モー娘。の5期生が活動を始めて、丸2年が過ぎました。ということは、その活動開始と歩調を合わせるように始まったこのコラムも、丸2年が過ぎ3年目に入ったことになります。今回は、5期生の2年間を振り返りながら、5期生が抱えている諸問題について考えてみました。
紺野あさ美の暴走
5期生として活動を始めた直後の怪我のために、スタート時の期待値は低くかったようですが、今では、「5期生の首領(ドン)」、「暴走する紺野あさ美」という表現がピッタリのように思えます。
上にも下の世代にも人気があり、しかも北海道出身という郷土意識にも支えられ、モー娘。のなかでただ一人、わが世の春を謳歌しているようにみえます。
それに、最近の紺野あさ美を見ていると、悩みなんか何もなく、毎日が絶好調の様子で、食べ放題、やりたい放題でかなり暴走気味ですが、そのわりに批判が出ないのは人徳(?)のような気がしています。
ここだけの話、私は安倍麻美にもはまっていますが(あさみつながりではありません)、理由は単純明快、紺野あさ美がソロデビューしたら、たぶん、あんな感じなんだろうな、と想像できるからです。雰囲気が似ていると思いませんか? 歌唱力は、間違いなく似ています。
小川麻琴の復活
5期生のなかでは浮き沈みが一番大きかった小川麻琴ですが、最近の活躍で胸をなでおろしている関係者も多いことと思います。
シビアな話をすれば、小川麻琴が不調だったおかげで、6期生オーディションの審査方法が変わり、亀井絵里、道重さゆみ、田中れいなが合格できたわけですから、小川麻琴の不調は6期生にとっては、重要なファクターだった気がします。
もし、小川麻琴が絶好調で、5期生オーディションと同じ審査が行われていたら、3人とも落ちていたはずです。ですから、小川麻琴が3人の人生を変えた、といえなくもないのです。
復活した小川麻琴が、なりふりかまわず自らのキャラクター作りに邁進している姿には感動しています。吉澤ひとみの跡を継げるのは、5期・6期生の中では小川麻琴しかいません。色モノ、お笑い系といわれようともユニットには必要不可欠ですし、それが「生きる道」という気がして、この選択に拍手を送りたいです。
高橋愛の誤解
この2年間、高橋愛に誰もアドバイスをしなかった、と思えることがあります。
5期生オーディションの合格者発表のとき、つんく♂さんは高橋愛に対して、「訛りをこれからも直さないで、頑張ってほしいです」と語っています。
高橋愛は、2年間この言葉を忠実に守ってきたように思えます。しかし、これは言葉のアヤ、あるいは、気持ちの持ち方を語っているだけで、福井訛りを推奨しているとは思えません。ときには、耳障りに感じることさえあります。まあ、そんなおせっかいをしないのが、芸能界なのですが。
高橋愛の宝塚ジャンキーは有名ですが、宝塚進出は考えていないのでしょうか。モー娘。加入は、そのためのステップ、という根性・論理があってもいいと思います。話題性十分じゃないですか。
それに、モー娘。内でのボジションも中途半端ですし、なんとなく便利屋扱いされているだけで、高橋愛の必要性が伝わってきません。しかも、5期生内の人気も、下降気味ですから。
新垣里沙の学力
モー娘。ジャンキーも、6期生の加入で少々影が薄くなりました。
変な話ですが、新垣里沙を見ていると、つい「もっと勉強しろ」と思ってしまいます。岡女の抜き打ち期末テストでは、新垣里沙の下に加護・辻がいましたが、心配の種は新垣里沙です。
加護・辻は、学力とは関係なく、芸人として十分やって行けそうな気がしていますが、新垣里沙が芸人タイプとは思えません。かといって、芸能人タイプという気もしません。
新垣里沙が抱える問題は、キッズ、あるいは一般的な子役共通の問題なのですが、どこかの時点で勉強をしないと、学生としての帳尻が合いません。多くの子役が、ブラウン管から去っていったのはそのためです。
日本経済新聞の芸文百話(2003年6月8日付)に、ビートたけしが、家庭教師を付けて中学の教科書から勉強し直した、という話が出てきます。
映画監督になるわけでもないから、と言ってしまえばそれまでですが、5期生の中に一人ぐらい家庭教師付きで勉強している娘。がいてもいいと思います。
5期生の並び順がオフィシャルとは違っていますが、これは、2003年10月のコラムアクセス数の多い順に従ったためです。
紺野あさ美と小川麻琴が抜け出し、高橋愛と新垣里沙が急接近というのが、アクセス数からみた5期生の人気状況です。実際のところは分かりませんが、一つの指標として参考にしていただければ幸いです。