東京パフォーマンスドールの5thシングル『純愛カオス』が2016年8月17日にリリースされました。その発売を記念して、3グループに分けて新曲やカップリング曲、最近の出来事から過去のことまでいろいろ聞いてきました。(2016年8月 都内会議室)
左より上西星来、脇あかり
上西星来(じょうにし・せいら)1996年8月14日生まれ、愛知県出身、161cm A型
脇あかり(わき・あかり)1998年1月24日生まれ、大分県出身、162cm A型
★『純愛カオス』ミュージックビデオ撮影エピソード
――「純愛カオス」の曲紹介からお願いします。
脇あかり「曲を最初に聞いたのはだいぶ前だったんですが、レコーディングをしていくにつれて、歌詞を聞きながら『この部分はリハーサルのシーンなのかな』って想像したり、切ない部分だったり、心に秘めてるところだったり、弱音だったり、でも夢に向かっていくんだっていう強いところや、問いかけている歌詞とか、いろんな歌詞があるから、毎回新鮮な気持ちで歌ってます」
上西星来「東京パフォーマンスドールの曲は、『絶対にあきらめない』『自分が強くいなきゃいけない』といった力強い曲が多いんですが、今回は、弱い部分もさらけ出している内容で、今までのとは違った形での共感ができるので、そこが魅力だと思います」
――ミュージックビデオの思い出はありますか? 草原で歌っているシーンが映っていましたね。
脇あかり「あれは福島のゴルフ場なんですけど、朝から昼まで外のカットを撮って、それから室内の撮影になるんですけど、そちらは廃墟の地下で撮って、温度差がまったく違っててびっくりしました」
上西星来「ミュージックビデオの撮影で初めて屋外で踊ったので、太陽に体力が奪われるのが分かって、太陽って偉大だなって思いました(笑)」
脇あかり「汗もかくし、しかも斜面があって、ヒールが何個も折れました」
――撮影した場所でふつうはゴルフやってるんですか?
上西星来「はい、やってる方いらっしゃいました」
――どういう方に聞いてもらいたいですか?
上西星来「東京パフォーマンスドール初の夏のリリースなので、2016年の夏を代表できるような曲になったらいいなって思うし、東京パフォーマンスドールの歌詞は、いろんな角度から考えることができるので、それを聞いてくださったいろんな方たちの意見を私たちも聞いてみたいなと思います。そして、『逆転裁判』というアニメのエンディングテーマになっていて、『逆転裁判』はゲームも有名なので、ゲームをやってくださる方にも聞いていただきたいなと思っています」
――パフォーマンス面での見どころ、注目ポイントは?
脇あかり「MVではドローンを使って撮影したんですけど、交差するフォーメーションを上から見ることができます。ただ横に交差して歩くんじゃなくて、斜めに交差してるんですよ。そういうところを見ていただきたいと思います。リリースイベントでは、ファンの方は上から見たりもするんですけど、『こうなってるんだ』と言われたり、今回、フォーメーションもいつもと違うので、『これで合ってるのかな?』ってスタッフさんにも言われたことがあったんですけど(笑)、それで合ってるんです(笑)」
★カップリング曲1人1曲紹介コーナー
――カップリング曲がCDによって『OVERNIGHT SUCCESS』『Airport』『気持ちはING』『SLASH DANCE』『キスは少年を浪費する』と、先代TPDのリアレンジバージョンとして5種類の曲が入っていますが、1人1曲だけ紹介してください。
脇あかり「私は『Airport』にします。『Airport』は物語性があって、ライブでは最初、キャリーバッグ持ったりだとか、みんなは振り付けで飛行機を模ったりとか、演劇っぽいところが私は大好きですね」
上西星来「私は『SLASH DANCE』です。はじめて聞いたときにお祭り感がある曲で好きだなって思って。勢いはあるんですけど、勢いだけに任せない曲だと私は思っているので、聞いてて楽しくなるような曲だなと思います。コマネチのような振り付けがあるのを最初に聞いたとき、他のメンバーは『うれしい』って言った子もいたなか、私、上西は恥ずかしさがあったんですけど(笑)、曲の勢いだけでなく、楽しさも感じられる曲になったんじゃないかなと思います」
脇あかり「私、コマネチの振り、NGになるかと思ってました(笑)」
★原宿ジェンヌの曲について
――『原宿ジェンヌ』(先代TPDの篠原涼子、川村知砂)の曲を歌っている2人ですが、出る場所が反対だから(ステージの両側から出ることが多い)、直接始まる前に円陣みたいなのができないですよね。
上西星来「円陣のあとに2人で別れ際に『よし、頑張ろう、うちらならできる!』って絶対言ってるんですよ」
脇あかり「あと、毎回毎回、星来ちゃんの表情が違うし、歌い方も違うし、『今日は、こう来たか』みたいな感じで受け取ったりはします」
上西星来「目を合わせるポイントがたくさんあるので、振り向いたときに『次どんな顔をしてるんだろう』ってすごくわくわくして自分から目を合わせたりします。それで『あ、今日は調子いいな』とか、『あ、今日は私が引っ張らないと』と思ったりするときもあります。『今日はクールな顔が来たな』と思ったら、『こっちもクールにしよう』とか。ジェンヌの曲は満面の笑みの曲はないけど、目だけが満面の笑み系で口が笑ってないときがあるので、『私もそうしよう』と合わせたりします」
★初のアメリカでのステージ
――サンフランシスコのイベント(「J-POP SUMMIT 2016」)はどうでしたか?
