2014年9月11日から16日まで行われているミュージカル『AKB49~恋愛禁止条例~』の囲み会見と公開ゲネプロが行われましたので、囲み会見の様子を中心にお届けします。(2014年9月10日 アイアシアタートーキョー)
後列左より川本紗矢、飯野雅、森田彩花、谷真理佳、山尾梨奈、谷口めぐ
岡田奈々、梅田綾乃、松村香織、内山命、山下ゆかり、大島涼花、坂口理子
茅野イサム(演出)、大和田南那、小嶋真子、宮澤佐江、須田亜香里、日野陽仁
茅野イサム(演出家)「ふだんのアイドルの彼女たちじゃなくて、女優さんとしての今まで見たことのないような彼女たちの顔が見られると思います。すごく華やかでいて、泥臭くて、熱いお芝居になっていると思います」
宮澤佐江「AKB48グループのメンバーが演じるAKB49ということで、一番難しいのは、みんながそれぞれ現役のメンバーであること、それをお芝居としてアイドルを演じなきゃいけないということがすごく難しくて、今でもみんな悩みも抱えてるんだと思うんですけど、幕が開くということで、見に来てくださるお客様が見終わった後に『うわぁ~、なんか胸が熱くなるなぁ』と思ってもらえる作品に私たちが仕上げたいと思っています。気合は十分入っています。よろしくお願いします」
日野陽仁「紅一点ならぬ“おじさん一点”の日野陽仁(ひのようじん)です。この人たちの熱いお芝居をぜひ見てください。僕はこの人たちの大ファンです(メンバー盛り上がる)」
――宮澤さん、男性役はやりやすい、やりづらいとかありますか?
宮澤佐江「今までは男っぽい女の子役が多かったんですけど、今回は完全なる男役ということなので、気合を入れて髪の毛も短く切らせていただきました。お兄ちゃんが2人いる男の子の環境で育っているので、変に自然なところもあるし、でも女の子を演じてるときとの違いを思い切り出したいなと思っていてそれが自分の課題でもあるので、そこが見てもらいたいところでもあります」
――周りのメンバーから見て男役の宮澤さんはどうですか?
全員「かっこいい」
宮澤佐江「そう聞かれたらそう言うしかないよね(笑)」
谷真理佳「本当の男に見えてくるんですよ」
須田亜香里「楽屋一緒だからドキドキして。男の人が入ってきたと思ったら宮澤さんでした」
――ヒロインのお二人の今の心境を聞かせてください。
小嶋真子「演技自体もミュージカルも初めてだし、いろいろ不安なところはたくさんあったんですけど、宮澤さんはじめキャストのみなさんやスタッフさんや演出の茅野(イサム)さんがたくさんいろんなことを教えてくださって、お稽古もすごく毎回毎回が1分1秒がすごく大切な時間になったし、それをしっかり発揮できるような本番になったらいいなと思います」
大和田南那「私は緊張しないって言ったときに茅野さんに引かれたんですけど、でも、今、本番を控えてちょっと緊張してきてるんですよ。今日すごくお腹痛くて稽古の時間も短かったんですけど、自分らしさを発揮できたら私らしく吉永寛子を演じるので、それを楽しんで、真子さんとの違いも見ていただけけたらなと思います」
――今もお腹は痛いんですか?
大和田南那「痛くないです」
――須田さんはいかがでしょうか。
須田亜香里「私の中で、ミュージカルに挑戦するのが夢であり目標のひとつであったんですけど、アイドルの活動をしててこうしてミュージカルのステージに立つというのはスケジュール的に無理なのかなと思ってあきらめてた部分もあったんですけど、今回こうして48グループのみんなで立たせていただけることがすごくうれしくて、私も気合が入ってて、アイドル人生で一生髪を染めることはないと思ってたんですけど、髪も染めて、髪も私も役に染まっていきたいなと思いました」
――日野さんも須田さんに釣られてる感じもしますが……。
谷真理佳「日野さん! 谷真理佳は?」
日野陽仁「みんなそうなんですけど非常に気立てが良くて、(須田さんが)一番最初にしゃべったメンバーです」
須田亜香里「日野さん私にちょっと気があると思うんです。なぜかと言うとたくさんアドバイスを下さるんですよ。その中で印象に残った言葉があって、『答えは全部台本にある』って」
日野陽仁「言うな!(メンバー歓声) ほかの俳優さんが聞いてたら困っちゃう」
須田亜香里「そこで私の中で芽生えるものがあったので、すごくうれしかったです。ありがとうございます」
――AKB48グループのメンバーの中に一人だけ入ってどんな気持ちですか?
