2004年9月12日 広島県広島市・アステールプラザ大ホール
「スクランブルエッグ」でもおなじみとなった「アクターズスクール広島」秋の発表会(2004 AUTUMN ACT)の取材に行ってきましたので、その模様をお送りしましょう。
【ミュージカル「ふたり」に3人出演】
なんといっても「アクターズスクール広島」今年最大の話題は、この夏、東京、大阪で上演されたミュージカル「ふたり」に3人の生徒が出演したことでしょう。さっそく、出演者3人にインタビューしてみました。
左から、高根美里、住吉真理子、関森絵美
Q:ミュージカルのレッスン、本番では、どんなところに苦労しましたか。
高根美里「『ネコ』という役柄を理解するのがむずかしかったです」
住吉真理子「新鮮さを出すのに苦労しました」
関森絵美「知らない人たちの中で、自分をいかにして出すか苦労しました」
Q:「アクターズスクール広島」のレッスンで役に立ったことは何ですか。
高根美里「ダンスの覚えが、他の人より早かったことです」
住吉真理子「大きいステージに立つ経験ができたので、舞台の大きさはよくわかりました」
関森絵美「スクールに通ってから6年経って、初心を思い出させてくれました」
Q:今回の出演で得たものを教えてください。
高根美里「自信が持てるようになり、緊張しなくなりました」
住吉真理子「夢を持ち続けるぞ、という思いが強くなりました」
関森絵美「初めてのミュージカル出演で、夢が広がりました」
このほか、主役として活躍された三好美優さん(福岡第一高校・パラマ祭2003参照)をはじめ、共演した同世代の出演者とも、今の学校生活や、将来の夢について語りあったそうです。3人とも、ミュージカルに全力投球していたため、発表会での出番は少なかったようですが、1つの舞台に打ち込んだ経験は、将来の人生の大きな糧になることでしょう。
【ステージの模様】
さて、発表会のほうは、校内オーディションで選ばれたユニット、ソロボーカルを中心にプログラムが進み、途中、ゲスト(Perfume)の歌をはさみながら、最後に専科のステージ→フィナーレという形で展開していきました。いつものように、目についた出場者をピックアップしてお伝えしましょう。
6:fizz「チェッカーズメドレー」
筆者大推薦の友井君、ソロでもw-indsの曲で安定した歌唱を披露してくれましたが、80年代J-POPシーンを支えたチェッカーズのナンバーを、自分なりの解釈で歌い上げたのは見事でした。
このステージを天国の徳永善也さん、そして確執を続ける元メンバーたちにも捧げたいと思います。
12:松前香帆「朝がまた来る」
今回のソロボーカルの中で一番の出来。まるで歌い慣れた大人の女性のように、自然体でドリカムを歌っていたところに将来性を感じます。
15:しなもん「太陽のKiss」
しなもん(左から、谷野愛美、松前吏紗、住田花菜)
27:シャイニング・ウィザード「STOP! IN THE NAME OF LOVE」
左から岡山みのり、谷野愛美、松前吏紗
オリジナルアーチストでは実現困難な、水着と見間違えんばかりの露出度の高い衣装で健康美をアピールした「しなもん」、しっかりした英語の発音で、オリジナルの持つ華やかさを再現した「シャイニング・ウィザード」、どちらも、ジュニア世代にしか出せない感性が光ったベストステージでした。
23:中原万貴「I Love You」
尾崎豊作品を女性が歌うこと自体は珍しくありませんが、彼女の場合は、あくまで色っぽさ、フェロモンを保ちながら歌い、完全に女性のラブソングとして消化していました。
29:専科「WE WILL ROCK YOU」
原曲の持つ力強さに、和のエッセンスを取り入れた独創性の高い踊りに感服しました。
【「音楽史」が凝縮された発表会】
「アクターズスクール広島」発表会の取材を1年間続けてきて印象に残ったことは、音楽が好きなスタッフと生徒が、世代のギャップを乗り越えて、一緒にステージを作っていこうという姿勢が強く感じられたことです。
さしずめ、「しなもん」と「シャイニング・ウィザード」で見せてくれたZONEとシュープリームスの競演はその典型ですが、他にも、「恋の大予言」というフィンガー5の隠れた名曲があった一方で、「ロックンロールアーミー」というデビュー間もないアーチスト(樋井明日香)の曲が選曲されるなど、まさに前回の記事で書いた「チャレンジスピリット」が1曲1曲の中に込められているような気がします。
2時間半の中に「音楽史」が凝縮された発表会。芸能予備軍の親御さん、業界関係者はもちろん、60年代~80年代に多感期を過ごした、往年の音楽ファンにも、十分楽しめるものと信じています。
それでは、フィナーレでの生徒たちの元気な姿をお伝えして締めといきましょう。See You Again!(撮影・取材 KEN)
No. | ユニット名(人数)/出場者名 | 題目/曲目 |
1 | Cクラス(26) | ふられ気分でRock'n'Roll Everybody needs somebody 超☆狙いうち2004 |
2 | Pastel Smile(末永野々風、宗畑汐里、矢野未来、吉田亜衣奈) | Dancing Junk |
3 | ツーリング(今村夏生、吉川舞子) | これが私の生きる道 |
4 | エメラルド・フロージョン(7) | LOVE POTION No.9 |
5 | Choco Chip(6) | Mo Money |
6 | fizz(7) | チェッカーズメドレー |
7 | 松前吏紗 | 恋の大予言 |
8 | KIDSクラス(5) | BeaM |
9 | 電子レンジ(6) | ロコローション |
10 | 西脇彩華 | ロックンロールアーミー |
11 | 板倉楓 | The Power of smile |
12 | 松前香帆 | 朝がまた来る |
13 | 河津落し(茅原裕志、久保賢徳、蔵重友里恵、濱本亜沙子) | So much in love |
14 | 雪月風花(川上智香、西木美沙、渕上里奈) | Sakitama~幸魂~ |
15 | しなもん(住田花菜、谷野愛美、松前吏紗) | 太陽のKiss |
16 | KIMUCHI(6) | ハプニングでShow!! |
17 | Aクラス(21) | さくらんぼ/Go!!! |
18 | アフロディーテ(14) | 薔薇の正体 |
ゲストコーナー:Perfume | モノクロームエフェクト/ビタミンドロップ | |
19 | 4Tops(井出口隼、岡崎優羽、酒井星輝、弓掛玲遠) | うわさのキッス |
20 | なまななたまご(7) | E.O |
21 | 住田花菜 | 月の下で会いましょう |
22 | 友井大輔 | Forever Memories |
23 | 中原万貴 | I Love You |
24 | 自画自賛(井上博貴、樫野雄星、久保賢徳、山口雄三) | 香港グランプリ |
25 | アポロ(竹内志那、戸田有砂、松見沙也加、桝上景丞、矢野良) | 帰ろう歌 |
26 | Bクラス(18) | NOLA~Tintarella Di Luna |
27 | シャイニング・ウィザード(岡山みのり、谷野愛美、松前吏紗) | STOP! IN THE NAME OF LOVE |
28 | BOY(15) | GET ON THE DANCE FLOOR |
29 | 専科(9) | WE WILL ROCK YOU |
30 | 専科(沈奈琵、住吉真理子、中原万貴、西澤由美子、濱本亜沙子、堀井希美) | Another World |
31 | 専科(蔵重友里恵) | 誰かの願いが叶うころ |
32 | 専科(16) | PLATINUM PLANET |
33 | ALL | New Horizon(スクールの歌) |