上西星来「サンフランシスコに行って、私たちのライブを披露して、声援の種類も全然違いましたし、煽っても、かえってくる熱量とかも全然違って、そこが勉強になりました。メンバーの考え方も、しっかりしたような気がします」
――ステージから見る客席はどんな感じですか?
脇あかり「ステージから見る景色はそんなに変わらないんですけど、本当に私たちが見たことのない人ばっかりだったので、私たちも緊張したし、アメリカの方って、『嫌いだったら嫌い、好きだったら好き』っていう白黒はっきりした反応だと聞いてたので不安だったんですけど、私たちが日本語で話したとしても『イェ~イ』って盛り上がってくれたのはすごくうれしかったし、受け入れてくださった感じがしました」
――自分たちにとってアメリカ遠征はどんな体験になりましたか?
脇あかり「アジアに行ったときは、アイドルが好きでアイドルを見に来てる方が多かったんですけど、サンフランシスコのときは、アイドルという言葉も知らない人に、リーダー(高嶋菜七)が(英語で)説明してたので、海外に行って日本のことだったり私たちの魅力を伝えられたらいいなと思いました」
――7/2(土)新宿ReNYの新生TPDの楽曲だけでやったライブについてお聞きしますが、やってる側からはどうでしたか?
上西星来「先代のレパートリーの曲は魅せる感じの曲が多くて、新生のほうはお客さんを巻きこめるような曲が多かったかなって気づきました。終わったあとは、真夏のマラソンを完走したぐらいの爽快感を自分の中で感じました」
脇あかり「先代には先代のカラーがあるし、新生TPDにはTPDのカラーがあって、2つに分けてあらためてやってみたからこそ、ふたつが合わさらないとできないっていうことも感じました」
★3年前の自分
――3グループに分けて1年前、2年前、3年前の出来事を振り返ってお話ししてもらいたいですが、どの時期の話をしていただけますか?
脇あかり「3年前にしましょう」
上西星来「つらいことばっかりではなかったんですけど、ほかのことを考える余裕がなくなってて、自分の頭の中に全部が詰め込まれていて、引き出しがない状態でした。何もかもに慣れてない状態だったので、こういうインタビューさせていただくときにも全くわからない状態で、曲の魅力を伝える語彙力も3年前には何もなかったので、楽しいことも思い出に残ることもあったんですけど、今から考えると戻りたくはないですね」
脇あかり「初めてのことばっかりでした」
上西星来「今の私たちがいるのはその1年目があったからなんですけど」
――あの頃の自分と比べて大人になりましたか?
脇あかり「どうなんでしょう……。以前は、まわりを見て自分はこうしなきゃっていうのが強かったんですが、今は、まわりに惑わされることなく自分でこうしなきゃいけないと思うようになりました」
――ファンの方にメッセージをお願いします。
脇あかり「『純愛カオス』のリリースイベントもたくさんあるし、新しいライブシリーズも始まるので、前回を上回るパフォーマンスや、一緒にわくわく感を感じられるような、新しいスタートを切りたいなと思います」
上西星来「『純愛カオス』は夏休みの間にリリースイベントがたくさんあって、とてもありがたい状況にあるので、みなさんのお近くに東京パフォーマンスドールが来たときに遊びに来てくださったらうれしいです。兵庫・愛知にも行きますので、ぜひ来てください」
第2回のインタビューもお楽しみに。別の角度から迫ります。(撮影・取材 岡田)