東京パフォーマンスドール5thシングル『純愛カオス』(2016/08/17)リリース記念インタビュー第2弾は高嶋菜七さん、浜崎香帆さん、小林晏夕さんの3人です。(2016年8月 都内会議室)
発売記念インタビュー(1) 上西星来、脇あかり
左より小林晏夕、高嶋菜七、浜崎香帆
小林晏夕(こばやし・あんゆ)1998年11月9日生まれ、静岡県出身、164cm A型
高嶋菜七(たかしま・なな)1996年12月31日生まれ、兵庫県出身、157cm O型
浜崎香帆(はまさき・かほ)1997年5月2日生まれ、福岡県出身、160cm A型
★『純愛カオス』各自が考える注目ポイント
――新曲『純愛カオス』はどんな曲ですか?
高嶋菜七「作詞が松井五郎さんということで、松井五郎さんが他のアーティストさんに作詞した曲も聞いてみたんです。比喩表現が印象的でした。
私が歌うパートで『借りてるハンカチ白すぎて痛いよ』って歌詞があるんです。初めて読んだときに、一番刺さったというか、『なんだろうこれは』って思ったんです。
インタビューしてくださった記者さんにも『ここがすごい』って言っていただいたんですけど、私はそこを理解するのに結構時間がかかって、自分なりの解釈をしてみたんです。私はハンカチが痛いんじゃなくて、借りてることに対して痛いのかなと思って、『心苦しい』『つらい』に置き換えて考えたんですね。でもサウンドはポップなので、リンクしてないんですよ。
タイトルの『純愛カオス』って、『純愛』の部分と『カオス』があるんだと思っていて、明るい部分と暗い部分の対比があって、ミュージックビデオもそうですし、苦しい歌詞を笑顔で歌っているので、そこを結構私が頑張って表現しようとしてるんですけど、そこを見ていただきたいところではあります」
浜崎香帆「私が一番好きな歌詞が、落ちサビの『本気でつかんだ情熱は逃げない』ってところなんです。今までは私ひとりで歌うことが多いんですけど、今回はフォーメーションで私と菜七ちゃんをみんなが囲んでくれていて、歌詞に合わせて振り付けも円形にしてくださったと思うんです。今回は私ひとりじゃなくて、みんなの気持ちを一緒に乗せて歌ってるつもりです。そこに注目していただけたらと思います」
小林晏夕「TPDはフォーメーションダンスを武器のひとつとしているんですけど、今回はサビの振り付けはファンの方が真似をしやすいシンプルな部分がありつつ、一方で、リズムの取り方がすごく難しくてみんなで合わせるのが大変な部分もあって、そういうところにTPDらしさがあると思うので、ぜひ見ていただければと思います」
★ミュージックビデオ撮影現場で“見える”!?
――ミュージックビデオを福島のゴルフ場で撮ったというのを前回の上西星来さんと脇あかりさんのインタビューでお聞きしました。みなさんの思い出を聞かせてください。
高嶋菜七「めっちゃありますよ」
浜崎香帆「ありすぎる!」
高嶋菜七「撮影場所が廃墟の中だったんですよ。楽屋も廃墟の中の一室で……」
浜崎香帆「きれいだったけどね」
高嶋菜七「もったいないぐらいきれいだったんですけど、お手洗いに行くまでにライトがないんです。夜だと真っ暗なので、(ゴルフ場の)カートに乗って行かなきゃいけなかったんです」
浜崎香帆「丘を越えてね」
高嶋菜七「丘を越えるためにマネージャーさんが運転してくださるんですけど、その格好が(キャディさんみたいで)似合いすぎて面白かったのが思い出です」
小林晏夕「夜になると電球がないので、メイクさんが照らしてくれるんですけど、最後に地下でダンスシーンの撮影だったんですけど、そこに行くまでに待ってたときに菜七ちゃんが『見える』って言うんです。しかもリアルなトーンで。みんなそれに気づいてなくて私だけが怖くなって『え? え?』ってなったのを覚えてます」
――霊感があるんですか?
