2009年1月31日に品川ステラボールにて行われた 「アイドル選手権 Push★1」取材レポート(1) - 1回戦Part1の続きです。
★第5試合 蜂須賀ゆきこ×美咲あい
蜂須賀ゆきこ クイーンズファクトリー所属
1986年2月14日生まれ(22歳)
パジャマ姿で、開脚しながら徳川15代歴代将軍名前を言ってから「ロックンロール県庁所在地」を歌唱。
美咲あい ワナップ所属
1996年6月1日生まれ(12歳)
小学生なので入場はランドセル(リコーダー)を背負って帽子をかぶって登場。宮沢賢治の詩の朗読から「セーラー服と機関銃」。
8対4で美咲あいの勝ち抜け。
★第6試合 安藤成子×佐野友衣子
安藤成子 ハーモニープロモーション/ケイポイント所属
1987年5月8日生まれ(21歳)
水着の選挙スタイルで登場。歌いながらのマジックを披露。
安藤成子DVD『刹那-Se・tu・na-』発売記念イベント
Recommended Eggs - 安藤成子
佐野友衣子 ワタナべエンターテインメント所属
1992年10月11日生まれ(16歳)
自分で書いたと思われる書でアイドルに関するちょっと辛口トークをしたのち、「大声ダイヤモンド」を披露。
7対5で安藤成子の勝ち。
★第7試合 池田莞奈(かんな)×岩田ゆい
池田莞奈 レプロエンタテインメント所属
1995年10月2日生まれ(13歳)
長州小力のものまねのパラパラののち、「年下の男の子」。
岩田ゆい キリンプロ所属
1991年9月8日生まれ(17歳)
Recommended Eggs - 岩田ゆい
メイドコスプレでマジックと、「セーラー服を脱がさないで」の歌詞を一部メイド服に変更して歌唱。
8対4で岩田ゆいの勝ち(審査員は岩田2、佐野4)
★第8試合 杉原由規奈×蒼あんな・れいな
杉原由規奈 ジャパン・エンターテインメント・アカデミー
1990年10月15日生まれ(18歳)
チアリーディングを披露したのち、「愛しさとせつなさと心強さと」。
蒼あんな・れいな ブルーローズ所属
1987年8月26日生まれ(21歳・双子)
シュールなショートコントののち「大声ダイヤモンド」をほとんど振り付けなしで歌唱。
9対3で蒼あんな・れいなの勝ち。
[記者コメント]とても興味深い内容でしたので、審査員・観客・スカウトマン・プロデューサーとも違う、いわば“オーディション・ウォッチャー”の立場として1回戦が終わった時点でのコメントを残しておきたいと思います。
●衣装について
基本的には露出が多いものがいいですが、年相応にさわやかでかわいいものが印象が良くなります。ただ、今回のような公開オーディションでは観客受けも狙っていかなければならないのが難しいところです。
今回の出場者には中高生が多かったこともあり、制服が多かったです。このような若い人は清楚なドレスやワンピースよりは制服や運動着のほうがファン受けはいいです。
●パフォーマンスについて
こういう場で“特技”として何を披露できるかということの差別化は実は結構難しかったりします。1回戦では体を動かすアクションものやダンス、マジックが多かったです。公開のステージだと動きがあるほうが見栄えが良くなるので、1回戦の出場者の出し物としてはそれぞれ外してはいないと思うのですが、逆にかぶってしまい、面白味に欠けた面がありました。
ただ、オーディションの2次審査などで見せられる楽器の披露とか、落ちらしきものがない特技の披露がなかったのは、エントリーしている出場者をささえるマネージャーの工夫がそれなりにされたわけですから、その点は評価すべきでしょう。
蒼あんな・れいなの、ありがちなアイドルらしからぬ新鮮でシュールなショートコントは、審査員はじめ業界筋には受けたことは間違いないでしょう。ただ、これを狙ってできるのかと言えば、決してそうでもないところがアイドルものの難しいところです。
本サイトに何回か登場しているアイドルは知名度もある分、新鮮さに欠ける印象はどうしても拭えず、それがプロの審査員の点数に反映したことは致し方ないでしょう。ストリーミング審査員、会場審査員を味方につけてある程度の上位進出は可能ですが、最後まで勝ち抜いていくためには今までに見せたことのない“決め手”を見せなければならず、そのあたりがM-1グランプリ同様、実力者が勝ち抜くことの難しさを物語っているようです。
●歌について
通常、アイドルのオーディションで歌われるような選曲とは違い、審査員や観客をかなり意識した選曲が目立ちました。それはトーナメントに勝ち抜いていくために事務所のマネージャーと一緒に考えたからでしょうが、狙いすぎ・かぶりすぎな部分があったことは否めません。
まあ、事務所が決まっている子なので、スカウトされることが目的ではなく、審査員や観客に印象づけることが目的なので、声質や音域や本人の成長度との合致などは気にしなくていいのでしょう。オーディションに受かろうと考えているタレント予備軍の方にとっては今回の「Push★1」の選曲はあまり参考になさらないほうがいいでしょう。
ただし、なぜその曲が選ばれているのかという背景についてはよく考える必要があります。なぜ、マネージャーはこの曲を選曲したのか、お客さんの反応はどうだったかについては放送をよく見て研究するといろんなことがわかると思います。
それでは2回戦以降の記事を別途作っていきますのでしばらくお待ちください。(撮影・記事 岡田)