AKB48チームK所属で、先日の武道館公演でSDN48専属が発表されたAKB最年長アイドル、大堀恵さんの26歳の誕生日に発売されたエッセイ集『最下層アイドル』の刊行を記念してた記者会見が行われました。(2009年8月25日 ベルアメール目黒八雲店)
大堀恵 プロフィール 1983年8月25日生まれ、東京都出身 血液型A型
題名は自分で決めました
――まずは誕生日おめでとうございます。26歳になっていかがでしょう。
「ファンのみなさんには四捨五入で30になってしまうので切り捨てで20にしてもらうようにお願いしたんですけども、24歳ぐらいの頃から年をとることが逆に怖くなくなってきたので、アイドル危ないんじゃないかと感じることはなくなりました」
――昨日はチームKの公演でしたが、どのようなお祝いをされましたか。
「ファンのみなさまがサイリウムとかうちわとかTシャツとか用意してくださったんですけど、急遽体調不良になってしまって、ファンのみなさまには期待に応えられなかったんですけども、最後にはチームKのメンバーと一緒にお祝いしてもらったのがすごくうれしくて、さっきも汐留ジャンボリーさんにお世話になったんですけど、終わったあとに、サプライズでケーキとクラッカーでお祝いしてくださったので、すごくうれしかったです」
――タイトルも含め出版の経緯を教えてください。
「私はブログをやらせていただいてるんですけども、自分が感じてることを文にすることがすごく楽しいと感じて、大堀めしべの企画が終わったころから、私はいろんな経験をさせていただいてると思って、これを何かにつなげられないかなと思っていろいろ書き溜めてたんですよ。それが本につながったということと。あとは“最下層”というタイトルはインパクト重視で」
――このタイトルはご自分で決めたんでしょうか。
「はい。スタッフさんとかも『いやでもこれはないんじゃないか。最下層っていったらいちばん下だぞ』と。でもどん底から這い上がっていきたいという気持ちも込めて“最下層アイドル”にしました」
地下アイドル、イジメ、家族崩壊、チーム……
――読んだ方のブログを見ていると赤裸々に書いている様子なんですが、内容の紹介をいくつかお願いしたいんですが。まずは「地下アイドル時代」。
「出会う人出会う人本当に素敵な方ばかりで、だけど自分がやりたい方向性が合わなかったりとか、でも地下アイドルが悪いんじゃなくて、私が求めているのはもう少し上のことだったので、撮影会とかファンのみなさまとお食事をしてお金をもらっているというのが『なんだか違うな』というのがすごくあって、家族にも『ちゃんと仕事をしなさい』と言われていたので、(ファンの方に参加費として)お金をいただくのが給料なんだと思ったときにすごく考えてしまって……」
――「イジメ」というのは?
「小・中のころの話なんですけど、このイジメがあったから根性があるのかなとも思うんですけど、バスケットボールを部活動でずっとやらせていただいてたんですけども、人って何かしら得意な分野があると思うんですけど、たまたまそれが私はバスケットボールで、初めてボールを持っただけですぐドリブルやシュートができて、たまたまそれだけで先生や先輩にかわいがられ、同級生のイジメにあってしまって。逆に私がいじめてしまったケースも書いています」
――「家族崩壊」とはまたずいぶんな……。
「これは大堀めしべのときで、でも私には本当にチャンスだったんですよ。AKB48の中で初めてソロデビューさせていただけるということで、私は歌が得意なわけでもないし、ダンスが一番なわけでもないし、なんで私なんだろうって思ったんですけど、本当にそのチャンスはすごくありがたかったし、これをステップアップにしなきゃというのがあったので。私は前だけを見ていたんですけど、気づいたら家族がみんな離れていったのが。衣装だったり。父親がいちばんショックを受けてました」
――今はもう大丈夫?
「そうですね。いちおうお洋服を着させていただきながらお仕事させていただいてるので。武道館も家族全員が来てくれてたんですけど、そのときも父親はムスっとしてたんですけど、唯一最後のほうの『BINGO!』では口ずさんでくれたみたいで、それを母から聞いてうれしかったですね」
――あとは「チーム」のこと。
「私はチームKのメンバーなんですけど、家族以上に一緒にいるので、思いも強いですし、チームのことはしっかり書かせていただいてます」
ベビーフェイスが好き
――武道館の発表でSDN48専属として活動するという発表があったんですけど、それを聞いてどんな気持ちだったのかを教えてもらえますか。
「そうですね。正直、本音を言えば、甘い考えかもしれないですけど、それはチームKにいたいです。だけど、次のステップを踏むためには秋元先生が考えてくださってるレールをがむしゃらに私は頑張るしかないので、レールを敷いていただけたというのはありがたいことで、それをチャンスに変えていかなきゃって思ってます」
――ではSDN48の大堀さん的な見どころ紹介も。
「AKBではやれなかったことを存分にやらせていただいてるので、いちばん私が興奮してるところは、自分のユニット曲である物を持って振り回すシーンがあるんですけど、そこはファンの方も『大堀やってるな』『大堀SDNのほうが輝いてるじゃん』みたいな風に見ていただけるので、ぜひそこは見ていただきたいなと思います」
――最近のブログに限らず、好きなアイドルをどんどん写真に撮って紹介してるようですが、なんでそんなにアイドルがお好きなんですか?
