶対行きたいし、思ったこと、気になったことは絶対言おう、あとは自分が11年間で培ってきたテクニックだったりポイントだったりを、そこまでを含めてのプロデュースかなと思うので、全部伝えました。だから言ったことを全部守ってくれれば私よりも全然すごいパフォーマンスというか、(私よりもすごい)アイドルになってほしいなという意味も込めていっぱい言いました」
――今日のゲネの状態を見ていてできてるなと思いましたか?
柏木由紀「みんな言ったことを吸収するのがすごく速いので、言ったことは1回で良くなっていったんですけど、いっぱい言いすぎてっていうのはあるんですけど、今回振り付けが全くないない曲を1曲入れていて、本編の最後の『だけど』って曲なんですけど、それは、ダンスがあったらダンスでそれっぽく見えるんですけど、ダンスが全くないところで自分で曲の世界観を考えて、『私はこういう表現をしよう』と、そういう風に考えてほしい、って言ってからみんなすごく歌詞を読んだり考えてきてくれて、16人それぞれの1曲の物語がみんなに見えてくるようになったのが、『あ、みんなすごく勉強熱心、練習熱心でAKBの未来は明るいな』と思いながら見てました」
勝又彩央里
多田京加
小林蘭
セットリストへのこだわり
――セットリストの選曲や狙いについて聞かせてください。
柏木由紀「めちゃめちゃあるので、全部を話したら1時間以上必要なぐらいあるんですけど、ひとつのポイントとして、今やっている村山彩希ちゃんがプロデュースした研究生の公演を見て、みんなすごく一生懸命汗をかいて踊る姿がすごく素敵だなと思っていいなと思った分、じゃあもうひとつ(研究生の)公演が増えるなら、たとえば研究生だけどみんなが選抜メンバーのようにスターに見えるように振りが少ない曲を入れたり、それぞれのキャラ、持ち味が出るようなユニット曲を選んだり、AKB48の楽曲だけを使うというのもこだわりました」
――ドラフト3期の人たちはAKB48劇場で初めて出演する公演でしたが何かアドバイスは?
柏木由紀「16期がステージ経験がある分、ドラフト生が最初ちょっと遅れをとってしまった部分があったので、わりと厳しくレッスンのときには言ったんですけど、みんな伸びるのが早くて、『劇場の客席を全部回ってそこからお客さんからどういう風に見えるか確認してね』、とか、マイクの持ち方とか、自分がAKBに入ったときに先輩、スタッフさん、先生が教えてくれたことを一から伝えるように教えました」
――客席から見ているとドラフト3期の子たちが柏木さんのクローンみたいに柏木さんぽい動き方をしているように見えたんですが、細かく教えたってことですか?
柏木由紀「え? 曲によっては音を流してステージで1人で踊って見せたりとかしたんですけど、『でも真似をしてほしいってわけじゃないから、それを参考に私がやったやつよりもよく見えるように練習してきてね』、っていう言い方をして、踊ってるのを見せたりはしました」
――村山プロデュース公演みたいに、『代打オレ』みたいな形として柏木さんが出演する可能性はありますか?
柏木由紀「まーどうにもなんないときの責任は持ちたいですけど、1回保留でいいですか? チームFreshの一員になるにはしんどいところはあるので、そのときにはプロデューサーなりに考えます」
矢作萌夏は曲の世界に入るのがすごく上手
――『シアターの女神』を入れた理由と、『遠距離ポスター』を選んだ理由を教えてください。
柏木由紀「『シアターの女神』は劇場で歌ってこそ生きる曲だと思ったので、みんなのアイドル力というか、アイドルらしさが、それまで格好いい曲が続いているので、そこで一気にみんなが『劇場のアイドル』っていう風に見えるようになったらいいなと思って選びました。
『遠距離ポスター』は、秋元さんに『今回プロデュース公演をやらせていただくんですけど、アドバイスとか気をつけることはありますか?』って聞いたときに、『柏木のプロデュース公演だから好きなようにしたらいいよ』っておっしゃってくださって、じゃあ誰かの意見じゃなくて自分がやりたいものを歌ってもらいたいものを入れたいという風に思ったので、『遠距離ポスター』がもともと自分が初めてセンターをいただいた曲で、ファンの方の中でも支持をしていただいてる曲で、この曲をもし私が卒業したときにぜひ後輩に受け継いでほしいのと、『この曲は私たちの曲』って言ってくれるぐらいやってほしいなというのと、人数がもとも少ない曲だったので、全員にソロパートがあるように、歌(うパート)割りを変えてファンの方と盛り上がれるようにアンコール1曲目に持ってきました」
佐藤詩識
矢作萌夏
――『虫のバラード』で矢作萌夏さんを抜擢した狙いを教えてください。
柏木由紀「このメンバーを選ぶ合宿をやったんですけど、そのときに歌のテストで先生が1番が矢作ちゃんだという話を伺って、実際にその映像を見たときに『歌がすごくうまいな』と。声が良くって、一見かわいらしい感じに見えるけど、私はあの熱唱系の曲を歌わせたらすごく良さが出ると思ったので、『虫のバラード』に抜擢したんですけど、初めてステージに立って生歌で一人であれだけよく歌えるというのはすごい人が出てきたなと思いながら、憑依型というか、曲の世界に入るのがすごく上手なので、もっともっと伸びると思います」
――それを聞いて矢作さん、どうですか?
矢作萌夏「初めてセットリストが来たときにソロ曲があるって喜んだんですけど、歌だけは絶対に誰にも負けない気持ちで必死にやりました」
――最後にひとことずつお願いします。
矢作萌夏「明日の初日は最高の公演だって言ってもらえるように、ゆきりんさんの評価がもっと上がるように頑張ります」
田口愛佳「私はこれまでかわいらしい曲や、一見やったことのないような曲がたくさん入ってて、これまでよりももっと変わった自分を見せることができる公演だなと思っているので、これからどんどんゆきりんさんが言ってることとかも吸収して、もっともっと新しい自分を見せて、ゆきりんさんのファンの方にも認められるような公演にしたいなって思います」
鈴木くるみ「私はゆきりんさんがたくさんのことを教えてくださったりとか、自分に似合う髪形とか、みんなに似合う衣装とか選んでくださって、本当にキラキラしてるってたくさんスタッフさんから言われたんですよ。それを聞いて本当にうれしかったし、ゆきりんは何でも分かってるなと思ったので、ゆきりんさんは聞いたら何でも答えてくださってるんですよ.ゆきりんさんの意見も自分の中にどんどん入れていきたいなと思います」
柏木由紀「今回『柏木由紀プロデュース公演』と、自分の名前が入った公演をやらせていただけて本当に感謝しています。そして、文句ひとつ言わず、一生懸命レッスンに頑張ってくれた後輩にすごく感謝しています。AKBのファンの方はもちろん、まだ劇場に来たことのない方には劇場の良さが伝わるような公演になっていると思います。たくさんの方に足を運んでいただけたらうれしいです。お待ちしています」
この話を聞いて公演を見ると、また違う楽しみ方ができそうですね。(撮影・取材 岡田)
安田叶
前田彩佳
黒須遥香
庄司なぎさ
田口愛佳
鈴木くるみ