2004年1月14日、中野サンプラザホールで行われた「Hello!Project内 新ヴォーカルグループ誕生記念 記者発表会」(以下、中野と略)と、2月7日、ラフォーレミュージアム六本木で行われた「ハロー!プロジェクト・キッズ FCツアー2004」(以下、握手会と略)を踏まえた「Berryz工房論」です。
選考基準は企業秘密?
つんく♂さんは、Berryz工房の8人を選んだ理由について、「企業秘密」としか語っていません。雄弁なつんく♂さんにしては、歯切れが悪いのですが、その理由として、次の二つが考えられます。
- 自分で選んでいないから答えられない。
- 公表できないような理由で選んだ。
中野では、肝心なコンセプトについても、つんく♂さんは語っていません。語ったのは、ユニット名の由来だけです。
少なくとも、「ZYX」、「あぁ!」には、つんく♂色が感じられますが、「Berryz工房」は雑多な感じがします。それに、自分で選考していれば、キッズの名前は間違えないはずですが、中野ではあやふやな発言がありました。
8人の選考理由は、わかりません。ただ、外した7名から推測すると、まず、「ZYX」の村上愛と「あぁ!」の鈴木愛理は、「保険」として残したと考えられます。問題は、残りの5人ですが、身長を揃えるために上と下を意図的に外した、と考えるのが適当ではないかと思います。
「カントリー・キッズ」でよかった
中野に出かけた人は忘れていないと思いますが、このイベントは本来12月中旬に行われる予定が1ヶ月延期になった、いわく付きのものです。
12月中旬の「ハローキッズ」は、十勝・花畑牧場からで、出演キッズは、徳永千奈美・岡井千聖・熊井友理奈の3人でした。
番組にリンクさせるのが芸能界の常套手段、と考えれば、徳永・熊井は絶対で、これに石村舞波・須藤茉麻、商売を考えて道重さゆみも加えて、「カントリー・キッズ」で十分と思っていたのですが、結果として、かなり大がかりなユニットになりました。
最初から、つまり12月の段階から、8人が決まっていたとは思えません。
なぜなら、「ZYX」の「白いTOKYO」が発売となった直後に、「ZYX」メンバーの清水佐紀・嗣永桃子を新ユニットにチョイスというのは、あまりにも失礼な話ですから。
それに、今、「勝負!」に出る必然性はまったくない、という現状認識がありますし、判断が明らかに揺れ動いているのが、何よりの証拠です。
揺れる判断
握手会後に配られた緑のパンフは、もともとは「ハロー!プロジェクト・キッズ本格始動!!」というカラー印刷されたパンフの写真部分だけコピーして、文字を差し替えたもののようです。
このパンフで一番目立っているのは、須藤茉麻です。こうなった原因、わかりますか?
中野には、多くのキッズファンが集まりましたが、この時の一番人気が須藤茉麻でした。どうして、須藤茉麻が一番人気になったのか、理由ははっきりしています。
すでにユニットに参加しているキッズのファン、嗣永桃子・清水佐紀・夏焼雅のファン、ならびに、女優イメージの強い菅谷梨沙子のファンは、ほとんど来ていなかったことによります。
それに須藤茉麻ファンは、ラストチャンスという意気込みがあって、声援の半分は茉麻ファンといえるくらいの人気でした。中野の後でパンフを作れば、とうぜんこうなります。
「Berryz工房」のメンバーが発表された後に行われた握手会には、多くのキッズファンが集まり、人気度を測るにはいいチャンスでしたが、このときの一番人気は嗣永桃子でした。
デビュー曲、「あなたなしでは生きてゆけない」のジャケット写真が、どうなっているのかは、自分で確認してください。
つまり、その時々の人気(厳密には声援)によって、判断が揺れ動いていることが分かります。しかし、この判断は正確ではありません。なぜなら、会場に来なかった同世代の女の子の意見が反映されていないからです。
嗣永桃子指標論
世間一般の感覚では、なぜ、嗣永桃子が一番人気なのか理解できないかもしれませんが、映画「仔犬ダンの物語」を観ると納得できます。つまり、桃子ファンというのは、初期からの筋金入りのキッズファン、という気がします。
話を世間一般の感覚に戻しますと、女優イメージは菅谷梨沙子、アニメ声は徳永千奈美、ダンスは清水佐紀、歌唱力は夏焼雅、だと思いますが、人気だけは嗣永桃子なのです。
つまり、新規のキッズファンが増えていない、ということを桃子ファンが証明しているわけです。ですから、「ZYX」も「あぁ!」も、似たセールス数字になるわけです。
「Berryz工房」のファンが増えた、と実感出来るようになるには、嗣永桃子の人気が、4番目か5番目くらいになったときだと思います。ですから、桃子の人気を見ていれば、「Berryz工房」の人気度がわかる気がします。
メンバー雑感
興味があるキッズは、須藤・石村・熊井の三人です。「趣味わるっ!」と、言われそうですが、ここ1ヵ月くらい丁寧に見てきたにもかかわらず、さっぱり分かりません。この3人は難解です。
中野のとき、菅谷梨沙子のトークが話題になりすぎて、嗣永桃子が司会者に突っ込みを入れた話は伝わっていないようですが、嗣永桃子のトークにも危ないものを感じます。
個人的には、徳永千奈美・夏焼雅・清水佐紀のひねらない素直な喋りが好きです。オチをつけようとする嗣永桃子のトークは、はまれば面白いのですが、はずすとしらけるだけなので、リスキーです。
キャプテンは、清水佐紀に決まったのですが、賢明な選択と思います。誕生日が私と同じ、というのも○です。人気その他を考えれば、キャプテンは夏焼雅だと思いますが(女の子には絶大の人気があります)、菅谷梨沙子の面倒を誰が見るのか、という問題がありますから、キャプテンは×でしょう。
夏焼と菅谷の仲は、2003年11月まで、正確に言えば八景島シーパラダイスまでは、お世辞にもいいとは言えませんが、横濱カレーミュージアム以降、急速に仲がよくなったように見えます。
菅谷梨沙子は、小川麻琴以上に発想が翔んでいる気がしますが、そんな梨沙子の保護者、夏焼雅はエライ!
大きなお世話ですが……。
セカンドシングルのメンバーが決まっていない、という噂があります。
メンバーのいじり過ぎで墓穴を掘ったモー娘。の過ちを、ここで繰り返してほしくないと思います。
確かに、「Berryz工房」のメンバーが最良だとは思いませんが、最低でも1年間は固定したメンバーでやるのも、ファンの信頼を獲得する方法の一つだと思います。
「Berryz工房」のセールス目標は、2~3万枚ではないはずです。
というわけで、モー娘。ファンの私も2月中旬にデビュー曲の予約を入れました。「Berryz工房」が失敗すると、モー娘。解散の引き金になりかねないので。
それにしても分からないのは、この時期になぜ「勝負!」に出たのか、です。もう1回、「あぁ!」と「ZYX」の曲を出して、様子を見てからでもよかったはずですが……そんな余裕はない、という事なのでしょうか。
握手会で配られたトレカは、夏焼雅が当たりました。袋に○印が付いていませんでしたか? 4月1日の「東京・Zepp Tokyo」のイベントには、モー娘。ファンも参加しましょう。