「なんでですかね。昔から女性が魅力的というか、もちろん男性も好きですよ。女性の身体とかきれいなところは目につきますし、自分よりも素敵な方は『この方はどういう生活をしてるんだろう』とか、自分がきれいになるためにはその人から得なきゃと思ってついつい見てしまいますね」
――男の方には興味はないわけではない?
「ありますよ!ちゃんと(笑)」
――恋愛観のようなものはエッセイには載ってたりするんでしょうか。
「初恋の話とか載ってたりするので、ぜひ。そこでの父とのバトルもあるので」
――おつきあいしたい男性のタイプと聞かれたらどう答えるんですか?
「とにかくベビーフェイスが大好きで、私よりも素敵で顔を触りたくなっちゃうような人が好きですね(笑)」
――芸能人にたとえると?
「そうですね~。最近は福山雅治さんとか、年をとってもベビーフェイスでいらっしゃるから素敵だな、とか」
――年齢的には何歳ぐらいまでOKとか?
「父親が54ぐらいなので、54ぐらいまででしょうね」
若い子のエキスをガンガンに吸っています
――将来結婚したいという夢はあります?
「ありますよ。女ですから。でもこのお仕事をさせていただいているので、私をすくってくれた事務所に感謝をしていきたいので、芸能界である程度のところでしがみついていられるまではお仕事に専念しなきゃなと思っています」
――30までにこうなっていたいとか自分なりの目標を立てたりしていますか?
「アイドルは外見がきれいだったらいいと思われがちなんですけど、中身もしっかり成長していけるようになりたいと思います」
――世間で言うところの“お肌の曲がり角”を超えて、ケアをしていかなきゃならない時期になってきていると思うんですが、どういう風に自分の身体をケアしていますか?
「一番は、AKB48のメンバーの若い子のエキスをガンガンに吸っていますので、私を見ると『あぁん、こわい~』と言いながらもちゃんと私にくっついてるので、かわいいなぁと思いながらそこで吸収しています」
――巻末にストレス解消法が書かれているみたいですが、どうやって発見したんでしょう。
「とりあえずですね、『こいつどんなやつだ』と思われてしまうかもしれないんですけど、私はちっちゃいころからウサギのぬいぐるみを友達がわりに3歳ぐらいからずっと持ってたんですけども、ちぎれて綿とか出てもその子と寝てて、でも何かあるとその子を殴ってたんですよ。お母さんに怒られたり幼稚園で『ばーかばーか』って言われたりすると、ついついそのウサギに八つ当たりしたり、お風呂の中に沈めたりとかしてそれでストレスを発散して、あとで拾ってきてドライヤーで乾かしたりとかケアはしてたので、そうやってストレス解消法を小さい頃から自分なりに見つけてました」
――本にまとめるにあたって大変だったことはありましたか?
「本当に大変だったのは、昔のことが思い出せないんですよ、まず。幼稚園のころや小学校の頃とか、すごく時間がかかったので、それを思い出すまで写真を用意して並べて母親に聞いて、一生懸命探り探りで、最初は箇条書きしかできなくて、思い出すのが大変でした」
――メンバーから見た、読んだという話はないですか?
「私はこれを見て、みんなも同じ立場で頑張っているわけなので、『一緒に頑張ろう。め~たんの本を見てすごく勇気が出たよ」っていう言葉が返ってくると思いきや、『面白かった~』みたいな。まあでもメンバーにプラスになればいいかなって。面白かったら面白いでプラスになれば幸いです」
――篠田麻里子ちゃんの今日のブログに本が載ってましたよ。
「そうなんです。ブログにみんな載せてくれて。麻里ちゃんのことも本に書かせていただいてるので、すごくうれしいです」
――私(質問した女性記者)も実は26歳なんですけど、26歳って職場で新人とも言われないし、かといってベテランとも言われないすごく微妙な年だと思うんですけど、そんな中で前向きになれる秘訣みたいなのを教えてもらっていいですか。
「私はやってることが好きなことなので、何かあったときもまず初心に戻って『なんで私はこの道に進んでいるんだろう』とか『まわりのこれだけの人に助けられてるんだ』とか、目を閉じて考えるので、それでモチベーションを保ってますね」
――それでは最後にひとこと。
「アイドルっていう職業は一般の働く女性と何も変わりがないので、このストレス社会で頑張って闘ってる女性の方にも絶対見てほしいです」
最後の女性記者の質問で、インパクトを狙うめーたんからふつうの女の子の顔になったところがなかなか良かったです。本も読みましたがすごくいいのでファンならずともおすすめします。発売記念イベントは9月6日(日)13:00~福家書店銀座店です。(撮影・取材 岡田)