SKE48の須田亜香里さんが48グループ初の自己啓発本『コンプレックス力 ~なぜ、逆境から這い上がれたのか?~』(産経新聞出版)を出版し、その発売記念イベントが行われました。(2017年3月25日 書泉グランデ)
イベントに先立ってマスコミ向け会見が行われました。まずはその様子からお届けします。
須田亜香里プロフィール 1991年10月31日生まれ、愛知県出身、159cm 血液型A型 SKE48チームSリーダー
須田亜香里「おすすめは目次です」
――自己啓発本を出すということになったときに、率直にどんな気持ちでしたか?
「率直には私の自己啓発本は、誰が読みたいんだろうって正直思いました。私自身、自己啓発本を読むのが昔から好きで、本屋さんに行くと自己啓発本ブースを通ってピンときた表紙を持ってパラパラっと目次を見て買うことがあるんですが、高校生ぐらいのときにはじめて買った自己啓発本が、“モテる方法”、みたいなやつを買いました。
それが私の実になったかどうかわからないんですけど、見ててときめくものが多いもの、自分の心と引き合うものが見つかるのが自己啓発本だって思ってたので、今回私が書かせてもらえるってなったときに、私も心と心で引き合える方に新たに出会えたらなって希望もちょっと持って書かせていただきました」
――本の中でお気に入りの箇所があったら教えてください。
「えっとですね、写真とかない、アイドルにはない感じの本になってるんですけど、もし写真集だったら『このページです』、ドーン、みたいなのをやると思うんですけど、私の場合は、おすすめは目次です。私自身が自己啓発本を読むときにもやっているように、目次を見て、今自分がどんなに悩んでて何を必要としてるかっていうのは目次でだいたい開きたいページが決まるかなって。
なので今回も目次にこだわって作らせていただいた面もあるので、ぜひ、まず買っていただいたら目次を見て、読みたいと思っているページをいきなり開いてみてほしいなと思います。頭から読まなくてもお手軽に読み出してほしいので目次がおすすめです」
『見た目で判断すると“人生を損する”』
――目次の中で特におすすめは。
「目次の中で一番のおすすめは『見た目で判断すると“人生を損する”』です。よく見た目で判断されることが多いので、私も人のことだったり物だったり、ちゃんと知ってみて良かったなって思うことが多いので、そういうのを、自分も心がけたいし、多くの方に伝わればいいなと思います」
「コンプレックス力」章目次
第1章 夢をかなえる原点
第2章 今いる場所からはみ出す方法
第3章 環境の変化をチャンスに変える
第4章 「選ばれる人になるため」の須田流仕事術
第5章 暗闇の中で見えた大切なこと
第6章 自分を再構築する
第7章 神の領域のその先へ
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――この本を書くにあたってどのぐらい時間がかかったのかというのと、参考にした本がありましたら。
「参考にした本はないですね。わりとオリジナルで、書き込み式ワークノートも独自というか、こういうのもあったらいいね、って話し合いながらつけさせてもらって、できるだけ今までにない自己啓発本、グループ初ということもありますし、アイドルの自己啓発本の中でも初を目指せたらいいなと思って書かせてもらいました。夏ぐらいからからですから7ヶ月ぐらいです」
――原稿を書くのは大変ですか?
「もともと3年間『TV Navi』さんのほうで連載をやらせてもらってて、書くことは毎月やってたものの、やっぱり未だに慣れないことなので。携帯でいつも原稿を書くんですよ。なので効率悪いって周りにはよく言われるんですけど、でも、大変でした。スタッフのみなさんにいっぱい助けていただきました」
――どなたにこの本を読んでもらいたですか?
「もちろんいつも応援してくださってるファンの方には、私が本当にいろんな方に支えられてきてここまで来られたことが詰め込まれているので、今まで支えてくださったすべての方に感謝の気持ちを込めて呼んでいただきたいないうのはもちろんですが、今回アイドルに興味のない方とか、新学期始まるこの時期でもありますので、学校生活とか職場での環境だったりとかで不安とか悩みがある方にこそ、読んでいただきたいなと思ってます」
――SKEの後輩では誰に読んでもらいたいですか?
