DVD『日テレジェニック』などアイドルものの映像を多数作っている映像制作会社『MAGMA』(マグマ)をご存じでしょうか。
MAGMAは『日テレジェニックDVD』、竹書房『Pure Smile』シリーズ、トリコロール(OMATA)はじめ多くの会社のアイドルDVDを制作していて、所属ディレクター・嶋公浩さんが巨大掲示板で話題になるほど注目の映像制作会社です。最近ではDVDのパッケージにクレジットが入っている場合もありますので、みなさんのお手持ちのDVDを一度チェックしてみてください。
今回から3回にわたってMAGMAの全貌を解明(笑)すべく、MAGMAの代表である青柳一夫プロデューサーに体当たり取材を試みました。
青柳プロデューサーは別の制作会社にいたときからMONDO21(スカパー279ch)のアイドルイメージ番組『グラビアの美少女』の1回目(1996年)から現在まで、1998年の「日テレジェニック」の1期生のDVDから8期となる現在までずっと担当していて、現在の「株式会社MAGMA」として分社・独立したのが2003年2月とのこと。
もとからアイドルものをやっていたわけではなく、しいて言えば「日テレジェニック」の1期生のあたりからアイドルものが中心となっていったそうです。現在ではスタッフ7~8人で月に2~3本のアイドルDVDと『グラビアの美少女』の制作をやっていらっしゃいます。DVD発売元メーカーはバップ、竹書房、ラインコミュニケーションズ、英知出版、ぶんか社、トリコロール(OMATA)、フォーサイド・ドット・コム、GOT(エアーコントロール)と、ほとんどの有名どころから依頼され、アイドルイメージ映像を制作しています。
それでは、取材の前にあらかじめ準備しておいた質問とその回答をインタビュー形式でお楽しみください。
――制作を依頼されるにあたってどのぐらい具体的な話をされるのですか。
「今はあまり細かく言われることはないです。依頼される前に出来上がった作品があれば、『次もこの路線で?』とか、『こんな感じですか?』といったようにこちらから確認することはあっても。構成を作るにあたって、打ち合わせしたほうがよければ事務所さんを含めてやりましょうって形をとってます」
――メーカーさんによって多少の違いはあると思いますけど。
「中身に関して細かく一緒に語り合ったりするのは竹書房の光安さん(笑)とかいますけど、メーカーさんによっては中身についてそれほど細かく言われることはないです」
――何も言われないときに、自分たちが作ってきた型というかパターンに多少縛られてマンネリ化してくることはないのでしょうか。
「実際作っているのはディレクターの嶋なので嶋に聞いてみましょう」
嶋ディレクター「僕自身は実はあったりするんですけど、撮る場所と女の子が変わることでそんなに同じものにはならないんで、結果的に違うものになっているんだと思います」
――アイドルやマネージャーに気をつかっていることはどんなことですか?
「僕は事務所に対してのケアを水面下でやってたりするんですけど、構成を作るときに打ち合わせがあれば事務所を交えてどう売りたいかを聞きだします」
――着エロ系の現場でタレント本人が嫌がってもめることはないですか?
「もめたことはないですね。本人と事務所が納得していないものは最初っからやりませんから。ただ、打ち合わせの段階で事務所がOKしたものは事務所から本人に納得してもらってますけど」
嶋ディレクター「本人は納得して現場に来るので特にトラブルはないですけど、本当はもうちょっとこっちにお尻を向けてほしいけどそこまでやってくれなかったとか本当に細かいことぐらいしかないですね」
――作ってきた作品のどんなところを評価されているとお感じになってますか?
「ネットにレビューのサイトがあるじゃないですか。そういうので嶋の撮ってるものに対するお客さんの書き込みを見てると、彼のファンは胸に対するこだわりとか、変な言い方ですがAVに近い感覚を求めているお客さんが多いんだろうなっていうのを僕は感じてます。彼自身はどう思っているのかは分からないですけど。その書き込みを見て何かしらの対応は考えていると思いますけど、(嶋さんに向かって)どうですか?」
嶋ディレクター「ある作品から自分が作りたい世界よりもまず、女の子を見てる側の立場にほぼ90%立ったということですかね。それまではどうしても自分がこういうように作りたいとか思ってましたけど」
――ファンがどういうのを求めているのかを考えながら作ったりするんですか?
嶋ディレクター「最初はメーカーの担当者から『こういうのが今、求められているからそういうのをやってください』と言われて作っていくうちに、どういうのがいいのか自分でわかってきたというか」
今回はここまでです。次回もお楽しみに。
この棚にあるDVD、VHSがMAGMA作品の“全貌”!
いちばん上の棚には『日テレジェニック』の最新作が置いてありました。