2002年6月19日 新宿アイランドホール
大谷みつほが主役として舞台に初挑戦、ということなので取材に行ってきました。
舞台のワンシーン。大谷みつほはいちばん右
『タクラマカン』は、ケイ(大谷みつほ)が、世の中のしがらみと戦いながら「あの国」に無事行けるのかどうか、という内容の2時間もの。
彼女の役は、浜辺の人を養っているリーダーで、本人いわく
「他人に頼らないかっこいい女の子で、私が男の子だったら惚れてしまいそう」
な役柄だそうです。
この作品は、大谷みつほのために書き下ろされたもの。
ロビーで抱負を語ってくれた大谷みつほ
「最初の台本とはかなり変わってきて、これからも少しずつ変わって、最後になって完成するのではないかと思ってます」
「スタッフの人はがんばったね、って言ってくれますが、自分の中では100点は出ないと思う……生意気かもしれませんが、舞台はつくづく生き物、という気がしています」
「(何を見てほしいか、という質問に) ケイの心の動きを見てください」
舞台の中身をそっとお教えすると、とてもまじめな内容(喜劇ではありません)です。
大谷みつほがどのくらい理解できているのか心配になるくらい、いままでの大谷みつほが持っていた世界とは別次元に足を踏み入れた感じがします。
舞台は2002年6月19日から23日まで、新宿アイランドホールで行われています。出演者は築山万有美、井元工治、矢部美穂ほか。作・演出は「HERO」「ショカツ」などの脚本で有名な秦建日子。
3年前のミュージカル「小公子セディ」でセディ役をやったときも取材しましたが、この3年間でずいぶんと大人になったなぁ、というのが率直な印象です。内面的な成長が言葉のはしばしに感じられ、この舞台の経験が、さらに大谷みつほを一回りも二回りも大きくしてくれそうな気がします。(取材、撮影:上木憲文)
大谷允保、3年ぶり『タクラマカン』で着実に実力派女優として成長 (2005年6月)