「できたら全員に配りたいですよね。今の環境にない、独特の昔の運動部みたいな厳しさもあったので、そういう先輩の背景を知ることで私も成長できた部分もあったので、1期生2期生の方の苦労を知って自分も頑張ろうと思えたことがある分、後輩には読んでほしいですね。8期生が入ったばかりなので、8期生に配れたらいいなと思います」
「総選挙、目指すは1位です」
――本の中で総選挙7位になるまでのことを書かれていますけど、今年も選挙がありますけど、目標を聞かせていただければ。
「来ると思ってました(笑)。今年の目標は、欲を言わなかったら7位以内。って言いたいんですけど、欲と、本能と本音を詰め込むならば、目指すは1位です」
――1位になったらこれをやるとか公約とかは。
「SKE48で何かやりたいですね。私が1位になったら、思いついたのを言いますね。SKE48で、市民会館とか、そういった、地元の方が誰でも来られる場所で、片っ端からミニライブやイベントをやりたいです。まずは名古屋で。全国ツアーよりももっと地道な、細かいものをやって、より多くの方に親近感を持っていただけるアイドルになりたいなと思います。ランクアップすればするほど遠い存在になっちゃうんじゃないかって思われるんですけど、そうじゃなくて、上にいけばいくほど側にいけるアイドルでありたいなって思います」
――7位になって写真集が出ると思ったら……。
「そうなんです。以前、どうしても写真集が出したくて何年か前にスタッフさんに『どうやったら写真集出せますか?』って偉い人に聞いたんですよ。そしたら『うーん、7位になったら出せるんじゃない?』って言われたんですね。『そうか! 7位を目指そう』と思ってやらせてもらったら、『7位になった、どや』と思ったら、……そしたら顔が写ってない本でした(笑)。それでもすごいことなので、すごく幸せなんですけど、やっぱりアイドルになったからには写真集を出したいので、1位になったら写真集が出せたらいいなと思います」
――沖縄で開催というのはどうですか?
「こんなに楽しめない沖縄は人生初めてだと思います。心臓に悪いですね。やっぱり楽しみだと思います。楽しめないかもしれないけど、沖縄という空気感も楽しみですし、やっぱり終わってみれば総選挙って、いつも自分を見つめなおさせてもらえる大切な場所なので、その場所がたまたま沖縄だったということなので、駆けつけてくださるファンの方にはちょっと負担がかかってしまうかなと思うし、梅雨の時期なので、雨天だとお客さんなしで発表すると聞いているので、そうならないことだけを願って、てるてる坊主いっぱい作っていい結果を待ちたいと思います」
そして引き続き購入者限定トークショーの様子を(抜粋ですが)お楽しみください。
購入者限定スペシャルトークショー
著者である須田亜香里さんが教授となって「コンプレックス力大学」の特別講座が行われました。
特別授業
「自分を好きになるための授業」がテーマで、まずは「自分を好きになるための三カ条」の説明に入りました。
自分を好きになるための三カ条
その1 自分が可愛くないことを認める
須田亜香里「この言葉を見ると『そんなことないよ、亜香里はかわいいよ』って言ってくださるし、私も自分がかわいいことは分かってます。でもブスとかかわいくないと言われても、受けいれることができてるのって、私のことをいじってもらえるのが美味しいなって思ってるからこそで、マジで受け止めてないです。
でもかわいくないって悩んでたこともありました。AKBの選抜に入るようになってから特にだったんですけど、まわりのみんなが段違いに美しいんですよね。カメラに他の人が抜かれて自分が抜かれてっていうのを見るたびに、『あ、私だけかわいくない』って悩んじゃったんですね。
しばらくそういうので悩んだりしたし、ネットで検索すると本当に傷ついたりしてたんですね。でもあるとき気づいたんです。自分のことをかわいいと思いすぎてたんです、たぶん。ちゃんと写ったもの、目に見えるものを受けいれることが大事なんじゃないかって気づいて、それから急に楽になりまして、『じゃあどうしたらかわいく見えるのか、かわいくないって言われてしまった原因は何なのか』っていうのを探ることが大事で、それが私のするべきことなんだなって気づいたんです」
その2 「まぁ、いっか」の精神で自分にOKを出す
須田亜香里「反省をしすぎちゃうんです。番組でうまくいかなかったときに、『あのときもっとこうしてれば』とかずーっと悩んじゃうんですね。過去にありました。じゃんけん大会の予備戦でSKEであと一歩で武道館でじゃんけんできるところまで行ったことがあったんですね。そのとき負けたんですよ。で、『なんであのときグーを出したんだろう……』って。3日間泣きました(客笑い)。
あのときグー出してなかったらAKBの選抜に初めて入れたかもしれないのにってすっごい泣いたんですね。でも、1回過ぎてしまったことに悩んでて先に進まないと、失敗したまんまで終わってしまうので、できるだけ悩み終わったら『まぁいっか』って自分に言ってあげて先に進んで次に生かす、次はどうすればいいのかいうのを自分の中でイメージトレーニングができればそれでいいんじゃないかなって思うようになりました」
その3 「足りない」ことはチャンス!
