秋元康氏総合プロデュース・アイドルプロジェクトAKB48(エーケービー・フォーティーエイト)のチームB 1st Stage『青春ガールズ』公演のフォトレポート(1)の続きをお届けします。(2007年8月28日 AKB48劇場)
★M06「雨の動物園」
リズムのせいなのか、メロディのせいなのか、この曲を聴くとプリンセスプリンセス『DIAMOND』を思い出してしまいます。それが89年のことで、オールドファンにとっては昔と今を行き来しているようで、不思議な気持ちになるのです。そして短い間奏のツインギターがレーナード・スキナード的な乾いた、そして牧歌的なイメージを想起させ、このバージョンが80年代というよりは70年代のサウンドを色濃く出していることが伝わってくるのです。
着ぐるみという心憎い小道具とかわいらしい振り付けがあることから、チームBで演じられても違和感はないように感じられました。
左:渡辺麻友、右:野口玲菜
左:早乙女美樹、右:松岡由紀
MC
★M07「ふしだらな夏」
★M08「Don't disturb!」
左:柏木由紀、右:平嶋夏海
ラテン系の曲調による「ふしだらな夏」と、トロピカルサウンドの「Don't disturb!」。昔のおニャン子や80年代アイドルのアルバム曲に入ってそうな曲です。
左:仲川遥香、右:浦野一美
★M09「Virgin love」
左:渡邊志穂、右:多田愛佳
8ビートのリズムに加え、チープなドラムサウンド(特にスネア)、チープなホーンサウンド、おまけにサイケデリックなギターサウンドで、チームKが持っている泥臭さととてもマッチしていた楽曲。
しかも、彼女ら(別の子でもいいですが)を主人公とした『夏・体験物語』(中山美穂や藤井一子が主人公だった80年代のテレビドラマ)のようなドラマのテーマソングを想定した節があり、聞けば聞くほど徹底的に計算されているとしか思えなくなってきました。
また、中森明菜の「DESIRE」のサビとも一瞬合致していて、80年代の直球な感じですが、個人的にもうちょっと古い時代のイメージを感じてしまうのはコーラスのせいなんでしょうか。
当時、もしチームAが演じたら違和感は感じたと思いますが、AKB48フォロワーのチームBにとっては、抵抗なく曲に入り込めているようです。
★M10「日付変更線」
「Virgin love」に続き、マイナー調の曲。アレンジは90年代っぽいですが、長く生きてきたオールドファンにとっては昔の曲がちらついてしょうがありません。
70年代の後半、フュージョンサウンドを歌謡曲に先駆けて取り入れた八神純子「みずいろの雨」を思い出したり、80年代後半、2代目スケバン刑事・南野陽子の「吐息でネット」の一部分のメロディが重なったりと、“デジャヴ”のように楽曲が迫ってくるのです。
ステージで演じているメンバーや、モー娘。以降にアイドルファンになった人にとっては新鮮に聞こえるのでしょうか。それとも懐かしく感じるのでしょうか。この曲もチームBが演じることに違和感はありませんでした。
MC
AKB48チームB『青春ガールズ』公演フォトレポート(3)に続きます。(撮影・記事 岡田)