AKB48チームAの仲谷明香(なかや・さやか)さんが新書『非選抜アイドル』(小学館)を発売、発売後すぐに品切れになり全国的に品薄状態でしたが、発売後2日で3万部の増刷を決定、ようやく欲しい方の手元に入った様子です。本記事は東京での発売記念サイン会前の囲み会見の様子をお届けします。(2012年4月11日 東京都新宿区 福家書店新宿サブナード店)
仲谷明香 プロフィール 1991年10月15日生まれ、岩手県出身、162cm B80.5 W59 H87
――タイトルの『非選抜アイドル』とはどういう意味合いを込めてつけたんですか?
「20歳の記念ということで、今までの自分のことを全部書きたくて(タイトルを)考えたときに、選抜メンバーに入ったことがなかったので、インパクトがあるタイトルがいいなと思って、相談したときに『こういうのどうですか?』って言ってくださって、『じゃあそれにします!』って決めました」
――見出しを見ていると興味深いのですが、内容の紹介も兼ねて「なぜアイドルになったのか」について教えていただけますでしょうか。
「私の将来の夢が声優で、以前声優の養成所に通っていたんですけど、家庭の事情でやめなきゃいけなくなって、そのときに前田あっちゃんと同じ中学でAKB48をしているよ、というのを友達から聞いて、AKB48のことを調べたときに、夢をかなえるために活動をしていて、いろんな夢を持っている人がいたので、じゃあ私も声優の夢を持ってやろうかなと思ってオーディションを受けました」
――選抜メンバーではなく“非選抜メンバー”として頑張ると決めたときの心の葛藤はなかったんですか?
「最初は現実と希望の壁にぶち当たって、どんどんまわりのメンバーが人気が出ていく中で、どうしたらいいんだろう、ってなったんですけど、人気だけじゃなくて私にできることをやろうって思って頑張りました」
――本の見出しにもあるのですが、仲谷さんの「生き残り戦略」とはどういうものなのか、さわりだけでも教えていただきたいのですが。
「できることをやる、というか、隙間を見つけるというか、隙間を探す感じですかね。チームの公演のアンダー(代役)に入ったんですけど、その当時はアンダーという制度がまだなくて、代わりにやってみようと思って便利屋になって、隙間を見つけてできることをなんでもやるという感じです」
――その中で自分の中で確証みたいなのはあったんですか?
「夢のために残りたい、という気持ちもあったので、そこだけはあきらめずに頑張りました」
――「もしドラ」をはじめ声優のお仕事も始まったわけですけど、AKBに所属しつつ、自分の夢がかないつつある状況だと思うんですけど、仲谷さんにとってAKB48とはどういうグループでしょうか。
「夢のきっかけを与えてくれたグループというのと、仲間がいてこそここまで頑張ってこれたので、一番大切なものですね」
――ファンの方やAKBのことをよく知らない方からの反応はどうですか?
「『本が手に入りません』というのが第一だったんですけど、今まで私がブログでしか発信する場所がなくて、本心をあまり書くことがなかったんですけど、『いろんななかやんが知れて良かったです』って言ってもらいました」
――家族の方の反応はどうですか?
「一緒に住んでいる2番目のお兄ちゃんは何も言ってないですけど、岩手にいるいちばん上のお兄ちゃんは『本がなかなかないよ。送って!』って言ってくれたのと、お母さんも本は家にあるのに自分でお店で買いたかったらしくて、『予約したよ』って言ってくれました」
――中学生の同級生で、昨年の総選挙では隣に座っていて、この前、卒業を発表した前田敦子さんは仲谷さんから見るとどんな存在なんでしょうか。
「AKB48の顔だと思っているので、間接的ではあるんですけどAKB48というグループを教えてくれた人でもあるので、卒業の発表のときに『私が先に出て研究生のためにも』って言ってましたけど、そういう存在の人になってくれたらなと思っています」
――『AKB0048』の声優として今収録をしていると思いますが、こういうところが声優として成長できてるんじゃないかなと思うところを教えてください。
「『もしドラ』を経験させていただいて、今までは恥ずかしくてやりきることができてなかったことが、先輩方の演技を見て、私もこういう風にやりたいなと思って、『0048』の収録に参加させていただいて、その現場でも声量とか演技を見てちょっとでも吸収できたらなと思っています。まだまだのでこれから頑張りたいと思います」
――4回目の選抜総選挙に向けてはどうですか?
「今回は64位まで順位が出るので、いけるところまではいきたいです。64位以内に入ることがまず目標で、最近いろんなところで言っているのは、ムーサという事務所に所属しているので、ムーサの語呂に合わせて63位以内に入れたらなと思います」
――秋元先生はこの本についてのコメントは何かいただけたんでしょうか。
「帯のメッセージを書いていただいたお礼をメールでさせていただいたんですけど、全然関係ない言葉が返ってきました。Google+で書かせてもらってるんですけど、『晩酌アイドルになろうかな』って書いたら、秋元先生が『本当に晩酌はしてるんですか』という関係のない答えが返ってきました。なので『ときどきしてます』と返しておきました(笑)」
――どのぐらいたしなむんですか?
「最近は忙しいので何もせずに寝てしまうことが多いです。飲むときには黒糖梅酒が好きです。……それもみなさんメモするんですね(笑)」
――どんな方に読んでほしいですか?
「AKB48のファンでいてくださる方はもちろんなんですけど、AKB48を知らない方とか、どういう構造になっているのか知らない方や、普段の生活の中で、日の目を見れていない方に本を見てもらって、こんな人でもあきらめずに頑張れてるんだ、みたいな『じゃあ俺も、私も頑張れるんじゃない?』っていう風に励みになったらいいんじゃないかなと思っています」
今年(2012年)の選抜総選挙の速報は36位でしたが、果たして最終的に選抜入りが果たせるのかが注目されています。所属事務所ムーサのイベント(6月18日東京、6月20日大阪)の受付は終了しましたが、キャンセル待ち予約を受付中とのことですのでオフィシャルサイトを参照してください。(撮影・取材 岡田)