2009年2月14日より始まったSKE48チームS公演『手をつなぎながら』のフォトレポートPart3です。(2009年2月14日 SKE48劇場)
SKE48『手をつなぎながら』公演フォトレポート(1)
SKE48『手をつなぎながら』公演フォトレポート(2)
の続きです。曲の解説については記者(編集長岡田)の音楽遍歴による偏向した思い入れが含まれていますので、そのまま受け止めず、各自、ご自分の目と耳でご確認ください。[注:SKE48および『手をつなぎながら』公演を紹介する目的で取材・掲載しています。掲載画像の複製・転載・直リンク・2次使用は禁止です]
★M10 「Innocence」
全編通して真っ赤な照明の中でミドルテンポながらダンサブルで大人っぽい曲です。歌い出しが昔だったら絶対に工藤静香のパート。パンチと歌唱力とドスが効いた声を求めていたはず。これを見事にSKE48が応えた形。
Innocence(イノセンス)とはこの場合、純潔という意味です。少女の純潔を自分から捧げて「女は一度死んで生まれ変わる」という、かなり大人な歌詞です。赤い照明が演出効果を高めます。
今までのAKB48の楽曲にもこういった感じの詞がよくありましたが、歌詞に出てくる小道具の現代性に、中年の私には逆に想像しづらくてリアリティをいまいち感じることができなかったんですが、この「Innocence」は楽曲の完成度と歌詞の抽象性、歌い手の歌唱力、照明と振り付けの演出から、妙にリアリティを感じてしまった次第。
「こんな曲、小学生(当時)の珠理奈に歌わせていいのかよ!」と心で叫んでましたが、よく見たら珠理奈ちゃんは踊ってるだけでした。いちばんの成功はこの曲に合う声を持っているメンバーが複数いたことだと思います。
★M11 「ロマンスロケット」
AKB48がよく歌うようなミディアムテンポの聞きなれたメロディやサウンドの軽い感じの曲。あえて言うなら「Dear my teacher」のような感じです。歌詞は「宇宙人」とかがよく聞こえてきますけど。
もうこのあたりになるとセットリストの完成度に打ちのめされた(笑)感じがして何が来てもOKな状態です。セットリストそのものを1枚の音楽のアルバムにしたときの完成度はAKBすべてのセットリストを合わせても1、2位を争う感じではないでしょうか。見させてもらった場所が良かったせいもあるとは思いますが、サウンドがリッチです。お金かかった音源という感じがします。そこは声を大にして評価するべきだと思います。
★M12 「恋の傾向と対策」
彼が全国模試3位の秀才受験生だけどどうやってアプローチしたらいいか恋の傾向と対策を誰か教えて、っていうような歌です。言葉遊びもいろいろあって楽しく聞けるし、若い世代にも受けるのではないでしょうか。
M10~M12あたりの曲が懐かしくしっくりくるのは、80年代のコンセプトで90年代のサウンドを意識しているからなのかもしれません。
イントロを聞いてると「電気グルーヴ? いやそんなことないよな」とか「これなんだっけ?」と思っているうちに歌が始まってサビになったら「セーラー服を脱がさないで」みたいになっていったいなんなんだよ!? とか狐につままれてるうちにその場の空気の海で泳いでいるような感じでした。
松下唯、松井玲奈
平田璃香子、出口陽
桑原みずき、高井つき奈
★M13 「大好き」
MCで半分ずつ着替えで入れ替わり白のワンピースで登場し、本編最後の曲。女の子が好きそうな歌詞の曲です。
山下もえ、高田志織、松井玲奈、松井珠理奈
★M14 「ロープの友情」
アンコールの1曲目は「メロスの道」「水夫は嵐に夢を見る」の山岳バージョンでロープが小道具。それ以上の説明はたぶん不要でしょう。
★M15 「火曜日の夜、水曜日の朝」
「ロープの友情」に引き続き、イケイケな曲調の曲。サビの部分がAKBの何かの曲に似てるけど思い出せず。
★M16 「遠くにいても」
白のワイシャツにリボン、クリーム色のベストにチェックのスカートの組み合わせの制服。遠くにいても空を見るとつながってる、「青空のそばにいて」的な曲です。かなり意味不明だと思いますが、中山忍が朗読を始めそうな曲のイントロとちょっと似てました。
いかがでしたでしょうか。実際に名古屋に出向いてご覧になってご自分の目で確認してきてください。5月にはSKE48劇場だけでなく、ボトムラインでの単独コンサートもあります。(撮影・取材 岡田)