2011年1月2日、「Hello! Project 2011 WINTER~歓迎新鮮まつり~Aがなライブ」の中で、つんく♂さんから、9期メンバーの発表がありました。
鈴木香音、鞘師里保、生田衣梨奈、譜久村聖の4名がモーニング娘。に決定しました。
そして、1月9日、リーダー高橋愛の卒業も発表されました。
今回は、この1週間ほどについて、書いてみたいと思います。
9期オーディションについて
約9000人の応募があったそうですが、数字を見ると大人はすぐに、「四捨五入ではなくて、切り上げね」、と思ってしまいます。
5期のときは、25827名の応募。6期でも、12417名の応募。7期(オーディション 2005)は、21611名の応募があったので、実数は発表しにくかったのでしょう。
応募数が多い→いい子が集まる→いい子が取れる、という保証は何処にもありません。
実際、ビッグオーディションといわれたものでも、悲惨な結果に終わったケースがいくらでもありましたので、応募者数が多いかどうかは、たいした問題ではありません。
強いて言えば、落選した子の何割かが、ファンになってくれて、合格した子を応援してくれるかもしれない、という邪な考えもあって、主催者サイドは応募者数を気にするものではあります。
問題はどういう方針でオーディションを行なうか、なのですが、9期オーディションは、予想外の展開でした。
最終審査に残った、鈴木、鞘師、生田、茂木美奈実、大塚愛菜の平均年齢が、12歳というのには、驚きました。しかも、年齢差が少ない。
例えば、最終審査に残った人の年齢を調べると、3期だと13歳~18歳、4期だと11歳~21歳、5期だと12歳~15歳、6期だと13歳~17歳(?)、7期だと12歳~19歳、8期だと13歳~16歳となっています。
つまり、それなりの方針を決めてやっても、このくらい年齢にばらつきがでるものなのです。
ですから、11歳~13歳という9期オーディションは、かなり特異だったことが分かると思います。ありていに言えば、「ハロプロエッグ・オーディション 2010」でした。
それに、この年代、5歳違うと通訳が必要といわれるくらい、話が合いません。
モーニング娘。の連続性を追及するのなら、最低でも、15、16歳の子が必要なのですが、それもいらないということは、明らかにモーニング娘。のなかに別のユニットを作る、と言うことに等しいと思います。
単純に言うと、譜久村、生田、鈴木、鞘師のユニットが、スマイレージよりも売れるのか、ということだと思います。年長の5人全員が卒業すれば、そういうことになります。
譜久村聖と佐保明梨をめぐって
1月4日、「~歓迎新鮮まつり~」を観に行きましたが、不思議な光景がみられました。
9期メンバーに決まっている譜久村聖が、エッグの一員としてバックで踊っていました。モーニング娘。に決まったのだから出ていないと思っていましたが、エッグはどこまでもエッグらしい。
それと関連があるのか分かりませんが、1月6日の「美女学」で、譜久村が9期オーディションの3次審査で落ちた情報が流れていました。無神経としか、言いようがありません。そんなプチ情報は、ことを複雑にするだけなのでまったく不要な情報でした。
それでなくても、3対1(オーディション合格組vsエッグ)になりそうな雰囲気があるのに、9期オーディションで落ちたエッグが入っている、というのは味の悪い話です。
これでは、事務所が、3人は正規メンバーで、1人はサブメンバー、と言っているようなものです。だから、娘。に決まっても、譜久村はエッグとして働いているのだ、と思われます。
譜久村を9期メンとして入れるのなら、最終審査に残して6人のシーンを作ってからにするか、落ちた情報は絶対に流すべきではなかったと思います。
公演自体、エッグが1人いなくても、まったく問題ないですし、実際、佐保明梨は公演の最中にステージからいなくなっていました。ですから、譜久村をバックで躍らせる理由はなかったはずです。
