13thシングル選抜総選挙
2009年7月9日、AKB48の13枚目のシングルの選抜メンバーを投票で決める結果発表イベント『神様に誓ってガチです』が行われました。
この様子は本サイトで詳しくお伝えしたとおりですが、この結果を見ると、新規のファンもたくさん投票したこともわかるし、昔からのファンも投票したことがよくわかります。
新規のファンが多かったというのは、メディア露出が多いメンバーに票が集中したということを意味します。その票は速報、中間、最終と同じように伸びていったことからもわかります。
また、以前から応援しているファンがいかに頑張って投票したのかというのも、これまたよくわかります。劇場で頑張っているメンバー、初期から頑張っているメンバーが選抜に選ばれるということは、ただ単に好感度人気投票だけでなく、AKB48への取り組みがファンに評価されたものと考えていいでしょう。
ここで最終結果に1位上のメンバーの票差と、票差×(CD定価1600円の1割引の1440円)をかけた数値を横に載せて眺めてみることにしましょう。
順位 | 名前 | 投票数 | 票差 | 票差×1440(円) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 前田敦子 | 4630 | - | - | |
2 | 大島優子 | 3345 | 1285 | 1850400 | |
3 | 篠田麻里子 | 2852 | 493 | 709920 | |
4 | 渡辺麻友 | 2625 | 227 | 326880 | |
5 | 高橋みなみ | 2614 | 11 | 15840 | |
6 | 小嶋陽菜 | 2543 | 71 | 102240 | |
7 | 板野友美 | 2281 | 262 | 377280 | |
8 | 佐藤亜美菜 | 2117 | 164 | 236160 | |
9 | 柏木由紀 | 1920 | 197 | 283680 | |
10 | 河西智美 | 1890 | 30 | 43200 | |
11 | 小野恵令奈 | 1838 | 52 | 74880 | |
12 | 秋元才加 | 1599 | 239 | 344160 | ここまでメディア選抜 |
13 | 北原里英 | 1578 | 21 | 30240 | |
14 | 宮澤佐江 | 1547 | 31 | 44640 | |
15 | 佐藤由加理 | 1539 | 8 | 11520 | |
16 | 峯岸みなみ | 1414 | 125 | 180000 | |
17 | 浦野一美 | 1395 | 19 | 27360 | |
18 | 宮崎美穂 | 1373 | 22 | 31680 | |
19 | 松井珠理奈 | 1371 | 2 | 2880 | |
20 | 多田愛佳 | 1365 | 6 | 8640 | |
21 | 倉持明日香 | 1355 | 10 | 14400 | ここまで選抜 |
22 | 米沢瑠美 | 1352 | 3 | 4320 | |
23 | 高城亜樹 | 1322 | 30 | 43200 | |
24 | 大堀恵 | 1316 | 6 | 8640 | |
25 | 増田有華 | 1247 | 69 | 99360 | |
26 | 平嶋夏海 | 1216 | 31 | 44640 | |
27 | 指原莉乃 | 1170 | 46 | 66240 | |
28 | 片山陽加 | 1089 | 81 | 116640 | |
29 | 松井玲奈 | 1073 | 16 | 23040 | |
30 | 松原夏海 | 1060 | 23 | 33120 |
票差が最も少ないのは2票(18位と19位)、続いて3票(21位と22位)。21位と22位は選抜メンバーのボーダーラインですから、この1票の重みはとても大きかったわけです。
今回のシステムでは『涙サプライズ!』の通常版CDを買えば1票投票する権利が与えられるわけですから、ファンの責任は大きいと言わざるをえないでしょう。
下衆な言い方をすれば今回は票はお金で買えたわけですから、この票差をお金に換算したものを見れば各メンバーの一推しファンはあと少しの支援をためらったことを後悔しなければなりません(笑)。
まあ、それは冗談として、メンバーは常に「どうして選抜に選ばれなかったの? 選抜に選ばれてほしかったよね」などとファンに言われても、自分ではどうすることもできなかったのが、今回に関してはファンにも責任があるわけで、その責任の範囲が思った以上に手の届く範囲にあったということを今回の選抜総選挙は示してくれたのだと思います。
そして、できる範囲で行動を起こすべきだった、というのがひとつの総括と言えるでしょう。
ただ、速報や中間発表を見てからCDを追加購入して追加投票するというのがどの程度できたかというのは多少微妙なところでしょう。発売日以降で100枚単位で追加購入をして投票するのはそんなに簡単なことではなかったはずです。
アイドルのイベント取材でお世話になっているソフマップ音楽CD館さん、アソビットゲームシティさんに、発売日以降でまとめ買いをした熱心なお客さんがどのぐらいいたのかと聞いてみたところ、「多くても1人20枚か30枚」ということでした。ほかに秋葉原で大量に扱っている店舗が2店ほどあるそうですが、そちらにはお話を聞いていません。
ネットで購入するにせよ、Amazonでは某アイドルのせいで同じCDをまとめて何枚も買えなくなってしまったようですし、探せば楽器店系のサイトでまとめて買うこともできるようですが、そういう動きについてblogでは見つからなかったので実際どうなのかはわかりませんでした。
単純に考えて20枚ぐらいまとめて買うことはできても100枚は難しいことから、発売日前にまとめて買って票を分配するなりしないと今回は厳しかったのかもしれません。
とはいえ17位から24位までわずか79票しか差がないのですから、ここに恣意的な要素が入ってくることも考えにくいので、やはり「ガチ」であったと言っても良いでしょう。
