ハロプロ(Hello!Project)のキッズ系(℃-ute、Berryz工房)の曲は、視覚・聴覚を合わせて楽しみたい、という欲望(!?)から、欠かさずシングルV(DVD)を購入しています。Berryz工房の最新のシングルV「告白の噴水広場」が、あまりにも素晴らしかったので、今回、Berryz工房の全曲について、PVの感想を書くことにします。
総じて、楽曲そのものが良ければ(お気に入りならば)、PVも良く感じるのは当たり前なので、楽曲のお気に入り度と、PVのお気に入り度を併記することにより、PV自体の相乗効果の度合いを表しています。(ジャケット・曲名のリンクはAmazon.co.jp詳細ページです)
(1)あなたなしでは生きていけない
シングルV発売日 |
2004年 3月17日 |
楽曲のお気に入り度 |
6点 ★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
当時Berryz工房のメンバーは全員小学生ですが、デビュー曲の曲名・歌詞・曲調ともに、「精一杯おませさんな子供」がコンセプトになっているように今感じました。「さいたまスーパーアリーナ」の無観客のステージが宇宙映画に出てきそうな要塞風でかっこいいPVに仕上がっています。ただ、キックボードで苦労したんでしょうけれど、メンバーの数人がランニングしているシーンは、水を差していて残念です。
(2)ファイティングポーズはダテじゃない!
シングルV発売日 |
2004年 5月12日 |
楽曲のお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
7点 ★★★★★★★ |
2ndシングルは、一変してカラフルな造りになっています。ファンにはお馴染みの、黄色のファイポ衣装に加えて、「You are "CELEB" or NOT??」と題した「おめかし競争」をしているメンバーがちょっぴり華麗で、コミカルさも加わって、なかなかの力作といえます。当時小中学生のライバルユニットが数多く出始めていて、差別化を図る意味でも、Berryz工房のルックスの高さをアピールする効果もあったのでしょう。
(3)ピリリと行こう!
シングルV発売日 |
2004年 6月 9日 |
楽曲のお気に入り度 |
7点 ★★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
6点 ★★★★★★ |
コラム「大っきい子がいますね、須藤茉麻さん」の中でも書きましたように、「2ndグループ」の子も公平にソロパートがある貴重な曲です。このためPVも、ストーリー性は犠牲にしても、メンバー全員を映すことに力点が置かれています。ロケ地は、静岡県の富士山麓とのことですが、緑の草原と青空が眩しく、黄色のBerryz工房ロゴ入りのロケバスと、多数の赤い垂れ幕で、沖縄サウンドを盛り上げています。
(4)ハピネス~幸福歓迎!~
シングルV発売日 |
2004年 9月 8日 |
楽曲のお気に入り度 |
6点 ★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
中国料理店でよく見かける円卓に、メンバー8人が座って、飲茶を楽しみながら歌うというアイデアは、秋なのに幸せたっぷりなこの曲に良くマッチしています。ただし、結構円卓がクルクル回るので、遊園地の「コーヒーカップ」で酔ってしまう人には、おススメできません。なおこの曲のPVは、Newバージョン(12月15日発売の『Berryz工房シングルVクリップス(1)』に収録)もありますが、私はオリジナル・バージョンのほうが好きです。
(5)恋の呪縛
シングルV発売日 |
2004年 12月 15日 |
楽曲のお気に入り度 |
6点 ★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
いきなりイントロのところで、徳永千奈美が階段を駆け上がって、シリアスな表情を見せるシーンが、とっても好きです。他の7人も笑わないで、良い雰囲気でPVは進むのですが、サビのダンスシーンと交互に編集される部分から、一挙に醒めてしまいます。小中学生ユニットなのに、ここまで踊れるんだぞとアピールしたい気持ちは、商売的に理解できますが、欲張りすぎ&ゴチャゴチャしすぎの印象が強いです。
(6)スッペシャル ジェネレ~ション
シングルV発売日 |
2005年 4月20日 |
楽曲のお気に入り度 |
9点 ★★★★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
6点 ★★★★★★ |
Berryz工房のファンの誰もが認める代表曲ですが、PVだけを言うと、発売当初からそんなに良い評判を聞きません。作りが安っぽいのが理由の一つらしいのですが、それを言い出せば、今の℃-uteのPVの方がもっと安っぽい作りになっています。たぶん、PVに出てくるあの放射状の青い線が、各自の許容範囲に入っているかどうか、で意見が別れるのでしょう。水玉と星の映像効果はマルだと思いますから。
(7)なんちゅう恋をやってるぅ YOU KNOW?
