今回は大胆にも、この3月にCDデビューしたばかりの、かわいいかわいい藤本美貴(ミキティ)ちゃんの選曲講座を行ってみましょう。
まだシングル2枚しか出していないのになぜ! と思われる人もいるでしょう。これは個人的好みだけではなくて、彼女の楽曲、キャラクターが芸能予備軍、特に中学、高校生世代の共感を得られるのではと考えたからです。
私がおすすめする主な理由は次のとおりです。
第1に「原石」を効果的にアピールできること。
ミキティは、オーディションの審査員レベルではまだ知られていません。それだけに、楽曲が持つフレッシュさを審査する側に伝えやすく、好印象を与えられそうな気がします。実際、つんく♂プロデューサーも、彼女の持つタイトな声質、色っぽいファルセットに着目し、いままでのハロプロ系にはない西海岸的な楽曲を提供しているようです。
ただし、秋口以降、もしミキティが大ブレイクして、世間一般に浸透するようなことになると、新鮮さが徐々に薄れてきますので、選曲するなら今のうち、と言っておきましょう。
第2に、衣装を選ばないこと。
モー娘。や、あややなどをオーディションなどで歌うときは、どうしても彼女らが着ているようなアイドルっぽい衣装でなくては、という強迫観念にかられてしまうものです。
しかし、前の項でも述べたように、ミキティのキャラクターは、フリフリアイドルとは一線を画すものであり、繁華街やビーチサイドで着ても違和感がない衣装をステージでも着ています。
オーディションを受ける側も、たとえば、彼氏とデートに行くときにどんな衣装を着るか、という感覚で選べば楽曲にもフィットすることでしょう。もっとも、肌の露出は、現実のデートよりは多めにしたほうが良いかもしれませんが(笑)。
第3に「努力次第でなれるかも」と思わせる存在であること。
ご存知のように、ミキティは99年の「avex dream2000」オーディションの決勝に出場、その後モーニング娘。の追加オーディションを経てハロプロ(UFA)に加入、約1年間のレッスン期間を経てデビューに至ったという、意外にも「努力の人」なのです。
芸能予備軍にとっても、例えば一発のオーディションでスカウトされた人や、「××××の娘」といった人たちよりは、より自分にとって目標にしやすい存在なのではと思われます。
中、高生にとっては、これから夏休みにかけてが、オーディションの予選、本選のピークです。歌手志望じゃないけど、審査の中に歌唱審査があって、選曲に困っている人、あややを歌いたいけど、他の人も歌いそうでヤダ! と思っている人、下記のおすすめ度を参考に、ミキティの曲にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。健闘を祈ります。
曲目 | おすすめ度 | コメント |
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会えない長い日曜日 | ★★★★★ | デビュー曲にして名曲! 甘ったるい歌唱法は若干耳につくが、モノマネをする必要はナシ。歌詞も女の子が普段メールで打っているようなフレーズをふんだんに取り入れており、メールする代わりに歌うような感覚を身に付ければOK。 |
Lets'Do大発見! | ★★★ | ファンキーなダンスナンバー、ダンス系の曲を歌いたいけど、洋楽には抵抗のある人にオススメ。 |
そっと口づけて ギュッと抱きしめて |
★★★★ | ファルセットさえ無難にこなせば、サビの部分はリズム感だけで何とか乗り切れそう。「そっと」「ギュッと」というフレーズを、わざとらしいくらいにかわいく歌うのがコツ。 |
恋よ! 美しく | ★★★★ | バラード系。オーディションで歌うには地味だが、何か切ない思いを伝えたいときにはハマるかも。20歳前後でも、若く見えるタイプの娘ならば歌って違和感はない。 |
ロマンティック 浮かれモード |
★★★★ | 広瀬香美風の80年代ディスコを彷彿させる曲。深みはあまりないが、これからの時期には確実に盛り上がれそう。振りつけはワキの下の露出が多いので、それなりのお手入れを忘れずに。 |
ケーキ止めました | ★★★ | 「編曲・花田裕之」というクレジットに涙する30代の元ロッカーは多いのでは(笑)。オーディションの一発勝負には向かないが、「もう1曲」と突っ込まれたときに用意しておくと便利。 |
ボーイフレンド |
★★★★ |
「TAKE BACK」(倖田來未)をネタにしたようなavex臭の強い曲。マイナーアップテンポでオーディションでは映えるが、ジュニア世代は背伸びをして歌う必要があるかも。 |
幼なじみ |
★★★★★ |
「恋よ!美しく」以上に切ないバラード。つんく♂には珍しく現代語の乱発がないのも高ポイントで、鬼束ちひろ系統の曲が好きな人にもオススメ。失恋したときに歌えばドハマリ。 |
※2002年11月15日現在(ユニットを除く) |