本サイトでも募集、2次審査報告、最終結果報告をしてきた、ブロードバンドシネマ「手を握る泥棒の物語」(TEPCOひかり/CASTY/角川書店製作、犬童一心監督作品&乙一原作)が完成し、その完成披露試写会が行われました。(2004年2月16日 六本木オリベホール)
試写会に先立ち、舞台挨拶とトークショーに臨んだのは犬童一心監督、主演の内山理名さん、忍成修吾さん、そして今回の出演者オーディションで選ばれた竹中夏海さん(写真)。
今回のブロードバンドムービーは「光ファイバーが映画館より身近で、テレビよりも親しみやすいエンターテインメント」(TEPCOひかり、東京電力、光ネットワーク・カンパニープレジデント勝又淳旺氏)として楽しんでもらうためのコンテンツという意味合いがあるそうで、もちろん、インターネット上で無料で見ることができます。
本編は約50分で、インターネット上では3回に分けて配信されるそうです。試写にあたって犬童監督は「50分ですので始まったら一気に終わってしまうのでゆっくり見てくださいとは言えませんが、おもしろかったらパソコンで見られるのでぜひ、知り合いにすすめてください」と、詰めかけたお客さんにユーモアを交えながら説明していました。
犬童一心監督
「ブロードバンド映画ということでいろんなことができるし、いろんな路線にいくことができた。もっとエロティックな路線にもいけるし、大人向けにも使えるんだけど、自分が10代に見たテレビ - ジュブナイルのドラマのような、ふだん見えないものが見えてる感じのものを作りたくなった」と犬童一心監督。
内山理名
主演の内山理名さんは撮影の苦労話のなかで「押し入れのシーンが長くて(笑)」と言っていましたが、自然に演じることができたとのこと。“腕を組む”のではなく“手を握る”というのもポイントなのではないでしょうか。
忍成修吾
忍成修吾(おしなりしゅうご)さん(「バトルロワイヤル2」「さよなら、小津先生」などで好演)は「熱海で雪が降って寒かった」と苦労話を語ってくれましたが、「夢を持っているけれど、今一歩、前に進めない人に見てもらいたい作品」と紹介してくれました。
竹中夏海
さて、オーディションで助演女優として選ばれたナッツこと、竹中夏海(たけなかなつみ)さんは舞台あいさつのなかではキメキメの衣装で登場(笑)。私たちがインタビューしたときよりは緊張していた様子にも見えましたが、しっかり自分の言葉でオーディションの様子の説明をしていました。
犬童監督は「オーディションで会ったときに『この子しかいない』と決めていた」と舞台で告白。「竹中さんはどうでしたか」の質問に「一球入魂で入り込むタイプ」と説明。どんな演技をしているのかは配信されるコンテンツで実際に確認してみることにしましょう。(撮影・取材 岡田)
【取材後記】竹中夏海さんが舞台あいさつのときに完成作品をまだ見ていないと言っていたので、実際に見ていただいたのち、ご本人からコメントをいただきました。
舞台あいさつで監督に誉めていただきましたが、作品を観て、前に「撮影期間が長ければ色々直したかった」と言われたのが納得できる未熟な芝居でした。
自分で冷静に見られることは成長の証でしょうし、見ている人はそう感じないかもしれません。ユーザの方々に作品を観ていただいてから感想をいただきたいですね。「ひかり荘」もあと1回ありますので、ぜひ、参加して感想をご本人に伝えてください。