高嶋菜七「霊感は正直あります。本当にいたんですよ! 急に頭が痛くなったりして、みんな怖がるから言わなかったんですけど」
浜崎香帆「外での撮影は朝の8時半からお昼の13時までいたんです。日中だからいちばん太陽が出てるときなんですよ。その中で約5時間踊り続けたので、みんなこの衣装の形に日焼けしちゃって(苦笑)。みんなで外のカットが終わったら冷却シートを貼ってました」
高嶋菜七「みんな顔に貼りまくってましたよ」
小林晏夕
★カップリング曲1人1曲紹介
――カップリング曲について1人1曲の紹介をお願いしています(※『OVERNIGHT SUCCESS』『Airport』『気持ちはING』『SLASH DANCE』『キスは少年を浪費する』から1曲)。3人からもお願いします。
高嶋菜七「『キスは少年を浪費する』です。この曲は私たちの舞台『1×0』(ワンバイゼロ)の印象がすごく強くて、いろいろ思い出すんです。歌とダンスのダンスサミットパートの最初でオブジェを「TPD」の文字に並べるんですけど、その裏側に(『キスは少年を浪費する』で使う)仮面を隠して、歌うときに取るのが大変だったんですよ。
この曲の作詞が売野(雅勇)さんで、この『キス少』も歌詞が独特でもしかしたら20年後に聞いたときに違う解釈ができるかもしれないし。『キス少』は先代TPDの中で一番ヒットした曲だそうで、それを今、歌わせてもらえるうれしさはありますね」
浜崎香帆「私は『OVERNIGHT SUCCESS』です。メロディーが好きで、これも『1×0』のときから歌ってて、菜七ちゃんが言ってたように『キス少』では仮面を使って、『OVERNIGHT SUCCESS』ではペンライトを使ってやっているんですけど、ペンライトを使ってパフォーマンスするグループも珍しいと思うので、そこで他のグループさんと差別化ができると思いますし、ペンライトでお客さんに光を向けたときにすごく喜んでくれる曲なんです」
――頭の上から自分にスポットライトのように光を当てる演出(振り付け)はどうですか?
高嶋菜七「まぶしいです」
浜崎香帆「目に入ったとき痛いです(笑)」
――客席から見ると格好いいですよ。
浜崎香帆「真っ暗の中でライトを動かしているのはきれいだなと映像を見て思います」
小林晏夕「私は『気持ちはING』なんですけど、先代TPDの曲は失恋の歌詞も多いなか、『ING』は絶賛恋愛進行中というか、相手のことを思って好きという強い気持ちが伝わってくるかわいい歌詞なんです。曲もリアレンジされてかわいい雰囲気になって、ファンの方からも振り付けが真似しやすいと喜んでくれるので、この曲がいいなって思いました」
浜崎香帆「INGはファンの方に人気です。曲が流れると盛り上がります」
高嶋菜七
★新宿ReNYの新生TPD楽曲だけのライブ(7月2日)について
小林晏夕「めっちゃ楽しかった記憶があります」
高嶋菜七「新生TPDの楽曲だけでライブができる喜びがありました。いつかやりたいね、とは言ってたんですけど」
浜崎香帆「新生TPDの曲って音もダンスも歌も強く激しめな曲が多いので、達成感がすごかったです」
高嶋菜七「『BRAND NEW STORY』をフルコーラスでやったんです。やっぱりフルがいいなって思いました」
浜崎香帆「そのときファンの方が喜んでくれました。『2番?』って」
――新生TPDの楽曲の中ではシングル曲を除くと、どの曲が好きですか?
