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中島美嘉選曲講座Part2

written by KEN

  Last Updated: 2004/02/29
本記事を無断で複製・転載することを禁じます。
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「川嶋あい vs I WiSH」以来、久しぶりの選曲講座となる今回のコラムは、単行本「スクランブルエッグのコラムを持って街に出よう」のなかで、書き下ろし記事として発表した「中島美嘉選曲講座」のPart2をお送りしましょう。

中島美嘉2003年の新たな展開

単行本の記事内で、中島美嘉が、どうして芸能予備軍の支持を集めているかについて、筆者(私)は、その理由を次の3点に要約しました。

  1. 歌わずにはいられない楽曲
  2. 飾らないキャラクター
  3. デビューまでの経緯へのリスペクト

このうち、1.の楽曲面については、かねてから言われてきた「実験作」と「勝負作」の区分けが、2003年になってより鮮明になってきました。

ここでいう「実験作」とは、ヒットチャート狙いよりも、スタッフの思い描いているアーチスト像構築のテストをするための作品、「勝負作」とは、ヒットチャートの上位を狙うべく、リリース時期(季節)、タイアップ、購買層などを計算して世に出される作品を指しますが、具体的に彼女のこれまでのシングル曲にあてはめると、

実験作タイプ:「CRESCENT MOON」「Helpless Rain」「Love Addict」「接吻」etc
勝負作タイプ:「STARS」「WILL」「愛してる」「雪の華」

という区分けになりましょうか。

これは、純粋なシンガー・ソングライターではない彼女にとっては、毎回勝負作タイプ(=ヒットチャート狙い)の曲をリリースして、他アーチストとの消耗戦に出るよりは、実験作をはさむことによって、中島美嘉固有の世界を広げ、アーチスト寿命を長くしようという戦略に出ているものと思われます。

オーディション「勝負作」のアドバイス

ところで、オーディションで歌われる彼女の曲は、ほとんどが「勝負作」です。

一般論として、「実験作」は、そのアーチスト本位で作られ、他者の侵入を許さない曲ですから、どんなに歌いやすくても、オーディションの場ではプラスになるとは思えません。

特に、彼女の場合は、作品の持つシャープな雰囲気が顕著に出るタイプですから、よほど「アーチスト・中島美嘉」に惚れ込んでいる人でない限り、上記の4曲に絞って「勝負」するのが正解のように思えます。

単行本と重複する部分もあるかとは思いますが、4曲に関する選曲のアドバイスをまとめてみましたので、参考にしてみてください。

中島美嘉「勝負作」オーディション選曲アドバイス
曲目 オーディション適性 ワンポイントアドバイス
年齢 志望
~15 16~19 20~ 歌手 女優 タレント
STARS サビに入るまでは、歌詞を噛み締める感じで歌うのがコツ。「熱唱」はしないよう、クールな気持ちで臨みたい。
WILL 年齢、志望は問わないが、強いて言えば、女優を目指す人向きの曲。歌いだしと転調部分でコケないよう注意。
愛してる 年相応の色気が必要。衣装、髪型で大人っぽさをアピールするのも手。ファルセットの濫用は禁物。
雪の華 彼女の曲の中でも、最もカワイらしさを出せる曲。大人の女性も、子供の頃の気持ちを思い出すように歌おう。

※オーディション適性 ◎:最適 ○:問題なし △:少々難あり

おわりに

「雪の華」という後世に残る名曲が評価された中島美嘉。2004年は、いよいよ「歌姫の頂点へ」との声も聞こえてきました。

当初は白い目で見られていた「飾らないキャラクター」もだいぶプラスに転化したようです。同世代の芸能予備軍はもちろん、キッズ、ジュニア世代の予備軍からも「憧れの女性」として、目標にされることを期待しています。

●関連サイト
中島美嘉オフィシャルサイト

cover スクランブルエッグのコラムを持って街に出よう
スクランブルエッグ編集部
1,365円(税込)
ISBN 4990166809
2003年7月
※書き下ろしコラム「中島美嘉選曲講座」とセットでご覧になればもっと理解が深まります。ご購入をオススメします
「LOVE」
ソニーミュージックエンタテインメント
3,059円(税込)
CD AICL1494
2003年10月
※ 「実験作」「勝負作」の違いがよくわかるアルバム。ソウルフルなサウンド満載で、BGMにも最適

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