須田亜香里「コンプレックスってときには執着心に変わると思うんですね。私の場合は幼稚園のころに『花いちもんめ』で誰にも選ばれない3年間を過ごしたっていうのがコンプレックスだったし、学級委員長になりたくて立候補しても、誰も私に投票してくれないっていう……どんな性格してたらそうなったのか私もわからないんですけど、
でも選ばれたいっていう気持ちが自分の中にあったからこそ、アイドルに興味を持ってやろうって思えたんですけど、アイドルにとって選ばれないってすごく致命的というか、偉い人に選ばれる選ばれないはもちろんあるかもしれないけど、ファンの方に選んでもらうことこそアイドルだと思うし、選ばれるということに執着してた私が、もがいてたのを見てたからこそファンのみなさんは足りていない私を見て手を差し伸べてくださったり一緒にいてくれたりしたからこそ、ここまでこれたんだなと思うので、足りないって実はいいことだったんだなって、今ここでファンのみなさんの顔を見られてるのを見ると、足りなくて良かったって思ってます」
自分を好きになるためのワーク
★イヤなことを書き出してみる
須田亜香里「ファンの方の個人情報をメモするノートもあるんですけど、それ以外に愚痴とか思いついたことをただただ書くノートを持ってるんですね。お弁当が少なかったとか、誰々ちゃんに魚弁当を取られたとか、なんでもいいんです。
文字にすると何に悩んでて、そこから自分はどうしたいのかっていうことを書くことが大事なんです。イヤなことを書いて、何が嫌なのか自分で分析すると自分が何に悩んでいるのかが分かるんです。全部嫌だと思っててもひとつふたつしか嫌なことがなかったりとか。
『なんだ、これだけ解決すれば良かったんだ』って答えが見つかることがあるので、イヤなことがあればメモしてみるといいと思います」
★自分の悩み相談に乗ってあげる
須田亜香里「悩みや嫌なことを書き出したあとには、自分の悩み相談に乗ってみることにしましょう。
自分だと『でも』『だって』って言葉が出てしまうことってあると思うんですけど、もしこの悩みや相談事が自分の大切な人の悩みだったら頑張って答えを出してあげますよね。
なんとか困っている友達を助けてあげたいなとか、家族が笑顔になれるように答えを見つけてあげなきゃって思うと思うんです。なので、それを自分のためにやってみてください。それで客観的に悩みを見ることができるようになります。
人に相談する前にこれを自分でやってみるのもいいかなと思います」
このあと簡単な質疑応答、あいさつがあり、お渡し会になりました。
お渡し会
この本はボリュームもあり、しっかり内容は練られているので、須田さん本人が言うように目次で気になったところから読むのもいいですし、ワークシートが自分を分析するのに役立ちそうです。最後に、メディア向けに受けが良かった振り向き写真をお届けします。(撮影・取材 岡田)