ドラマ『Xenos』(テレビ東京)に続き、昼ドラ『愛の劇場 スイート10』(TBS系)で女優づいているグラビアアイドル・堀田ゆい夏さんが、6月3日から初舞台『飛び降りたらトランポリン』に出演します。通し稽古で忙しくなってきつつある中、稽古場でお話を聞いてきました。(2008年5月28日 ベニサン・ピット)
堀田ゆい夏プロフィール 1980年9月2日生まれ、神奈川県出身、162cm B90 W60 H86
ものすごく簡単なあらすじを要約しますと、幕末に「五日コロリ」菌が蔓延し、倒幕の機運が高まるなか、幕府の命で、当時牢獄に入っていた発明家・平賀伴内(白川侑二朗)が幕府の反乱軍を阻止する兵器を発明させるために釈放した。その平賀伴内を迎え入れたのは、人形、カラクリオデン(堀田ゆい夏)。そこに謎の女、紅ばち(佐久間麻由)が現れ、三つ巴、四つ巴の争いや、感情が交錯していく物語です。
――ゆい夏ちゃんの役柄の説明をお願いします。
「平賀伴内の発明したからくり人形の役なんですけど、奇跡的に感情を持って作られてしまったので、人形なんですけど、ふつうの女の子と同じ感情があるし、ただ、まわりから見ると人形なんです。先生を慕っていて、先生の身の回りのことやお手伝いをしています」
――初日まで1週間を切りましたが、だいぶ進みました?
「そうですね。何回か通し稽古をやりました」
――ストーリー的にいうと、からくり人形がどういう風になっていくところが見どころなんでしょうか。
「時代も殺伐とした時代で、コロリ菌が街の中に蔓延していて、それを鎮めるのも先生は頼まれていたりするんですけど、私はたまたま神様から願いごとがかなうお札をもらうんですよ。私はそれを先生のために使おうとするんですよ。だけど自分のために使えば、人間になれるし、先生に女の子として見てもらえるから自分のために使おうと思うんですよ。だけど……どういう風に使うようになるかっていうところが見どころです」
――舞台の話を受けるとなったときの気持ちを聞かせてください。
「中学生ぐらいのときから芸能界にはあこがれてたんですけど、もともとのきっかけがミュージカルや舞台だったんですよ。でもなかなか機会がなくて、この世界に入ったのも大学卒業してからなので、グラビアをやりつつ、でもいつかやりたいなと思ってたのがようやくやれたので、話が来たときには、楽しみ半分、でも自分がすごく好きなものだから、もしそれをやって嫌いになっちゃったらどうしようって思って複雑でした。ただ見てるだけのほうがいいかもって思ったり」
――中学校の頃で印象に残っている舞台やミュージカルって何ですか?
「いちばん最初に見たのは『アニー』なんですよ。そのアニーもテレビで見たんですよ。それが幼稚園ぐらいのときで。それで子どもながらに『なんて楽しいんだろう』って思って、それを親が見てて青山劇場に連れてってくれて。そのあと宝塚を見たり劇団四季を見たりしてました」
――テレビのドラマをやってたじゃない?
「昼ドラですか? ついこの前まで三浦理恵子さんと一緒にやってました。なかなか昼ドラは精神的に大変でした(笑)」
――テレビのドラマと舞台と決定的に違うところはどこですか?
「やっぱりドラマは常に時間に追われていて、外で撮ったり中で撮ったり、とにかくドアを開けるシーンだけ撮って、あとは外のシーンはまとめて撮ったりするので、気持ちのつながりの演技ができなくて、そこがやってて大変だったんですけど、舞台になるとみんなで一から作っていって通しもあるし、その日その日で相手の出方によって自分の反応も変わったり、それがすごく面白いって本当に思って」
――発声の仕方とかも違うと思うけど、それは大変じゃなかった?
「大変でした(笑)。基礎がない中でいきなりこの役をやっているから、できてないところがいっぱいあるし、今できることを、今はぶつかっていくことしかできないから、そこだけをやるしかないなと」
――「からくり人形の役」をやるという点では難しいんですか?
「人形だけど、人形らしくっていう演出じゃないので、女の子として感情を表現するので、それ自体は難しくないです。でも舞台で、動けないですよね、慣れてないから全然」
――最初だもん、だって。最初から動けたら天才だよ(笑)。
「見てる分には簡単だったけど、自分がやってみると思うように体が動かないんですよね」
――スタッフや演出の方にはどんな風に言われるんですか?
「いっぱい注意されますけど、演出のなるせさんは、『そもそも初舞台でうまさを求めてないから、そこは気にしなくていいから、とにかく思いきりやってほしい』って言ってくれました」
――セリフもたくさんある?
「ありますね。全編通して出てるんで、セリフ覚えるのだったり、出たり入ったりするタイミングとか、なかなかつかめなくて」
――ファンの人には宣伝してるんですか?
「ブログで。毎日ここに来てるから、稽古場のことしかないんですよ。そしたらだんだんコメントが減ってきてるような気がするんですよね(笑)」
――稽古場は暑くないですか?
「やばいですよ(笑)。通しが始まると窓も閉めちゃうので、汗がすごくて。本番はもっと暑いって言われてて」
――照明たくさん当たるからね。
「しかも衣装が革らしいんですよ。お客さんが目の前にいる中で汗をポタポタたらしながらやってたらどうしよう(笑)」
――今までの堀田ゆい夏さんを知ってるファンの人にはどういうところを見てもらいたいですか?
「たぶん、グラビアともドラマとも全然違うと思います。本当に、オデンちゃんの役に私が合ってるから、新たな一面が見れるんじゃないかなって。とにかく頑張ってやってるから見に来てほしいなと思います。初舞台なので緊張するんですけど、ものすごく見にきてほしいです」
舞台はベニサン・ピットで6月3日から6月8日まで行われます。詳しくはオフィシャルサイトhttp://toranporin.0web.cjb.net/でご確認ください。(撮影・取材 岡田)