このコラムは「理系の人間が考えそうな話」なので、数字を見ただけで頭が痛くなるような人はご遠慮ください。
『ごまっとう』を一言で表現すると……。
後藤真希、松浦亜弥、藤本美貴の三人で『ごまっとう』を作る、という話を耳にした人は、いろんな表現(コピー)が脳裏を駆け巡ったハズです。
私が思いついたのは、「ハロプロ最強ユニット」、「後藤真希救済ユニット」、「紅白狙いユニット」、「プッチモニ代替ユニット」です。
それぞれの説明を簡単にします。
【ハロプロ最強ユニット】 |
後藤真希のモー娘。脱退以降、弛緩しはじめた組織を引き締め、内外にハロプロの存在を誇示する目的で作った。 |
【後藤真希救済ユニット】 |
ドラマ以外定職のない後藤のために、無理やり音楽の仕事を作った。 |
【紅白狙いユニット】 |
これが一番受け入れやすい考え方だと思います。紅白出場が確実な松浦亜弥を出しに使って、後藤、藤本を(二人とも単独では出場が難しいと考えられていたから)紅白に出場させる目的で作った。 |
【プッチモニ代替ユニット】 |
個人的にはこれが一番好きです。10月初めにリリース予定だったプッチモニの見通しが立たなくなり、収益に狂いが生じたため、その穴埋め目的で急遽作った。 |
プッチモニより新垣あさ美!
プッチモニの延期理由は公表されていないので不明ですが、巷間言われているのは、数字の見通しが立たないからとか。それならば、数字がはっきりしている紺野あさ美・新垣里沙のデュオで十分ではないか、となります。新垣あさ美(私の造語ですが)の数字を計算してみます。
この秋、タンポポ、メロン記念日、カントリー娘。(長いので、こう略します)の新曲が発売になりました。
1週目の販売枚数は次のようになっています。(数字はオリコンを使用、以下同じ)
タンポポ | 「BE HAPPY 恋のやじろべえ」 | 40070 |
メロン記念日 | 「香水」 | 17700 |
カントリー娘。 | 「BYE BYE 最後の夜」 | 21670 |
タンポポのメンバーは、『石川梨華+柴田あゆみ+紺野あさ美+新垣里沙』、メロン記念日は、『柴田+大谷雅恵+斉藤瞳+村田めぐみ』、カントリー娘。は、『石川+あさみ+里田まい』ですから、次のような式が作れます。
40070 | タンポポ | 石川 | 柴田 | 紺野 | 新垣 | |||||
17700 | メロン記念日 | 柴田 | 大谷 | 斉藤 | 村田 | |||||
21670 | カントリー娘。 | 石川 | あさみ | 里田 |
メロン記念日 柴田= | 17700-(大谷+斉藤+村田) |
カントリー娘。石川= | 21670-(あさみ+里田) |
二つの式をタンポポに代入して、紺野と新垣を残すと
紺野+新垣=タンポポ-(柴田+石川)=700+大谷+斉藤+村田+あさみ+里田
となります。この数字が多いのか少ないのかは難しい判断ですが、こうして数字が出せることは確かなので、プッチモニより新垣あさ美の方が、より現実的と思います。
「96727」の内訳
この数字は『ごまっとう』の1週目の販売枚数です。
それぞれのファンは気づいているはずですが、単独の数字よりもかなり多い。つまり三人のファンがそれなりに買った、ということになります。では、誰のファンがどのくらい買ったのでしょうか。
話を11月中旬に戻して考えてみると、後藤ファンは「SHALL WE LOVE?」が後藤を意識して作られていると感じているので『ごまっとう』OKです。たぶん、9割のファンが買いそうです。
松浦のファンは、「後藤の紅白出場のための出しに使われている」、という想いが強いので、2割買えばいいほうです。
藤本のファンは、半信半疑で『ごまっとう』をみているので、5割がいいところ、と推定できます。
この数字、つまり、9割、2割、5割を直近のシングル曲の1週目の販売枚数に掛けて比較してみます。
後藤 | 「やる気 IT’S EASY」×0.9 | =73230×0.9=65907 |
松浦 | 「The 美学」×0.2 | =62560×0.2=12512 |
藤本 | 「ボーイフレンド」×0.5 | =36290×0.5=18145 |
この合計は96564枚となり、オリコンの数字とほぼ一致します。つまり、こんな比率で1週目は購入したようです。
では、2週目以降はどうかといいますと、11月26日に紅白出場が決まった藤本ファンは買わない気がしますが、ソロで出場が決まった松浦ファンが本格的に買いそうなので、予想以上に売れそうです。
ところで、数字に敏感な人は、上の数字を見て、アレッと思われたことでしょう。
数字は禁句 - 藤本美貴
数字を知らない人は、藤本美貴が、トータルで20万、30万出すビッグアイドル、と思いこんでいるみたいですが、藤本美貴は「数字は禁句」のアイドルなのです。
2002年5月以降の数字になりますが、10代のソロ歌手のシングル売上枚数を多い順に並べると、おおよそ次のようになります。
BoA、中島美嘉、SAYAKA、松浦亜弥、後藤真希、上戸彩、藤本美貴……。
(松浦ファンから「桃色片想い」を意図的にはずしている、とクレームがつきそうですが、藤本美貴のデビュー以降、松浦の数字は11万台で失速しています。おそらく藤本美貴にファンが流出しているためと思われます。)
2003年の藤本美貴の目標は、ライブ活動ではなく、とりあえず、どんな手段を駆使してでも、CDセールスで10万台に乗せることのように思います。上戸彩にさえ完敗している現状がいいとはとても思えません。2002年は握手会で乗り切れたとしても、2003年は激戦が予想されます。
なぜなら、最近見つけた新法則《姉より妹が売れる》が、2003年には控えているからです。
「ミソノォー!」(misono - day after tomorrowのボーカル、倖田來未の妹)とか、「アサミィー!」(安倍麻美、ナッチの妹)とか、叫んでいる姿がなんとなく見えます。
「数字は禁句」は、2002年だけの現象であってほしいものです。