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AKB48 プロへの旅立ち

written by KEN

  Last Updated: 2006/10/18
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AKB48が、2006年10月25日に「会いたかった」でメジャーデビューすることが決まりました。

チームKの2ndステージが始まった(=入場料が2000円に値上げした)7月から9月にかけては、私を含めて、AKB48に関わった全ての人たちにとって激動の3ヶ月でした。ここでは、この3ヶ月間に劇場で繰り広げられた出来事などを、私なりにコメントしてみたいと思います。

【AKB48にとっての8.11】

この3ヶ月間を振り返った際、8月11日の「チームA 2ndステージ千秋楽」でチームAメンバーが最後に現在の心境を語った件については、どうしても触れなくてはなりません。

私自身は、この日は、カフェのモニターで観戦していましたが、一連の演目が終了後、メンバー個々から発せられた言葉は、

「歌がなくて、ダンスを見せるだけのステージで正直悔しかった」
「歌にはあまり自信がないのに、ソロを任されてプレッシャーを感じた」
「途中でユニットから外されてすごく悔しかった」
「自分の進む方向と違うと感じて、AKB48を辞めようと思った」

という非常に赤裸々な内容であり、会場、カフェは重い空気に包まれました。

おそらく、どのアイドルユニットでも、このような問題の1つや2つは抱えています。かつて、私もある業界関係者から、メジャーデビューを果たしたユニットが、ユニット内での扱いについてメンバーから不満が出たという話を聞いたことがあり、上記のような発言が飛び出す背景はとてもよく理解ができるところです。

ただ、プロのアーチストとしては、観客には言ってはいけない内容を含んでいることも確かです。

正直言って、この発言を聞いた時点では、メジャーデビューの道はまだ遠いのではと考えていましたが、実際には、直後にメジャーデビュー決定の発表、続いて、デビュー曲、選抜メンバー、ホールコンサートの日程などが発表になり、AKB48のメジャー展開が一気に進む格好となりました。

そう考えると、8月11日のメンバーの発言は、メジャーデビューに向けての「儀式」、わかりやすく言えば「プロアーチスト宣言」だったのかもしれません。

さっそく、選抜メンバーの人選では、悲喜こもごものドラマが生まれました。

しかし、もう、お客さんの前で「ユニットに選ばれなくて悔しい」と言うことは許されません。次のチャンスを、日々の劇場公演の中でどうつかんでいくか、あるいは、このままAKB48で活動していくことがベストがどうかの選択も、メンバーそれぞれが自分の頭で考える時期に来たようです。

【代役は積極的に行け!】

一方、この3ヶ月間では、体調不良や、私事、他の仕事による欠場で、代役メンバーがステージに立つシーンも多く見られました。

同じチーム同士での代役もあれば、チームKからチームAへの代役の送り込みもあり、ファンの間でも議論を呼んだのは記憶に新しいところです。

代役のステージで最もインパクトがあったのが、やはり8月26日に、チームK公演で「禁じられた二人」の河西智美の代役として登場した野呂佳代でしょう。

彼女が登場した瞬間、会場はどよめきと笑いが起こり、しばらくしてから歓声に変わりました。さすに、チームK発足時よりはスリムになったものの、ともーみちゃんとは2回りも違うミニスカート姿には度肝を抜かれましたが、元々しっかりした歌唱の持ち主であり、適度に情感を込めてバラード系の楽曲を歌い上げるところには「年の功」を感じました。あぁ、不覚にも22歳の女性のミニスカート姿に萌えてしまうとは……(笑)。

また、9月13日のチームA公演で、前田敦子の代役を果たした大江朝美も見事でした。

ユニット曲「投げキッスで撃ち落とせ」では、板野友美、峯岸みなみといったダンスのエキスパートたちを向こうに回すような、コミカルな踊りっぷりで観客を魅了。ダンスの技術では2人にはかなわない! と開き直ったのが好結果を生んだようです。

その後も、あっちゃんが欠場するときには常にオーイエーが代役になっている模様で、冷静に考えてみれば、前田と大江は、体型、顔の大きさや造りも比較的似ており、「代役」としてはベストチョイスだったように思えます。

野呂佳代、そして「Online Column - AKB48 21分の3のこだわり」でも触れた大江朝美については、私自身は「AKB48でなくては出会えなかった!」という気持ちを強く持っています。

代役がユニット内でのオーディションであると解釈すれば、2人は、スタッフが与えてくれたチャンスに自ら応えてくれたと言っていいでしょう。2人がメジャーデビューの選抜メンバーに選ばれたことは、一ファンとしてとても嬉しい出来事でした。

外部での仕事が増えれば増えるほど、いろいろな場面で代役が必要になってきます。特に、今回選抜から漏れたメンバーは、代役の出番が回ってきたときには「オーディション」と思って、積極的に行ってほしいものです。

