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※以下の記事はアイドル総合情報サイト「ドリームアイドル」にて2004年11月から2006年2月まで編集長岡田が42回にわたって連載していたコラムです。ドリームメールとのサイト統合のため、アーカイブという形で本サイトに掲載しています。 ビュンビュントピックス目次

秋葉原48プロジェクトの波紋


Released Date: 2005/12/21

秋元康氏のプロデュースにより次世代のアイドルを発掘するプロジェクト「秋葉原48(フォーティーエイト)プロジェクト」のことはもうご存じですか?

今回のプロジェクトは2005年12月8日に秋葉原ドン・キホーテ8Fにオープンした専用劇場「秋葉原48劇場」で毎日、ライブを繰り返し、1軍24名、2軍24名の最大定員48名のなかから次世代のアイドルを発掘しようというものです。

ライブの内容としては、全曲オリジナル曲(秋元康氏が詞を書き下ろし)で、1時間強のステージで、振り付けにはモーニング娘。などを担当したコレオグラファー・夏まゆみ氏が担当しています。

夏から女性向け雑誌で大々的にメンバーを募集し、7924名からオープニングメンバー20名が審査で選ばれ、12月8日から毎日秋葉原でステージを行っています(月曜は休演日となったもよう)。1回1000円というリーズナブルな料金です。

見てない方に本当にごく簡単に説明しますと、出演者はオーディションで選ばれて1ヵ月足らずレッスンでステージに立っているので、技術的なことやルックス面では現時点ではあまり期待しないほうがいいかもしれません。

楽曲はさすが秋元康氏プロデュースということもあり、80年代後半のアイドルポップスの王道をいく、完成度の高い作品になっていて、誰が歌っても見る側は思い入れができるような歌詞です。

オープニングメンバーは20名。私も初日前日の公開リハーサル、初日と、そのあと2回ほど見に行きました。初日には感動(もしくは緊張?)で泣き出す子もいました。その後も着実にお客さんは増え続けているようです。

とにかく船出としては順調にいったようです。

おニャン子+TPD+モー娘。+α?

このプロジェクト、過去のグループアイドルもののオイシイ部分をいろいろチョイスしているので、常習あるいは中毒性があります。図式的にいいますと……。

「おニャン子クラブ」(秋元康)=平日毎日放送
「東京パフォーマンスドール」(1回1,000円)=毎週末ライブ、夏休みは毎日ライブ
「モーニング娘。」(夏まゆみ)=いわゆる「モーヲタ」を生み出す

これらアイドルグループが持つ共通項を踏襲し、さらに地方発アイドルファン、ライブハウスで活動をしている“歌う”アイドルのファンをも飲み込み、迷走するかあるいはスターをうまく生み出せるかという段階にまでたった3週間足らずでなっているかのようにも見えます。

これらの現象は私から見たら「想定内」ですし、ファン側から見ても「想定内」の出来事です。

当時と違い、現在ではインターネットが情報インフラとして定着したので、劇場に行かなくとも毎日の動きがわかるところが楽しくもあり、予想しがたい部分もあったりします。しかも「ブログ」の爆発的普及により、いろんなところからいろんな立場の人が情報を発信していますから、主催者側もうかうかしていられません。

「想定内」なことはどこまで続くかというと、アイドルグループとしての歴史と同じような軌跡をたどるのなら、人気が出てファンが増えて大きい会場でライブをし、テレビや雑誌に出て、卒業生が出て、脱落者が出て、新人が入り、グループの人気に翳りが出てマンンネリ化しつつグループは続くか解散か自然消滅ということになります。

じゃあ「想定外」は? となると、妙なスキャンダルに巻き込まれたり(これも想定内)、1人だけ爆発的に売れたり(これも想定内)、スタッフや他の芸能人と突然結婚・引退したり(これも想定内)、元○○が脱いだ(これも想定内)とか……例を挙げれば挙げるほど想定したことですので、想定できない「想定外」のことはここで挙げることはできません(笑)。

グループアイドルとしてブレイクさせるのではなく、誰か1人でもソロとしてメジャーデビューしA級アイドルを作っていくプロジェクトであれば、ひょっとしたら今の20人のなかにその未来のスターがいるのかもしれません。それならば今、絶対一度は見ておく必要があるでしょう。

年末年始のスケジュールがかなり慌ただしくなっていて、専用劇場だけでなく、お台場でもステージを繰り広げたりしていますから見たいと思ってる人はオフィシャルサイトブログでスケジュールを確認のうえ、行動してください。

見ている人の「グループアイドル遍歴」を問われる

見ないうちから見たような気になって発言するのは“評論家きどり”の偽ヲタですので問題外としても、1回見てわかったような気になるのもどうかと思います。ただ、見ない人よりはかなり現実性のある判断ができたことでしょう。

このステージで何が問われているのかというと、見ている人の「グループアイドル遍歴とグループアイドルに対する世界観」なのです(笑)。

対象はどうあれ、アイドルを発掘する旅ではなく、自分を発見する旅なのかもしれません。私は「なぜ何回も見てしまうのか」を自問自答しながら見てしまいます。その先の答えもわかっているのですが、自分で認めたくないので(笑)ここではまだ書くことはできません。

興味を持ったら見ればいいし、はまるのが怖くて見れないなら見ないほうがいいですが、グループアイドルものに共通する強い中毒性があることだけは確かですので、自身を試す意味でも早めに劇場に行って自分の目で確かめるというのも悪くはないでしょう。

スクランブルエッグのサイトにもリハーサルレポートコラム記事がありますので、興味がありましたらそちらもご覧になってみてください。

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