シングルV発売日 |
2005年 6月22日 |
楽曲のお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
★シングルV 「なんちゅう恋をやってるぅ YOU KNOW?」 |
この曲の魅力は、激しいダンスと、バスケットシーンですから、それこそDance Shot Versionがあれば充分という極論が出てきてもおかしくありません。PVを制作する側からしても、振り付けはできるかぎり見せたいですから、最低限のプラスαに留める(=携帯のメールシーン)しかなかったのでしょう。水色系主体でスポーツのイメージを前面に出してはいますが、一連のBerryz工房PVパターンの殻を破ることはできていません。
(8)21時までのシンデレラ
シングルV発売日 |
2005年 8月17日 |
楽曲のお気に入り度 |
7点 ★★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
9点 ★★★★★★★★★ |
別コラム「シングルV「21時までのシンデレラ」に大ハマリ」で、べた褒めをしているので、そちらを参照ください。
(9)ギャグ100回分愛してください
シングルV発売日 |
2005年12月 7日 |
楽曲のお気に入り度 |
7点 ★★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
コラム「ギャグ100回分独走した嗣永桃子を追いかけてください」で書きましたように、圧倒的に嗣永桃子が歌っている曲ですから、どうしても桃ちゃん以外のメンバーが付け足しに感じない配慮に、苦心している印象が残ります。画家のストップモーションも中途半端ですし。PVの売り上げを度外視して、あえて嗣永桃子パートは、全部通しで嗣永を写し続けるというような、挑戦をやってほしかった作品です。
(10)ジリリ キテル
シングルV発売日 |
2006年 4月 5日 |
楽曲のお気に入り度 |
7点 ★★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
6点 ★★★★★★ |
魅惑的な振り付けを見てみたい欲望を抑えてまで、イメージビデオ要素の比率を高めた挑戦意欲を褒めるべきでしょう。菅谷梨沙子の涙だけでもお金を払う価値はあるのかな。もっと高い評価をする方が多いのでしょうが、私は、メンバーの走っているシーンが、前述の(1)「あなたなしでは生きていけない」ランニングシーンと、意識的にオーバーラップしてしまい、ダメなんですよね。
(11)笑っちゃおうよ BOYFRIEND
シングルV発売日 |
2006年 8月 9日 |
楽曲のお気に入り度 |
6点 ★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
8点 ★★★★★★★★ |
Berryz工房のシングルVは、1曲目に入っているPV(オリジナル・バージョン)よりも、通常2曲目に入っているDance Shot Versionの方が好きな楽曲が多いのが皮肉なのですが、この「笑っちゃおうよ BOYFRIEND」は、文句なしにオリジナル・バージョンが秀逸です。日本のCG技術を駆使したというと言いすぎになりますが、アイドルには定番といえる、風船にぶら下がって空中を降りてくるメンバーが、可愛すぎて、すばらしい。私にとっては、PV映像を見た後に、楽曲が好きになった、典型例となりました。
(12)胸さわぎスカーレット
シングルV発売日 |
2006年12月27日 |
楽曲のお気に入り度 |
8点 ★★★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
7点 ★★★★★★★ |
ダンサブルな楽曲の場合は、PV(オリジナル・バージョン)は総じて、ダンスの映像に、別のテーマの映像を挿入する、もしくは交互に映像を入れ替えていく手法が多いようです。そのPVが好きになるかの分かれ目は、たぶんこの「別のテーマ」のジャンルが何なのかが、大いに関係していそうです。「胸さわぎスカーレット」では、メンバーのお化粧シーンが挿入されているのですが、やはりこういう映像が好きなんでしょうね、私は。
(13)VERY BEAUTY
シングルV発売日 |
2007年 3月28日 |
楽曲のお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
5点 ★★★★★ |
教会をPVのロケ地に選んでいるという意味では、珍しい試みといえます。メンバーの衣装も、曲名に合わせて「ちょっぴりおとな」の女の人を意識しています。ただ、楽曲そのものもそうですが、PVもこれといってインパクトに欠ける印象がします。荘厳な雰囲気を徹底させるのならば、PVからあえてダンスシーンを省いてしまうのも一法なんでしょう。白い石段にすわって歌うシーンは、綺麗で素敵ですから。
(14)告白の噴水広場
シングルV発売日 |
2007年 7月11日 |
楽曲のお気に入り度 |
7点 ★★★★★★★ |
PVのお気に入り度 |
8点 ★★★★★★★★ |
シングル14曲目にして、初めてPV(オリジナル・バージョン)からダンスシーンが無くなったという意味で、Berryz工房のシングルVの歴史を語る意味では、画期的な作品となりました。その分、PVのストーリー性と連続性が増して、主役=ストーリー、脇役=楽曲となっています。「告白の噴水広場」はサウンド自体が20世紀の匂いが強い曲ですが、PVも、カラオケスタジオで歌うときに使われている映像の雰囲気そのものです。このストーリーの中で、菅谷梨沙子が好きな彼に携帯メールを返すシーンは、心洗われるので、ぜひシングルVを買って、見てください。