ハロー!プロジェクトのメンバーが総出演するコンサート(略してハロコン)は、毎年新春と夏の時期に行われています。今年(2004年)の夏は、「Hello! Project 2004 SUMMER ~夏のドーン!~」という公演名で、7月17日の名古屋を皮切りに、大阪・東京と計6日間、全12公演行われました。
このコラムをいつも見ていただいている方の中には、実際に会場に行って、踊りまくったり、ファミリー席からペンライトを振って応援したりして、生のコンサートを体験されたハロプロ・ファンも、多いことでしょう。
遠くてなかなか行けないよ!という方には、2004年10月6日に発売される、ライブDVDがおススメです。曲目表はこちらに別窓で載せますので、どんなメンバーが出ていたのかなど、少しだけ雰囲気はわかると思います。
★Hello!
Project 2004 SUMMER ~夏のドーン!~ アップフロントワークス(ハチャマ) 3,990円(税込) DVD 2004年10月6日発売 |
★Hello!Project
2004 summer夏のドーン!―「完全保存版」スーパーレビュー 辻・加護卒業メモリアル 竹書房 1,029円(税込) ISBN 4812418151 2004年9月 |
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このライブDVDは、最終日の2004年8月1日、辻希美・加護亜依の2人がモーニング娘。を卒業するシーンが収録されています。
私は8月1日昼の部でしたが、代々木で生を見ました。当然「辻・加護卒業」のところで感動したいハズ(予定)だったのですが、この2人は『W(ダブルユー)』への発展の道筋が明るすぎて、悲壮感がないため、「普通の感激」程度に終わりました。
私が個人的に「とっても感動した」のは、全然別の場面(シーン)です。
15-8=7人の乙女パスタに感動
さきほどの曲目表の、
10.乙女パスタに感動/梅田、村上、矢島、鈴木 with 中島、岡井、萩原
は、赤いセーラー服姿のボーカル4人(梅田えりか、矢島舞美、村上愛、鈴木愛理)に、ピンクのワンピース姿のキッズダンサー3人(中島早貴、岡井千聖、萩原舞)が「からんでいく」つくりになっていて、7人ともめちゃくちゃ可愛いです。
「私はコレに感動しました!!」(byスクエアダンス)
なんて言葉を、書いたは良いものの、一部のキッズ嫌いの人から、必然的にいろんな苦情のお便りやメールが、来るんでしょうね。『タンポポ』のユニットにプライドを持っておられる方の気持ちも、わからないわけではないですが、そのまま「良いものは良い」と感じたまでのことです。
今回の企画(乙女パスタに感動)も、最初のきっかけは、
「非ベリーズのメンバーにも、企画物でも良いから1曲与えてみようか」みたいな軽い気持ちからスタートしたのかもしれません。ところが、ボーカルの4人はもともと『ZYX』や『あぁ!』でCDデビューの経験があり、タレント性を含めて相当の実力者なので、1曲レッスンすると、みるみる上達して、この完成度になったのでしょう。
7人が8人を上回る点も多い
「乙女パスタに感動」の7人は、ハロー!プロジェクト・キッズ(15人)のうち、Berryz工房(8人)に所属していない7人です。このため『非ベリキッズ』と呼ぶ人も多いのですが、ちょっと後ろ向き表現なので、私はこれから『7(セブン)キッズ』のユニット名を流行らせたいと考えています。
2004年3月11日、TBS系『うたばん』にBerryz工房が初登場したとき、こんな会話がありました。
石橋「自分で、モーニング娘。さんみたいになりたいって言って、受かったの? 何人ぐらいのなかで?」
清水佐紀「約3万人」
石橋「3万人? 3万人のうち何人なの?」
Berryz工房一同「15人」
石橋「じゃあ、もうあと7人いるんだ」
Berryz工房「はい」
石橋「7人はどうしたの? だめだったの? この8人に入れなかったの? 7人腐ってるんじゃないの?」
Berryz工房「(笑)」
石橋「ふざけんなよぉ、とか言ってんの? グレることはないの?」
石橋貴さんのツッコミは結構鋭いですね。Berryz工房がCDデビューして以来、テレビ・雑誌・イベントなど、8人と7人の露出度の差は一目瞭然ですから……。
とはいうものの、この7人は、決して残り物の寄せ集め、なんかじゃありません。
新ユニット『7(セブン)キッズ』として考えてみると、Berryz工房よりも優れている点がいくつかあるのです。
- 『7(セブン)キッズ』は、年長組と年少組に分かれている印象がありますが、実は見事に中1・小6・小5・小4・小3のメンバーがちゃんと揃っています。ちなみにBerryz工房は、中1・小6・小5・小4ですよね。
- ハロプロ・キッズで歌唱力No.1の鈴木愛理の歌は、大人顔負けのレベルです。また、今回の「乙女パスタに感動」では矢島舞美の歌唱力アップが目立ちます。
- ZYX組を中心にダンスの個人的能力は、Berryz工房メンバーを上回っています。特に村上愛のダンスはソウルフルで、玄人好みの実力派です。
- 矢島舞美・中島早貴など、可愛い服を着せれば「反則気味」なほど、アイドル性抜群のメンバーがいるので、アイドル系ソングはお手のものです。
- 『7(セブン)キッズ』が凄いのは、「ちっちゃい3人」を中心に全員がバックダンサーを得意としているところです。今回のコンサート全体を通してこの7人が大活躍した印象を強く持った方は、もうおわかりかもしれませんが、ハロコンでは本来「バックダンサー」が、そのユニット(ボーカル)の激しい個性部分から出てくるトゲを取り去る中和剤の役割を果たしていて、新しい性格のユニットへと幅を拡げる効果があります。
従来の「先輩(ボーカル)」⇔「キッズ(バックダンサー)」の図式が、「7(セブン)キッズのボーカルチーム」⇔「7(セブン)キッズのダンスチーム」にもあてはまり、結果的に、今後の『7(セブン)キッズ』の得意分野は、好循環的に増えていきます。
要約すると、『7(セブン)キッズ』は『Berryz工房』よりも、持ち歌のレパートリー(種類)が、豊富なのが強みです。ダンス系・アイドル系・歌謡曲系などなんでもこなせそうな気がしています。
来年(2005年)新春のハロコンは、『7(セブン)キッズ』目当てで『紅組』を選ぶ、なんていう選択肢も、大いにあり、だと思いますよ。