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モー娘。再生論・夢物語

written by 上木憲文

  Last Updated:2002/04/07
本記事を無断で複製・転載することを禁じます。
copyright(c)2001-2022 Scramble-Egg Inc.

モー娘。の新しい壁

シングルCDのセールスを考えるとき、3つの壁の存在に気がつく。2×5=10(にごのじゅう)、つまり、20万、50万、100万の壁だ。100万はミリオンなので判りやすい。「ミリオン歌手」はステータスとして確立されている。20万はアーチストあるいは歌手として一人前と認められるためのハードル。とりあえず松浦亜弥も一人前と認めるべきだろう。

問題は50万の壁で、数年分をセールス順に並べれば判るが、40万から50万にかけて、いわゆるヒット曲と呼ばれた曲がズラリと並ぶ。だが、50万を突破して60万、70万と売れる曲は極端に少なくなる。つまり、音楽番組に出演して、ファンが一斉に買えば40万台までは何とかなる、ともいえる。

で、モー娘。はどうなのか、ということになる。

13人になって最初の曲「Mr.Moonlight~愛のビックバンド~」が52万弱、「そうだ!We're ALIVE」は50万が苦しそうだ(4月4日現在)。

「Mr.Moonlight」にしても、吉澤のワントップから、安倍・後藤のツートップに変更して、強引に50万台乗せを図った、という印象が強い。モー娘。クラスの本音は60~70万のハズで、50万の壁に四苦八苦している姿は変調でしかない。

モー娘。川柳

「モー娘。の リストラはまだかと 親が問う」

世の中、リストラの嵐が吹き荒れている現在、モー娘。がリストラを断行しても誰も驚かない。それに「高橋愛」のコラムでも触れたように、モー娘。にとってメンバーの増減が一番の話題と思うから、そろそろ話題提供があってもいい。

リストラの手法は2つある。

  1. 単純に何人かをリストラして10人以下にする方法。
  2. モー娘。を2つ、または3つに分割する方法。

1.のケースの難点は、一人立ちできそうな初期メンバーとの抱き合わせを考えないといけない点で(でないとキズがつく)、現実的に考えると2.ということになる。

春眠暁を覚えず

モー娘。を仮に2分割してもセールス的に半減するとは考え難い。常識的には現在の7~8割といったところだろう。2分割なら5~8人のユニット、3分割なら3~6人のユニットが作れる。

仮に3分割して、モー娘。A、B、C、を作って増員オーディションを各々で行えば、1年中オーディションで盛り上がれる。当然、タンポポ、プッチモニは解散して新ユニットを作る。日本人は新しいもの好きなのだから、いつまでもこだわる必要はない。

デュオも目新しくていいかもしれない。後藤と吉澤、辻と加護はマルだろうし、どさん子ユニット「安倍+紺野」が商売的には面白い。さらに「カントリー娘。に高橋愛」とか「メロン記念日に小川麻琴」なんて楽しそうだ。

トリオなら13人いるから286組作れる。「安倍・後藤・石川」から「飯田・保田・辻」までOK。

リストラの前にファン層がこれでいいのかという根本的な問題がある。主力と思われていた男子高校生が激減して、それを小学生以下で補う図式でいいのかどうか。

まあ、モー娘。を分割するとNHK紅白出場をどうするのかという大問題がある、かもしれないが。

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