今回はモー娘。の納税額と宇多田ヒカルの「SAKURAドロップス」について考えてみた。
目が点になった話
モー娘。の2001年度納税額については、テレビのニュース番組、新聞報道などですでに知っているかもしれませんが、簡単におさらいをすると
- 5期生を除く9名の納税額を足すと1億4,400万円になる。
- 中学生の辻希美・加護亜依も高額納税者として公示された。
- モー娘。の納税額は人気・年齢順のようだ。
ということのようですが、これではコラムにならない。
確かに、上の世代、つまり安倍、飯田、保田、矢口はこの順番だったそうだが、下の世代は予想外の順番となった。
辻希美>石川梨華>後藤真希>加護亜依>吉澤ひとみ
の順で、辻と吉澤の差は280万円ほど。
通常は納税額から所得を推定するので、辻希美が3、4期生の中では一番の高給取り、ということになる。ザッと4,500万円程度。
どうしてこういう順になったのかアレコレ考えてみたが、納得のいく結論が得られなかった。
- 辻ちゃんに遺産が入り、相続税の支払いのために処分して所得が増えた。
- 超人気の小学校卒業アルバムをネットオークションで高値で売却した。
- 事務所に内緒でアルバイトをした。
- 他の4人より節税対策が下手だった。
モー娘。ファンにとっては知らなくてもいい話なのかもしれないが。
宇多田ヒカルの奥の手
このオンラインコラムの第1回「紺野あさ美はエライ」で触れたように、芸能人のケガや病気は基本的にはおいしいものだ。
あのケガがなければ、今頃は「お荷物のあさ美ちゃん!」と呼ばれていたかもしれない。
ただケガは隠しようがなく、公表を調整するのは難しいが、病気の場合は違う。最良のタイミングで公表することが可能である。それを宇多田ヒカルが証明した。
5月9日は、宇多田ヒカル、CHEMISTRY、後藤真希、SAYAKAのシングル発売日。4組とも1週目に20万枚を売る力は十分にある。「SAKURAドロップス」は6月発売のアルバム収録曲で、20~25万枚がいいところ、というのがチャートマニアの事前予想。
冷静に判断すれば、このままでも十分勝てたはずなのに、ダメ押しのごとく「奥の手」を使った。
宇多田ヒカルの「病気再入院」は絶妙なタイミングでの公表だった。
このニュースは6日の朝刊各紙に載ったのだが、6日は振替休日で夕刊は休み、7日の朝刊は休刊。8日の昼には店頭にCDが並べられてしまう。混乱を考えれば6日しかなかったはずだ。
おかげで、誰も予想出来なかった40万枚という信じられない数字が出てしまった。まあ、勝てば官軍、結果がすべてだから仕方ないか。それにしても「奥の手の威力」をまざまざと見せつけてくれた。
で、ドサクサに紛れて、後藤真希の数字にまで関心がいかなかったみたいだけど、とんでもない数字だった。お子様路線に切り替えてSAYAKAと勝負、ということだったらしい。
目標のSAYAKAには勝てたから(1週目の売上枚数)良かった、と言うわけにはいかない。
トータルではSAYAKAに負けそうな雲行きだし、10万枚に届くかどうかといったレベルでは、ただ出しただけ、と言われても仕方ない。
「愛のバカやろう」は買っても、「手を握って歩きたい」を買わなかった人が30万人以上いたという現実――私もその一人だが――ソロ歌手だったら紅白出場は大ピンチ。後藤真希もユニットで良かった。次回は後藤真希の「奥の手」を期待したりして。
5月は目が点になる季節、なのかもしれない。