この投票イベントの数日後に前田敦子さん、宮澤佐江さんを取材しましたが、すごくほっとしたすがすがしい表情だったので、彼女たちなりに大変な思いをしたのだろうと想像がつきました。
はたしてまた同じような選抜総選挙はあるのかどうかはわからないですが、別の総括した内容が1000円のムック本になっているので、こちらも参考にしてみるのもいいでしょう。正直、本サイト経由でも驚くほど売れています。
★AKB48総選挙! 水着サプライズ発表 集英社 1,000円(税込) ムック 2009年8月20日 |
SKE48『天下を取るぜ!』『強き者よ』
2009年7月30日、SKE48は2回目の単独コンサート『天下を取るぜ!!』をボトムラインで行いました。
この公演の記者会見の様子はレポートに掲載しました。
SKE48の1期生の最終審査が行われた場所がここだったというのは後から知ったわけですが、以前、私はコラムで、(秋元氏が)「名古屋の中心でダイヤモンド(松井珠理奈)を発掘したと大声で叫びたかった」と述べましたが、単にそれだけでなく、名古屋のダイアモンドホールでダイヤモンドを発掘したというわけだったのかと妙に納得しました。
この日のセットリスト全32曲は飽きることなく満足感いっぱいな内容でした。AKB48の「PARTYが始まるよ」「会いたかった」公演の演目もほとんどAKB48のオリジナルメンバーの亡霊(?)が出てくることなくSKE48としてのパフォーマンスになっていて、見ていてAKBとは全然違う形で育ってきていることを実感しました。
8月5日に発売した『強き者よ』もオリコン・ウィークリー5位となり、デビュー作としてはまあまあのすべりだしと言えるでしょう。
ただ、高井つき奈さんの卒業については多少残念な気がしますが、本人が選んだ道ならば、それを受け入れるしかないでしょう。
私はついついSKE48のことになると熱く長くなる癖が最近あるのですが、AKB48もSKE48も区別して応援しているわけではないです。それぞれの成長の仕方があるわけですし、大きく伸びる時期にはきちんと評価すべきだと考えているので、たまたま今、そういう時期にあるのだとお考えください。
まだAKBファンの中にはSKEに対して多少の違和感を持っている方もいるかと思いますが、メンバー間にはほとんどわだかまりはないように思います。特に全国ツアー以降、AKBのメンバー側のブログにSKEもよく出てきますし、SKEの平田璃香子さんは『LIVE ON DEMOND』月額見放題会員だそうですし、つい先日行われたチームK公演の宮澤佐江さんの生誕祭でも宮澤さん自身「AKBもSKEも大好き」と言っています。(この発言のあとの客席の小さいどよめきを聞いていて正直残念な気持ちになりました)
AKBファンがSKEにわだかまりを持っているのはわからないではないですが、たまにしか見れないやっかみなのか、大昔に起きたAヲタがKヲタに対するうざい気持ちに似ているような気がするので、早くそういった垣根を取り払って見てもらいたいものです。
SDN48『誘惑のガーター』
20歳以上のメンバーで、18歳以上しか観覧できないというSDN48の公演『誘惑のガーター』が2009年8月1日から始まりました。
18歳以上のファンの方はほぼ1回は見ていると思いますので、私もファーストインプレッションを残していきます。
結論を先に言いますと、「アイドルを見に来るのなら期待できない部分もあるが、パフォーマンスを見に来るのなら期待以上」となります。
果たしてファンの方たちは何を見に来ているのでしょうか。
もう一つ、わかりにくいのは「(グループとしての)着地点がよくわからない」というところです。
演目からするとAKB48ファンはターゲットユーザに入っているのですが、本当はもうちょっと大人な、別の視点でのファンを捕まえるべきではないかという気もします。
でも、今のシステムではAKB48のファンしか見に来られない。お客さんは入るけど、どう外側に展開していったらいいのか、どう展開していくべきなのかが、今のAKB48のファンが見ている劇場でしか判定ができないというそもそもな問題点があると思います。
第3に「SDNのメンバーそれぞれのゴールはどこにあるのか」ということです。
とにかく年齢的にも最後のチャンスをつかむためにメンバー入りする人もいるわけですから、彼女たちは何に向かってやるのかは、オフィシャルブログの「目標なんて、まだ、考える余裕もない」というのが実際のところでしょう。
人によっては「AKB48劇場でSDN48の公演をすること」そのものが目標になっててもいいという考え方もあろうかと思いますが、本当にそれでいいのでしょうか。
本人はやることだけやったから後悔はしないものの、ビジネス的には時間と労力の無駄になりかねません。エンタテインメントの世界はそんな甘いものではないので、そこの部分も考える必要があるでしょう。
そんないろんな問題が山積になっているSDN48ですが、光が見えないわけでもないです。
確かな歌、確かなダンスパフォーマンスというものが中にはできる人もいるわけですし、それがグループとして少し成熟してくれば、また次の道が見えてくる、その連続の延長線上にひょっとしたら何か目標が見えてくるのかもしれません。
一度ではなく二度、三度と足を運ぶことで何かが見えてきそうなので、私自身はときどき劇場に足を運んで様子を見ておきたいと考えています。
そして「AKB104 選抜メンバー組閣祭り」
2005年12月8日、AKB48はメジャーデビューを目指してスタートし、現在は東京ドーム公演を目指しているわけですが、いよいよ、本日、日本武道館での公演が行われます。
個人的には「東京パフォーマンスドール 武道館までの軌跡」と比べて自分がどんな感想を持つのかには非常に興味があります。あのときはファンでした。今はメディアの側です。応援するという気持ちには変わりはないものの、自分の心の中にある熱いものはまだ残っているのか、そしてメンバーたちはそれに応えてくれるのかについてはじっくりと見させていただこうと思っています。
そして、またなんらかのサプライズがあるかもしれません。それが何かというのもひとつの楽しみとしてファンと同じ立場で見ようと思っています。では武道館でお会いしましょう。