広井王子氏総合演出による「少女歌劇団ミモザーヌ 冬公演『Winter Story~きくたまこと卒団公演~』」が12月28日大阪、1月9日東京で行われます。少女歌劇団は20歳で卒業なので、今回は「きくたまこと卒団公演」でもあります。公演に向けて準備が進んでいる中、1期生の「きくたまこと」さん、「いわなみゆうか」さん、「いわむらゆきね」さんの3人にお話を聞きました。(2021年11月 東京都新宿区 吉本興業東京本部)
左から いわむらゆきね 2005年11月27日生まれ、大阪府出身
きくたまこと 2001年10月1日生まれ、大阪府出身
いわなみゆうか 2007年4月25日生まれ、兵庫県出身
――20歳で卒業していくのはどんな気持ちですか?
きくた まこと「入ったときは『あと3年ある』と余裕を持っていたんですけど、コロナ禍も重なってメンバーと過ごす時間が思ったより少なくなってしまいました。つらいことも乗り越えてきて絆が深まっていたので、その元を離れるのはすごく寂しいです。でも私がここから巣立つことでみんなに新しい風を吹かせられたらいいなと思ってます」
――お2人から見た きくたさんは。
いわなみ ゆうか「みんなが頼りにしていました。私もまこっちゃんみたいにみんなを引っ張っていく気持ちやまとめていきたい気持ちはあります。私も1期生だし、4期生も入ってくるので、入って来る子たちを温かく迎えられるように、私も頑張ろうと思います」
いわむら ゆきね「入ったときには、まこちゃんは一番お姉さんの遠い存在でした。やがてどんどん年下の子たちが入ってきて、自分もお姉さんのポジションになってきました。まとめることは大変で、それをしてくれてたんだなと実感しました。まこちゃんがいなくなった穴はすごく大きいと思うんですけど、頑張って私たちが穴を埋めて、まこちゃんの分も頑張っていきたいなって思っています」
――きくたさんは年齢が上だったので、まとめなきゃという責任感はありました?
きくた まこと「そうですね。つい最近知ったんですけど、私、団長だったらしくて(笑)。直々に団長と言われたことがなく、ただ単に年上だからまとめなきゃいけないと思ってやっていただけで、団長と言われてびっくりしました」
いわなみ ゆうか「まこちゃんが仕切ってくれたからこそ、歌劇団が仲良くできてたんだと思っています。一番年長の子がキツかったら小6の子とか委縮して言えなくなっちゃったと思うんですけど、まこちゃんはほんわかと、いつもみんなをやさしく包み込んでくれました」
――いわなみさんは12歳で加入、そのときはどうでしたか?
いわなみ ゆうか「私たちの年齢の子たちはみんなお姉さんたちに敬語でしゃべってたんです。合宿で仲が深まってきて、敬語は距離があるから、少しずつため口で話せるようになってきて、最近はほぼため口になりました」
きくた まこと「それがすごくうれしいです」
やったことのないレッスンに苦戦
――みなさん加入前から多くの活動をしていましたが、入団してから新しい発見はありましたか?
きくた まこと「それまでは年上になったことがなく、最初どうしたらいいのかわからなかったです。ミュージカルを主にしていたので、歌い方が全く違ってすごく難しかったです。いろんな活動をしている人が入ってきていたので、いいところを盗みながらできたのが良かったと思います」
――レッスンで大変だったことは?
きくた まこと「ヒップホップのダンスです。バレエしかやってきていなかったので、踊りの崩し方がわからないんですよ。『崩すってなに? ダンスって崩していいの?』って、教えられてきたものを全部変えなくちゃいけなかったので、それが難しかったです」
いわなみ ゆうか「ジャズのダンスは踊ったことがなかったので、膝をよく伸ばすように言われます。きれいに踊ることができなくて、先生の動きをしっかり見て型を作るのが一番難しかったです」
いわむら ゆきね「一番苦戦したのはアクロバットです。小学生のときに鉄棒から落ちたことがあって、それがトラウマで危ないことをしたくなかったんです。歌劇団に入って前転は辛うじてできるけど、倒立は怖くてできなかったです。バク転ができる子もいて、『このままじゃダメやな』と思って、家でお母さんと泣きながら壁倒立の練習をひたすら2時間ぐらいして、今はできるようになりました。
練習してできるようになった経験がすごく実になって、人間性も歌劇団で高めてもらえたかなと思っています」
冬公演の注目ポイント
――今度の冬公演、どんな新しいことにチャレンジするのですか?
きくた まこと「前回の公演も前々回の公演も、楽曲を1曲単位で披露することが多かったんですけど、今回は曲同士につながりがあって、1幕でひとつの作品のようになっています。そこが新しい面を見せることができて面白いんじゃないかなと思っています。新しい曲もあり、既存曲もメンバーが変わったりして、何回も見てくださる方は違う面白さを見つけてもらえるんじゃないかと思います」
――卒団セレモニー的なブロックもありそう?