【チームBの足音】

「オーディション」と言えば、AKB48では、現在「チームB」の結成に向けてのオーディションが進行中です。

どんなタイプの子が加入するか、加入してほしいか、考えを巡らせている人も多いかと思います。私自身は、今までよりは世代的、キャラクター的に接近した子を集めたコンパクト、かつ濃密なユニットになるのではと予想しています。

理由は下記の2点です。

  1. 選考にレコード会社(DefSTAR)の関係者が加わることによって、即戦力重視の人選になる。
  2. 仮にA、Kとは全く違った演目でスタート、入場料も2000円を維持することを想定した場合、最初からダンス、歌唱、MCで完成度の高いステージを披露しなければ釣り合わないという考えを、スタッフサイドは持っている。

あくまで個人的な予想ですので、この通りに事が運ぶとは限りませんが、A、Kとは違うキャラクターの子を観たいというのがファン心理ですから、これまで以上に統一感のあるメンバーを揃えてくることだけは間違いないでしょう。

ところで、9月29日付のAKB48オフィシャルブログ「TOKYO DOMEまでの軌跡」にて、11月4日のホールコンサート後に、チームA、Kのメンバーの組替えを発表するとの告知がありました。

この組替えが、チームBの編成と無関係であるとは思えません。先に述べたように、チームBを完成度の高いユニットとして見せるためには、どうしてもリーダー格のメンバーを置いておく必要があり、暫定的にA、またはKのメンバーを応援として入れることも考えられます。

ここでもまた「悲喜こもごものドラマ」が生まれるのでしょうか? いや、チームAにしても、チームKにしても「リーダー」と呼ぶにふさわしいメンバーが何人かいます。もし、短期間であっても、チームBのひとり立ちをサポートする役目を果たすことができたら、それこそ、AKB48全体のリーダーという大きな役割を任されることになりそうです。

いずれにしても、フタを開けてみないとわからないのがこの世界です。チームBについては、正式に劇場公演が始まってからまたコメントすることにしましょう。

追記:10月5日付のオフィシャルブログにて、チームBオーディションの募集締切が11月15日、最終審査が12月頭に行われるとの告知がありました。チームBのお披露目は、早くても年明けになりそうです。

【おわりに】

私自身が、AKB48の一ファンとしてこの3ヶ月間で学んだことは、劇場で展開される数々のドラマを「プロへの旅立ち」と解釈し「前向き」に受け入れる姿勢ではなかったかと思います。

私事ではありますが、9月初めに勤務地が変更となり、これまでのように、平日に劇場に通う機会は大幅に減ってしまいました。

昨年の12月14日からAKB48劇場に通い始め、9月末でようやく劇場観戦48回です。今後、どこまで回数を伸ばすことができるかはわからない状況ですが、劇場に行けなくても、常に、AKB48の動きには注視していきたい所存であります。

そうそう、私のコラムも、今回で46回目となりました。48回目はぜひAKB48ネタで飾れるよう、がんばりたいですね。

☆Blog始めました!
すでにお知らせしましたように、10月6日よりスタッフブログ「KEN爺のKo・Go・To(小言)」を始めました(URL http://ameblo.jp/kenjey-factory)。

こちらのほうでは、日々の取材活動などで感じたことや、取材したイベントの模様を、随時速報的に綴って行く予定です。コラムの更新が待ちきれない方、イベントの模様が早く知りたい方は、どうぞブログのほうも目を通してみてください。

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DefSTAR RECORDS
1,575円(税込)
CD+DVD
2006年10月25日
cover スカート、ひらり
AKS
1,050円(税込)
CD
2006年6月7日
作詞:秋元康、作曲:岡田実音
cover 密着!「AKB48」~写真集 Vol.1 the・デビュー
講談社
1,890円(税込)
ISBN 4063527425
2006年3月2日
cover 桜の花びらたち
AKS
1,300円(税込)
CD
2006年2月1日
作詞:秋元康、作曲:上杉洋史

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【満足度】 3
【コメント】akb48の現在の状況が判って興味深いです。なぜならakb48というユニットはすでに地方においては終わっているからです。
今後akb48がメジャーデビューするということは、一旦は地方を無視して集客率の高い都市での活動になるのか、モーニング娘。のように地方を巡り宗教的信徒を獲得して潜在的アイドルとして根付くのか実に興味深いですね。
【ペンネーム】ぴんぴん徒

■感想ありがとうございます。編集長の岡田です。一般的に見るとAKB48はまだ始まってもいないように思いますよ。東京でもごくほんのわずかの人が熱狂的に支持しているだけで、アイドル好きな関東在住の人にとっても市民権を得るというには程遠いのが現状かと思います。静観するのもよし、ときどき覗いてみるのもよし、テレビなどに出てくるまでじっと待つのもよし、です。(岡田)