1985年2月26日生まれの藤本美貴(ミキティ)がモー娘。に加入。6期生とはいっても年齢的には、上から5番目の年長者になるので、「6期生のくせに態度がでかい」という批判に関しては、ここでは深入りしません。
モー娘。1万、ミキティ3万
モー娘。12名のメンバー(6期生は除外、保田圭を含む)それぞれに、どのくらいのファン(CD購入層)がいるのでしょうか? そんなこと考えませんか?
考え方として、モー娘。のファンは個々のメンバーのファンの集合体で、漠然としたモーニング娘。のファンはいない、ということを前提にします。
最近、様々な資料が揃い始め、それなりに推定ができるようになりました。
「モーニング娘。のひょっこりひょうたん島」が14万台、「AS FOR ONE DAY」が12万5千のCDセールスなので、12で割れば、1万チョットという数字が出てきます。
さらに、飯田圭織のアルバム「オサヴリオ~愛は待ってくれない~」、安倍なつみの「母と娘のデュエットソング」の数字を見ると、二人ともアバウト1万くらいと推測できますので、多少の凸凹を考えて、12名の個々のファンの実数は、1万±5千人と考えられます。
ですから、高橋愛に2万人とか、辻希美に3万人のファンがいるという話には賛成出来ませんし、吉澤ひとみのファンは2千人、という話にも乗れません。
では、ミキティはどうなのでしょうか。
「ブギートレイン'03」の数字から、実数で4万5千人はかたいという主張も成立しますが、キッズファンの購入、および、ミキティのモー娘。入りで離れたファンを考えると、3万人前後ではないかと思われます。
数字で見る限り、ミキティのモー娘。入りには、十分な理由があります。
カントリー娘。は焼け太り
もしも、ミキティがモー娘。に加入していなかったとしたら、今回の話、つまりカントリー娘。への参加があったと思いますか? 「カントリー娘。with藤本美貴」では、誰も納得はしないでしょう。
「カントリー娘。with藤本美貴」が×で、「カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)」なら○になるのはなぜなのでしょうか。
もともと3人ユニットのカントリー娘。ですから、斎藤美海が加入して、石川梨華がモー娘。に戻れば、異常事態は解消されます。そうならなかったところに、つんく♂さんと田中義剛さんの外からは窺い知れない力関係が、見え隠れしているように思います。
石川梨華の替わりが藤本美貴では、「焼け太り」と揶揄されても仕方ありません。それに、紺野あさ美まで付いているのですから。
原因は、斎藤美海に対する評価が低すぎるためと思われます。国民投票で17000人が斎藤美海に投票したわけですから、もう少し、その数字を信用してもいいのではないでしょうか。
紺野あさ美の参加理由はいろいろ考えられます。北海道出身だから、斎藤美海と同い年だから、里田まいとミキティが喧嘩をしたとき、止め役があさみ1人では心配だから、モー娘。5期生だから……それなりの理由は付きますが、ミキティの参加は、セールス的な問題としか思えません。
では、2年後を考えてみましょう。紺野と藤本の替わりに入れるとしたら、誰がふさわしいと思いますか?
現在、ミキティ以上にセールスパワーを発揮しているのは、松浦亜弥しかいません。ということは、「焼け太り」論が続くとすれば、あややのカントリー娘。入りも理屈の上では十分考えられるわけです。しかし、それでいいのか?
昨年末の『ごまっとう』を彷彿させる、ミキティを巻きこんだカントリー娘。の紅白狙い(もちろん、ミキティには責任がありませんが)、というのが今回の騒動の率直な感想です。
ナマズの行く末
今年1月、藤本美貴のモー娘。加入のニュースを耳にしたとき、日本経済新聞夕刊(82年3月8日付け)コラム「ナマズとニシン」を思い出していました。
ミキティの加入はモー娘。にとって刺激になり、活性化されるという話が出ていましたが、言葉をもてあそんでいるだけのように思えてなりません。
コラムの大意は、捕獲したニシンをいけすの中に入れるとき(大抵のニシンはいけすの中で死んでしまいます)、いっしょにナマズを入れておくと、ニシンは見たこともないナマズに対して警戒心を持ち生き生きしている、という内容で、筆者(成田浩氏)は、そこから人生の上での幸せとは何か、を導き出しています。
しかし、私は素朴な疑問を持っています。
役目が終わったナマズは、どうなったのでしょうか?