いわなみ ゆうか「今、台本をいただいている段階で、どういう構成になるかは私たちもよくわかっていないんですけど、何かしらあると思います」
――現時点での進み具合は?
いわなみ ゆうか「今、新曲をもらって徐々に振り入れしている段階です。覚えることが多くて頭がパンクしそうで、終わった後、ほぼ『無』になります。次の日になったら頭が整理されてくるんですけど、振り入れの日はキツいです」
――レッスン場で疲れて寝ちゃうことは?
いわなみ ゆうか「それはないです」
きくた まこと「でもお腹が空いて泣くことはあります(笑)。急に泣き始めて『ゆうか、なんで泣いてるの?』って聞いたら『おなかが空いて…』って言ってて。かわいかったです」
いわなみ ゆうか「入りたての小学生のころの話です(笑)」
入ってくる後輩と、後を任せる後輩へ
――1期生としても少しずつ年上になってきますが。
いわなみ ゆうか「上の年齢になってきて、これからは自分も引っ張っていかなきゃいけないなと感じています。最近は自主練のときに私がメンバーに教えることもあるんです。自分が教える立場になることでその大変さもわかるし、同時に、教えることで自分の理解がさらに深まって勉強になります。
私以降の子たちもそれを受け継いでいくのかなと思うと、素敵だなと思います。4期生も入ってくるけど、2、3期の子たちにも後輩が増えるので、胸を張って堂々と教えられるような先輩になってほしいなと思います」
――卒団していく きくたさんから2人に歌劇団でどういうところを伸ばしてほしいか聞かせてください
きくた まこと「ゆうかは個性があるので、自由さを伸ばしてほしいです。ゆきねは色っぽさを伸ばしてください」
いわむら ゆきね「セクシーにいきます(笑)」
――だんだん年上になっていく年下メンバーに対して、どういう気持ちでいるといですか?
きくた まこと「思いやる気持ちというか、常に『自分もそうだったな』って思い返すことが大事だなって思っています。ちっちゃい子に対して『ちょっとこれは…』って注意しようか戸惑うこともありました。自分がその年齢のときには気づかなかったことだから、そのときに年上の人がやさしく教えてくれて今の自分がいるから、やってもらったことを返せるようになってほしいなと思います」
芸人さんのギャグが通じないジェネレーション・ギャップも
――ジェネレーション・ギャップみたいなものはありました?
きくた まこと「たまに芸人さんのネタが通じなかったりしますよね。8.6秒バズーカーさんを知らなかったり、コウメ太夫さんとかエド・はるみさんとか。知ってる?って聞くと知らなかったりします」
――逆に若い人たちはTikTokは流行っていますね。
きくた まこと「最近少女歌劇団でTikTokを始めたので、それきっかけで見るようになったんですけど、それ以前は見たこともやったこともなかったです。そのジェネレーション・ギャップはありましたね。TikTokイコール、中学生・高校生のものだから」
いわむら ゆきね「常にTikTokの音源で流行ってる曲を歌ってたりとか」
きくた まこと「確かにTikTok流行りが多いね」
いわなみ ゆうか「学校で踊ってる人が多いことで流行りを知ることがあります」
――いわなみさんは年齢のわりに大人っぽい話し方をしますが、実際の中身はどっち?
いわなみ ゆうか「大人っぽくはないです。お父さんの真似をしてるからですかね?」
きくた&いわむら (爆笑)
いわなみ ゆうか「話し方を真似してるからかな?」
きくた まこと「めっちゃ面白い!(笑) しゃべり方はこんな感じなんですけど、ぶっ飛んだことを言います。大人か子どもかじゃなくって、ゆうかワールドです」
少女歌劇団ミモザーヌ冬公演 「Winter Story~きくたまこと卒団公演~」
公演&チケット情報
大阪【堺市立東文化会館】
2021年12月28日(火)
①11:30開場/12:30開演
②15:30開場/16:30開演
東京【草月ホール】
2022年1月9日(日)
①11:30開場/12:30開演
②15:30開場/16:30開演
【チケット購入】
FANYチケット
https://yoshimoto.funity.jp/r/mimosane_winter/
ローチケ
大阪公演 Lコード:51472
https://l-tike.com/order/?gLcode=51472
東京公演 Lコード:71060
https://l-tike.com/order/?gLcode=71060
◆少女歌劇団ミモザーヌ4期生募集情報
<募集期間>
2021年12月18日(土)10:00~2022年1月22日(土)23:59迄
<応募条件>
2021年3月31日時点で満11歳〜満17歳までの女性。経験不問。オーディション合格時点で専属契約が出来る方。
詳細:https://showjokagekidan.com/2021/11/4.html