日野陽仁「たぶん人生の中でこんなにうれしいことは二度とないと思うんですけど、長く生きてるといいことあるんだなぁと思いました。実はAKB48の楽曲は『会いたかった』のサビぐらいしか知らなかったんですが、今こうやっていろんな曲を聞いて、ものすごくいい曲なんだなと実感しまして、お世辞じゃなくてこの人たちを稽古場で最初から見てて、その成長してる姿に感動しちゃって、涙しちゃうんです。リハのときに感動してて泣いてしまって、出トチリをしてしまいました」
――宮澤さん、このお話を聞いたときにどう思いましたか?
宮澤佐江「すごくうれしかったです。AKB49のマンガがあることはもちろん知っていたので、この役を私がやらせていただくことはすごくうれしかったし、決まったあとに思ったことは、もしこの役を自分じゃない人がやってたらすごく悔しかったんだろうなって思ったので、本当にこの役をやらせていただけて感謝しています」
――須田さんはそのライバルの役なんですけど、どうですか?
須田亜香里「ライバル役といっても浦川みのりさんは12期生なんです。岡部愛としては11期生なので、先輩と後輩がいつもと逆転しているんですよ。なのでいつもは宮澤さんにタメ語を使うことはないんですけど、この舞台で演技の中で使えるのがちょっとうれしいです」
宮澤佐江「メンバー同士どんどん絆も深まってありがたく思います」
――宮澤さんは短い髪型はいつ以来ですか?
宮澤佐江「これほど襟足がじょりじょりするぐらい切ったのは生まれて初めてです。バリカンでやってもらったので。今ちょうどふわふわってしてますけど」
――何センチぐらい切ったんですか?
宮澤佐江「10センチ以上切ったと思います。9月の頭ぐらいですね」
――ミュージカルを演じてみて難しさとか面白さとかを教えていただければ。
宮澤佐江「難しさは歌も踊りもお芝居もいろんなことすべてが……今回初めて経験するメンバーばかりなのでみんながみんないろんなことに苦労してると思うんですけど、指導していただいてほめられたときの喜びだったり、AKB48でいつも歌ってる曲を今回の舞台でも歌わせてもらうんですけど、いつもステージで歌っている歌い方と、お芝居で歌うのとは全然違うので、その空気感を味わえるというのは演者しかわからないことなので、それはすごく楽しいなと思います」
小嶋真子「女優さんになるのがもともと将来の夢で、演技したいなって思ってたんですけど、このお話をいただいたときにファンの方がすごく心配してて、『真子ちゃん大丈夫? できるの?』みたいな感じに言われてたのに、それに対して『よし、やってやろう』って思って、気持ちも入ったし、演技はしててすごく楽しいので、自分じゃない人になれて自分じゃないような世界を味わえてすごく楽しいなって思いました」
大和田南那「私もミュージカルは初めてで、ドラマで演技をやったことがあるぐらいで、演技の仕方も違うし声も張らないといけないし、ダンスもミュージカルだから大きく踊らなきゃいけないし、全部が初めてだったので、いろんなことが経験できて、これからのお仕事につないでいければいいなって思います」
須田亜香里「私がつまずいたところがあるんですけど、それが歌なんです。私、中学生のときに仲良くなったと思ってた友達とカラオケに行ったら『音痴』って笑われたんですよ。それがコンプレックスで『一生歌うのやめよう』と思って、ずっといたんですけど、今回こうして歌とあらためて向きあう機会をいただいたので、自分の中で今の自分の最高のところまではもってこさせていただいているので、ここをきっかけにもっと歌うことを好きになって輝いていけたらなと思います」
残り数回ですが、チケットをお持ちの方は楽しんできてください。見た人の評判はとても良いです。(撮影・取材 岡田)※提供写真には(c)AKSがついています。
森田彩花
内山命