AKB48/NMB48で活躍した市川美織さんの2nd写真集『果汁29%』(玄光社)が2024年4月18日に発売されました。カメラマンは川島小鳥さん。写真集の内容や、最近の活動について詳しく話を聞きました。(2024年4月 都内)
市川美織プロフィール 1994年2月12日生まれ、埼玉県出身 血液型O型
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13年ぶりの川島小鳥さん
――カメラマンが川島小鳥さんに決まった経緯を。
「AKB48研究生のとき、週刊プレイボーイの『AKB48ちゃん』の企画でご一緒させていただいて、その写真が素敵だったので、また撮っていただきたいと思いつつ、約13年が過ぎていました。
2nd写真集を出せることになり、カメラマンさんの候補に小鳥さんの名前があがったので、『小鳥さんがいいです』とお願いしました。
小鳥さんに撮っていただけるのなら、素の雰囲気の、小鳥さんらしい写真がいいなと思い、北海道で撮らせていただきました」
雪景色が撮りたくて北海道に
――オール北海道ロケですか?
「そうなんです! 全編、12月の北海道で撮影してきました。
どうしても雪景色で撮りたくて、真冬の北海道になりました。というのも、私は雪に縁があって、生まれた日が大雪で、芸能界に入って大事なお仕事の日や、初めて広島レモン大使でロケに行った日も大雪でした。
何か大事な日には、雪が降っているので、北海道で雪と一緒の写真が撮れたらいいなと思いました」
――北海道は何ヵ所ぐらい行ったのですか?
「小樽と、札幌がメインで、星野リゾートさんの施設でも撮りました。
海辺の撮影では、すごく雪が降っていて寒かったですが、砂に手書きのメッセージを書きました。一応、『フレッシュレモンになりたいの』と書きました(笑)」
――銭湯にも行ったのですね。
「はい。ヒヨコのおもちゃを持ったり、肩に乗せてみたり。私が1個頭に乗せたら、肩にも乗ってきちゃって(笑)。サウナの中でも撮りました」
――水着のカットもあります。
「黄色の水着は、ホテルの部屋で撮りました。
半年間ぐらいボディーメイクを頑張っていたんですけど、撮影時期がなかなか決まらなくて、休んでいたら撮影が決まりました(苦笑)。
『お腹大丈夫かな?』と思いましたが、『私がムキムキになるのも違うか』と思い、太いとか細いとか関係なく、ありのままの今の身体で臨めばいいのかなと思って撮影に臨みました」
小鳥さんで大正解!
――印象に残っているカットは?
「写真集の最初に出てくる公園の写真が好きです。雪の中、木に紛れているシュールな感じが好きです。光もすべてがいい感じになりました。
ニットのフードと、耳当て風の帽子もすごく気に入っています」
――年相応な感じも出ていますね。
「そうなんです。雪の中の写真には少女感がありますが、ほかにも幼く見えるものもあれば、30歳手前の年相応な顔もあって、まるで一冊のアルバムだと思いました。1枚1枚が、どこか懐かしい感じがしました。
小鳥さんで大正解だと思う写真ばかりです!」
――小鳥ワールド全開の写真集になりました。
「せっかく撮っていただけるのなら、小鳥さんワールドに染めていただきたいと思いました。引いた写真もアップも、“らしさ”があって、お任せして良かったです。
小鳥さんファンの方も多いから、うまく掛け合わせることで、個人の写真集というより、2人合作のアート写真集のような素敵な作品になったと思っています」
『果汁29%』に決まった経緯
――タイトルはどのように決まりましたか?
「たくさん候補をいただきましたが、どれももう一つうまくはまらなくって……。
1st写真集のようなレモン感はなく、とはいえ、私のことをレモンと認識してくださる方も多いので、自分なりにどんなタイトルがいいか、たくさん考えました。
いろいろ考えた中で、レモンといえば果汁と思って『果汁○%』という飲料がたくさんあるので、『果汁』にしようと思いました。
29歳のときに撮ったから、そのまま29%って付けたらどうかなと思って、最後の最後に考えついたのが『果汁29%』でした。
スタッフのみなさんが『これ、いいじゃないですか!?』となり、決まりました。
100%のレモンになるには100歳にならないといけないですけど(笑)、そこまで深く考えず、今の自分はこれぐらいのレモン感がちょうどいいのかなと思っています」
レンズ越しで会話
――表情やポーズは指示されるのですか?
「何もないです。以前、写真関連のイベントで小鳥さんとご一緒させていただいたときに、『準備されるのですか?』と質問があって、『その場で、撮りたいと思ったものを撮る』と答えていました。
常にカメラを持っていて、ご飯を食べているときや移動中でも、小鳥さんがいいと思った場所で撮影してもらいました。
『笑って』『こういう顔で』の指定もなく、レンズ越しで会話している感覚でした」
――不安はなかったですか?
「小鳥さんの世界観に間違いはないから、それは特に気にせず、作ることなく、撮られるがままにしていました」
健康を意識する年齢に
――AKB48加入当時と比べて体形の変化は?
「さすがに当時は細すぎたので、少し体重は増えました。今は、自分の中ではちょうどいいぐらいをキープしています。贅(ぜい)肉はないけど、生きていけるだけの脂肪はある感じですかね」
――30歳になるタイミングで、気をつけたいと思っていることは?
「『AKBINGO!』という番組で、(占い師の)ゲッターズ飯田さんに『30歳を過ぎたら太るよ』と言われたことがありました。家族は誰も太っていないし、まだ20代だから、ウソだと思ってはいるんですけど……。
もしそれが当たっているのなら心配で、最近は食べたいだけ食べることや、深夜にカップラーメンを食べるのは控えています。
あとは、お水をちゃんと飲もうと思って、浄水器のポットでお水を飲んでいます。健康を意識して、青汁を飲んだり、勧められたモリンガを飲んでみたりと、新しいことに興味が沸いてきました」
FANCYLABOを見に来て!
――音楽活動も再開しました。
「FANCYLABO(ファンシーラボ)は、ファンの方がどう思うのか、すごく不安でしたが、反響がすごくありました。
去年始まったばかりで、SKE48チームKIIの「時間がない」公演に楽曲を提供しているNight Tempoさんと一緒に活動しています。
『またステージに立っている姿を見ることができてうれしい』と、言ってくださる方が多かったので、やると決めて良かったです」
――以前、応援していたファンの方が、今からでも楽しめそうですか?
「はい。DJパートでは昔懐かしい曲をやっていて、私よりも、むしろその世代の方が多いんじゃないかな? 同年代の方も知っている曲がたくさんあります。
めちゃめちゃかわいい衣装も用意していただき、ファッションアイコンとしても、注目していただくことも多く、ファンの方が置いてきぼりにはならないと思います。
ただ、コールがないので、アイドルのノリとは違うとは思いますが、私のファンの方はわりと静かめな方が多いので(笑)、そういう意味では合っているのではないかなと思っています」
【取材後記】自分の世界観を持っているカメラマン・川島小鳥さんと、表現者としての市川美織さんが組むと、どうなるのかというのを、作品としてはっきりと形に残すことができた、とてもいい写真集でした。(撮影・取材 岡田)