小林晏夕「私は『TIME』です。最近歌ってないから歌いたいです」
浜崎香帆「『SURVIVAL!!』と『HEART WAVES』が好きです」
高嶋菜七「『Darlin'』は大好きですけど、なんだろうなぁ……私も『TIME』かな」
★2年前にタイムスリップ
――今回のインタビューシリーズ、それぞれ過去に気持ちを戻してもらってるんですが、3人には2年前のことをお願いします。
浜崎香帆「CDデビューして、O-east、その後11月に初のZepp Tour……めっちゃ忙しかった」
高嶋菜七「7月、8月の忙しさといったら……」
小林晏夕「2年前の今の時期にすごくイベントやってました。TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)も初めて出演して、そこでリリースイベントもやって、チケットも手売りして、初めてO-eastでワンマンライブしたときの感動が今でもすごく覚えてます」
浜崎香帆「その年、初めて香港に行ったんです。結成したときから世界に向けて頑張りたいって言っていたので、まず第一歩として香港にみんなで行けて、楽しかったのを覚えています」
高嶋菜七「目に見えてすごく人が増えたなと思ったのが『ららぽーと豊洲』のリリースイベントで、あそこは人の入り具合で見え方が変わるじゃないですか。TIFに初めて出て、次の『DREAM TRIGGER』の豊洲のリリイベですごく人が増えたときにはすごくうれしかったですね」
浜崎香帆
★「恋しさと せつなさと 心強さと」を初披露
――六本木アリーナでのイベント(7月19日に行われたコカ・コーラ SUMMER STATION 音楽LIVE)で「恋しさと せつなさと 心強さと」を初披露しました。いかがでしたか?
浜崎香帆「久々に緊張したなっていう……」
高嶋菜七「振りが飛ばないか心配だったし、あとは、自分としては声の調子があまり良くない中での初披露になってしまったのが悔しかったです」
――見た限り、声はちゃんと出てましたよ。「恋しさと~」の楽曲を歌うことについてはどうでした?
高嶋菜七「今回はこの3人で歌わせてもらうチャンスをいただけて。篠原涼子さんの曲って全国民が知ってる曲じゃないですか。『恋しさと~』は私たちの世代よりも年下でも知ってるぐらいの曲で、その曲をカバーしてリアレンジして歌わせてもらえるってすごく大きいことだと思うんですよ」
――あの曲がなければ新生TPDもなかったかもしれませんね。
高嶋菜七「そうおっしゃるぐらいの財産になってる曲なので、それをこれからどう自分たちのものにしていくかっていうのと、この曲を通してどれだけたくさんの方に私たちを知ってもらえるのかっていうのも大切だと思うので、TPDのキーになる曲になればいいなと思います」
――お二人はどうですか?
浜崎香帆「緊張しました。篠原さんはすごく偉大な先輩なので、その代表的な曲を歌わせていただくことが光栄ですし、プレッシャーもあっての緊張だったので、Mステで流れてた曲を今、こうやって私たちがMステの放送局のところ(敷地)で歌うっていうことが夢みたいでした」
小林晏夕「始まる前はいつものとおりだったけど、『WE ARE TPD!!』が終わって、曲が流れた瞬間に持ったマイクが震えだしたんです。マイクが震えるのって数えるほどしかないんです。初めての披露だったので、お客さんがわーってきたときに、この曲を歌ってることを実感しました」
浜崎香帆「鳥肌が立ちました」
――これからもこの曲は聞けそうですか?
高嶋菜七「もちろんです!」
★メンバーからTPDの魅力の紹介
――では最後にTPDの魅力の紹介をひとことずつお願いします。
小林晏夕「結成して3年が経って『純愛カオス』をリリースするんですけど、TPD9人それぞれの個性や魅力をもっと知ってほしいですし、大きい会場でライブをしたいという目標もあるし、私たちが最初から掲げている、世界に通用するグループになりたいと本当に思っているので、それに向かって今年の夏も駆け抜けていきたいと思います」
浜崎香帆「ライブのシリーズがあるたびに新しいことに挑戦してきて、来てくださった方に驚いてもらって感動を与えられるようなライブを作ってきたつもりなんですけど、また新しいシリーズが始まるので、いろいろ挑戦したいと思っています。これからもTPDに期待してください」
高嶋菜七「新しい曲をもっと増やしたいです。純粋に。TPDってやっぱり違うな、すごいなっていうところをたくさん見せたいというのがあるので。いとうせいこうフェス(9/30東京体育館)にも出させていただくので、アイドルファンではないファンの方もたくさんいらっしゃると思うので、そういうところで目にとまるようなパフォーマンスができるように心がけたいなと思います。日本はもちろんなんですけど、世界にも通用するような東京パフォーマンスドールというのを広められるようにこの4年目は活動していきたいなと思います」
次回は神宮沙紀さん、櫻井紗季さん、橘二葉さん、飯田桜子さんです。お楽しみに(撮影・取材 岡田)