それに佐保と譜久村は公演中でもよく私語をするものですが、今回そんなシーンは見られませんでした。何となく、気まずい雰囲気が漂っているように感じられました。
9期メンバーの紹介の時、佐保明梨はステージ上ではなく、中央のモニター画面を何度もチラ見していました。あまりいい光景ではありませんでしたが、佐保の気持ちが伝わってくる印象的なシーンでした。
それにしても、何でエッグから1人しか入れなかったのか不思議でなりません。サポート役として、小学6年生か中学1年生を入れるべきだったと思います。
譜久村聖は、須藤茉麻とか福田花音みたいに、ユニットが行き詰まったとき、何とか打開しようと考えるタイプなので重宝ではありますが、リーダータイプではないので……年齢的に言えば、リーダーになる可能性が高い……意外な選考でした。
高橋愛卒業
やはり卒業話が出てきました。前回のコラム(「9期オーディションについて」)の最後で書きましたように、亀井絵里の卒業は、高橋愛の卒業にリンクしていたわけです。
高橋が抜ければ、8人の偶数になって、ワントップが解消されますので(私は、ユニット偶数論者なので)、ポジションが作りやすいということにもなります。
それにしても、卒業の発表があった9日の夜、新垣里沙と道重さゆみが食事をして、新垣が道重の部屋に泊まった、という話は、リアルで面白い。
次期リーダー新垣が道重に協力要請、なんて政治の世界みたいな話ですが、これからのモーニング娘。を2人で何とかしなくてはいけないのですから、話し合うことはたくさんあったと思います。
9期メンバー評
私の一押しは鈴木香音だったので、結果に不満はありません。
「モーニング娘。のかのんです。白雪姫の生まれ変わりで~す」
なんて挨拶しないかなぁ、と考えただけでも楽しくなるじゃないですか。
ネットでは、「演劇系の舞台経験が有りそう」(1月2日夜)と、書かれていましたが、本人も「美女学」の中で、「いつもステージとかに立つと……」とコンサート直前の控え室で心境を語っていました。
こういうのを、「語るに落ちる」というのですが、まったくの素人ではないことは確かなようです。
生田衣梨奈は、福岡のエレガント・プロモーション所属だった子ですが、それについては触れません。
線が細すぎるのでチョット、というのが率直な感想です。観ていて思ったのは、光井愛佳に注意されても、泣き出すか、「やめます」と言いだしそうで、古いメンバーは一番気を使わなければならない子だと思います。
その点、鈴木は田中れいなに怒鳴られても、ついて行きそうなタイプなので、根性基準で合格なのです。
鞘師里保は、広島アクターズスクールの子です。21世紀だからと言われれば納得するしかないのですが、80年代だったら、まず取らない歌い方なのが気になります。それに、伸びしろが……。
歌ではなく、なぜダンス重視で取ったのかよく分かりません。田中れいなの卒業は当分ないので歌唱力は問わない、という方針があったのかもしれません。
「巨乳系が目立つ」結果だったので、その手の人には人気らしいですが、中学2年生の譜久村聖をつかまえて、「団地妻」と呼ぶのは、的確すぎて可哀相すぎます。
冒頭でも触れましたように、オーディションは、ファン獲得の一手法という側面もありますが、こういう結末(素人が1人も合格しない)では、9期オーディションを戦った同世代の支持は、得にくい気がします。
9期オーディションの結論を狂句にすると、「9期生 道重さゆみの 高笑い」、ということになりますか。
参加記録
9月18日 C.C.Lemonホール「℃-ute」昼
9月19日 サンシャイン劇場「Berryz工房・ゲキハロ」
9月20日 同上
9月23日 同上
9月26日 同上
10月23日 C.C.Lemonホール「スマイレージ」昼
11月6日 JCBホール「Berryz工房」昼・夜
11月23日 日本橋三井ホール「Berryz工房・新曲発売イベ」
11月28日 横浜BLITZ「新人公演」昼・夜
12月15日 横浜アリーナ「モーニング娘。卒業公演」
12月19日 名古屋市公会堂「Berryz工房」夜
1月4日 中野サンプラザ「ハロコン」昼・夜