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安倍なつみとBerryz工房の反省会

written by 上木憲文

  Last Updated: 2004/12/21
本記事を無断で複製・転載することを禁じます。
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ハロプロ46名の頂点に君臨していた安倍なつみの盗作問題と、結成されて1年になるBerryz工房が抱える諸問題について触れてみたいと思います。

犬に噛まれた安倍なつみ

安倍なつみが盗作問題でNHK紅白歌合戦への出場辞退を表明した翌日、つまり2004年12月2日朝刊の見出しを集めてみました。

1. 読売新聞 盗作なっち「紅白」辞退
2. 毎日新聞 なっち紅白辞退 詩盗用問題
3. 神奈川新聞 なっち紅白辞退
4. 産経新聞 なっち「紅白」出場辞退
5. 日刊スポーツ 安倍なつみ紅白辞退
6. 日本経済新聞 安倍なつみさん紅白辞退
7. 朝日新聞 安倍なつみさん紅白出場を辞退

厳しい態度で臨んだ読売新聞から、犬に噛まれて出場できなくなった程度の朝日新聞まで、「盗作問題」に対する新聞各社の姿勢が伝わってきて面白いものです。

読売新聞が厳しいのは、「STOP!肖像権侵害」の広告を9月15日と21日に掲載していることと関係があるのではないかと思われます。

この広告には、モー娘。をはじめ、雛形あきこ、熊田曜子、乙葉、市川由衣、島谷ひとみ、山田まりやなど44名の写真が使われていますが、このときのキャッチコピーが「それ、NGです。」(15日)、「あなたを信じて、いいですか?」(21日)というもの。

「STOP!肖像権侵害」の前に「STOP!著作権侵害」だろう、と誰でも思います。ただ、この広告にはなぜか、安倍なつみが入っていません。まさか、この時点で盗作の匂いを嗅ぎつけていた、とは思えませんが、どうなんでしょう。

2月11日、復帰コンサート!?

盗作問題を知らない人のために、概略のおさらいをしておきます。

発端は、2004年11月20日のMBSラジオで発表した「愛されたいと思った日」という詩が、橘いずみの「サルの歌」そっくりだったみたいで、そこから疑惑が広がり、エッセイ「陽光」の詩が、chibiの「優しい夜と愛のうた」そっくりだし、aiko、YUKI、小室哲哉からの盗用もあるみたい、となったようです。

安倍なつみ本人が認めているわけですから、事実関係はその通りなのでしょう。

この問題に関して、後味の悪さを感じているのは私だけではないと思います。

もう少し細かく時系列で追ってみますと、11月22日にはchibi本人が確認しているわけですから、遅くてもこの時点で事の重大さを事務所は認識していたはずです。

で、24日には、紅白出場が決定し、28日、29日にはコンサート「~あなた色プレミアム~」を行ない、30日に盗作を公表して、12月1日から2ヵ月間の活動自粛となったわけです。うまくできています。

2ヵ月後に何があるのかと言いますと、2月11日から日本青年館でコンサートが予定されています。ですから、「当分の間」や「3ヵ月間」では都合が悪く、「2ヵ月間自粛」としたのでしょうが、仮に11月30日の段階で2月11日からのコンサートを視野に入れていたとしても、稚拙な印象はぬぐえません。

これでは、コンサート優先主義、スケジュール至上主義と言われても仕方ありませんし、盗作問題よりも「愛・地球博」イベントのほうが重要と認めているようなもの。結局、ソロコンサートの予定もしばらくないから活動自粛、ということでお茶を濁したのでしょう。しかし、それでいいのか?

バブル・オーディションの反動

Berryz工房の反省会をしましょう。

一体感のなさは相変わらずですが、キャプテン清水佐紀の問題というよりも、メンバーの意識に問題があるように思われます。Berryz工房は腰掛け、踏み台、程度にしか考えていないようで、Berryz工房で頑張っていこう、という気持ちが伝わってきません。

こうなった遠因は、バブル・オーディションにあると思っています。本来ならば、数人に絞り込むはずのオーディションで、出場した15名(現在のハロプロキッズ)全員を合格(理由はわかりません)としたために、玉石混交のままハロプロキッズ、Berryz工房はスタートしています。

それに、Berryz工房のスタート時点から抱えている問題、中1の清水佐紀と嗣永桃子がしっくりこない、菅谷梨沙子の面倒を熊井友理奈が見ない、という2点の解消にも目途が立っていないのが現状です。まあ、この2点の解消は、Berryz工房がシングル・チャートで1位を獲得するより難しいかもしれませんが……この4人だけで合宿すればいいのに、なんて考えているのは私だけか。

メンバーに伝えたいこと

清水佐紀の自虐的な自己紹介(自分の背の低さをネタに使う)は、今年限りにすべきでしょう。一度は笑って聞けても、二度三度重なるとしつこい気がしますし、前向きとも思えません。ただ、精神的にこの1年で一番成長したのは、清水佐紀だと思います。

嗣永桃子は線の細さが気になります。「線が細い」という言葉には痩せている、とは別に神経質という意味が含まれています。無頓着、大雑把と言われるぐらいが芸能界では良いようです。それと、ダンスがあまりにも危険です。頑張るのと危険は別の話で、いつか腰を痛めそうで心配です。

石村舞波のダンスは最高にいいかげんで面白い。夏のコンサートの「ミニモニ。ジャンケンぴょん!」(辻・夏焼・石村・菅谷)では、石村舞波ばかり見ていました。DVDが証拠として残っているので、正確に踊っていましたという弁解は成立しませんが……それをダンスの先生は、寿命が縮まる思いで見ていたのではないでしょうか。

この石村舞波と徳永千奈美までは、なかなか注目の順番が回ってきませんが、二人には「誰か一人は見ている」という紀田順一郎(1984年7月18日付け、日経・夕刊)のコラムを伝えたいと思います。

「社会というところは、短期的に見ればアンフェアなところもある。長期的に見れば必ずフェアなものだ。それから、努力さえしておれば、必ず誰か一人はきみを見ていることを忘れるな」

さすがに子供には難しいか。

須藤茉麻が「ハロモニ。」(11月28日O.A)でみせた、放心状態になるまでの頑張りはマル。体が大きいので取っつきにくそうですが、一本気な性格で、ルックスもかなりの美形なので期待しています。

夏焼雅、熊井友理奈、菅谷梨沙子には特にありません。
さかのぼって、宇宙人が、人間の面倒なんか見るわけないじゃん、と言われれば確かにそうですが。
(コラム「紺野あさ美、道重さゆみの次は……」参照)

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